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私立中高進学通信

2023年神奈川版

卒業生が語る 私の成長Story

カリタス女子中学校

やりたいことを肯定する校風
チャレンジの原動力に

お茶の水女子大学大学院 人間文化創生科学研究科1年 齊藤 綾乃さん

お茶の水女子大学大学院 人間文化創生科学研究科1年 齊藤 綾乃さん
高2の時、グループワークで近隣にある多摩川の水質調査を行い、外部の研究会でプレゼンテーションをした齊藤さん。
同校のこの取り組みは『タマロジー』と呼ばれ、現在も多摩川や多摩丘陵で、生徒たちによる研究活動が続けられています。

同校を卒業後、お茶の水女子大学から同大学院に進み、素粒子の研究に取り組んでいる齊藤綾乃さんにお話を伺いました。

『カリタスの英語』は強い
卒業後に気づいたレベルの高さ
カトリックの女子校で大人しい生徒が多いイメージをもたれがちですが、「全く逆。型にはまらない人が多い校風でした」と齊藤さん。カトリックの女子校で大人しい生徒が多いイメージをもたれがちですが、「全く逆。型にはまらない人が多い校風でした」と齊藤さん。

 ラテン語で『愛』を意味する『カリタス』を校名に掲げる同校は、カトリックの精神に基づいた人間教育を伝統としています。他者を理解し奉仕する精神と、自ら進んで学ぶ姿勢を大切にする教育のもと、学びも充実し、多くの生徒が難関大学へと進んでいます。

 両親の勧めで同校に入学した齊藤綾乃さんもその一人。個性的な友人たちとの出会いが、中高6年間で一番印象的だったと話します。

「良きライバルであり、支えでもあり、今でも何かあれば、まっ先に彼女たちに報告したくなります。中高6年間を通じて、深く理解し合う人間関係が築けたと思います」

 中1からダンス部に所属していた齊藤さん。毎年文化祭で発表するミュージカルに向け、曲の編集から衣装の制作まで全て生徒たちが手がけるため、忙しい毎日を過ごしていたそうです。

 その一方で、勉強にも努力を惜しみませんでした。朝練習のために早朝4時に起床し、登校前に自宅で2時間勉強するのを日課とし、定期考査前は3時に起きて机に向かっていたそうです。

「登校前に、3~4時間勉強をしていたことが、心の余裕につながりました。SNSで友人たちと連絡を取り合い、『起きた?』と励まし合うことで、頑張れたのだと思います」

 その努力のかいもあり、優秀な成績を収め、特に英語は中2の英検3級を筆頭に、準2級、2級と順調に取得し、高1で準1級に合格しました。

「英語は、幼少期にレッスンを少し受けた程度で、本格的な学習は中学入学後」という齊藤さんですが、ネイティブ教員との豊富なレッスンや、外国語劇の上演行事、授業における英語のプレゼンテーションなど、同校で徹底的に英語力を鍛えられたと言います。

「カリタスで学ぶ英語の水準は、とても高いのです。中学から英語のプレゼンテーションをたびたび行っていたので、苦手な生徒はいても、全くできない生徒は1人もいませんでした。
 大学進学後、英語のプレゼンテーション経験がない人や英語での質疑応答に対応できない人がたくさんいて、『カリタスでは当たり前だと思っていたけれど、違ったんだ』と驚きました」

ハードルの高い挑戦を
後押ししてくれた先生方

 同校では第二外国語としてフランス語も学びます。齊藤さんは英語もフランス語も得意だったそうです。当然、周囲は文系の進路を選択すると思っていましたが、高1の文理選択では理系を選び、先生方を驚かせたと言います。

「当時、成績を競っていた親友に理科と数学だけは勝つことができませんでした。苦手な科目を選んで克服したいと思ったのです」

 同校は理数教育に力を入れており、数学でも探究的な学びを導入し、理科の実験授業なども充実しています。

「もともと、理科は得意ではなかったけれど好きだった」という齊藤さん。恵まれた学習環境で、理系科目の実力をグングンとつけていきます。

 さらに、大学受験では海外大学への進学を希望します。国内の国公立大学にも現役で合格できる実力の齊藤さんに「大学進学後に留学すればいいのでは?」と心配する先生もいるなか、夢を後押ししてくれたのが、現在同校で副校長を務める鷲頭弘子先生でした。

「鷲頭先生は一切否定せず、応援してくれました。無謀なことに挑戦する私の性格を、先生は見通してくださっていたのです」

 と齊藤さんは笑みを浮かべます。しかし、海外大学への道は険しく、特に齊藤さんの希望は最先端の物理学を学ぶ宇宙開発系の学部だったため、人気も難度も高く、惜しくも希望レベルの奨学金が得られず断念したそうです。

 そんな時、担任教員に勧められたのが、お茶の水女子大学の学校推薦型選抜でした。応募締め切りの2週間前に決意し、見事合格。現在は同大学の大学院に進学し、素粒子の研究に取り組んでいます。

「素粒子への興味も、カリタスでの体験がきっかけです。高校時代に物理の先生が『ヒマワリの種は適当に並んでいるように見えるが、並び方の理由は数式で説明できる』と話してくださり、放課後に友人と『世の中の全てが数式で表せるなんてすごい!』と盛り上がりました。高校の学びで育まれた見えない世界への興味が、今の研究につながっています」

 現在は9月の論文発表に向け、多忙ながらも充実した生活を送っている齊藤さん。将来は素粒子の研究だけにこだわらず、答えのない課題に取り組む仕事をしたいと考え、企業の課題を解決するコンサルタントの仕事をめざしています。将来に向けて前進する齊藤さんにとって、中高6年間、自分なりのアイデアや思い切った進路希望を笑顔で後押ししてくれた先生方の存在は大きかったと言います。

「今でも連絡を取り合っている中高の友人たちは、それぞれが個性を活かしてやりたいことを思い切りやっています。私もキャリアを築きながら、結婚や出産にも前向きでいたい。何事も諦めず、さまざまな限界に挑戦していきたいです」

恩師からの応援メッセージ
これからも失敗を恐れず
自分の信じた道を
中3時の担任でフランス語を担当していた鷲頭弘子副校長先生と。「私の6年間を見守ってくれた恩師です」(齊藤さん)中3時の担任でフランス語を担当していた鷲頭弘子副校長先生と。「私の6年間を見守ってくれた恩師です」(齊藤さん)

 在学中の齊藤さんはチャレンジ精神が旺盛で、さまざまなことに楽しみながら取り組んでいました。本校では学校案内のパンフレットを生徒が中心になって制作するのですが、その活動にも参加して、前向きなアイデアをたくさん出してくれました。

 私が担任をしたのは中3の1年間だけでしたが、海外大学への進学準備を進めるなかで、相談に乗ることもたびたびありました。

 彼女の「やりたいことをどれも諦めない」というメンタルの強さが、本校で育まれたものならうれしく思います。失敗を失敗にせず、自分で後悔しない道を選べる女性だと思うので、これからも前向きにチャレンジしていってほしいです。

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