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私立中高進学通信

2022年神奈川版

卒業生が語る 私の成長Story

清泉女学院中学校

難民支援を心に誓わせた
一冊の本と友人との出会い

同校の講堂の舞台で撮影。ここで演劇部の定期公演会が行われました。曽我さんは、大学でも演劇や模擬国連の活動を続けています。

上智大学 法学部 国際関係法学科 1年
曽我 菜々美さん

同校の講堂の舞台で撮影。ここで演劇部の定期公演会が行われました。
曽我さんは、大学でも演劇や模擬国連の活動を続けています。

聖心侍女修道会の創立者である聖ラファエラ・マリア・ポラス。同校は、その精神を受け継いで創立されたカトリック校で、平和の種を撒く人の育成をめざしています。同校で充実した学校生活を送った曽我さんにお話を聞きました。

短期留学を機に
紛争が身近な存在に
「挑戦した数だけ学びがあり、その学びは次に活かされるはずです」と語る曽我さん。「挑戦した数だけ学びがあり、その学びは次に活かされるはずです」と語る曽我さん。

「小3の時に図書館で、私は一冊の本に出会いました。杉原千畝さんの伝記です。杉原さんは第2次世界大戦下のリトアニアで、数千人ものユダヤ人にビザを発行して命を救った外交官です。感動した私は、国際関係の仕事に就きたいと思い始めました。そして、難民や移民の問題にも興味をもち、留学への思いを募らせていったのです」

 高い志を抱き続けた曽我さんが同校に入学した理由のひとつは、同校が留学に力を注いでいたことです。曽我さんは高1になると、3カ月のニュージーランド短期留学に参加しました。

「私は留学先でミャンマー人の女の子と親しくなりました。後で知ったのですが、彼女は紛争による戦禍から家族でニュージーランドに逃れてきた難民だったのです。彼女は、ご両親がニュージーランドでの職探しに苦労していることなどを私に話してくれました。それまでの私にとって戦争や紛争は、はるか遠くの出来事でした。それが彼女と出会い、ごく身近なものとなったのです。日本人の私は、努力次第で自分の求める場所にたどり着けると信じて生きてきたのに、ミャンマー人の彼女は、紛争という抗えない状況と懸命に闘いながら生きているのです。彼女との出会いをきっかけに、私は将来、難民支援に携わっていくことを強く心に誓いました」

国際法の第一人者が揃う
上智の国際関係法学科へ

 帰国してからの曽我さんは、難民に関する本や論文を何冊も読み、自ら探究活動に打ち込んだそうです。そして、日本における難民認定の申請基準が他国と比べて高いことなどに疑問をもちました。そこで曽我さんは、法律や制度など政策の観点から難民政策に取り組んでいきたいと考え、上智大学法学部国際関係法学科の受験を決めます。上智大学の教授陣には国際法の第一人者が揃い、難民を留学生として受け入れる制度があるなど、難民への理解が深い大学だったからです。入試形態には「上智大学カトリック推薦入試」を選びました。この入試は、同校のようなカトリック校に通う高校生を対象とする推薦制度です。国際関係法学科の試験科目は、小論文と面接。さらに英検準1級の取得が受験の条件とされています。曽我さんがこの入試を選択したのは、これまでの学びや活動を、教授陣に認めてもらったうえで入学したいと思ったからでした。

「清泉女学院の先生方は、生徒が『やりたい』と思ったことに常に寄り添ってくださいます。多くの先生方が、私が書いた志望理由書に目を通してアドバイスをくださり、面接の練習も繰り返し行ってくださいました」

 こうして曽我さんは合格を手にし、目標に一歩近づくことができたのです。

目標はUNHCRで働き
難民問題の解決に尽くすこと

 曽我さんが難民政策の探究のほかに夢中で取り組んだ活動がいくつかあります。演劇や模擬国連、『清泉ピースプロジェクト(※)』などです。

 なかでも演劇は、曽我さんのライフワーク。幼稚園の頃から習い始め、小学生時代は、市民によるミュージカル団体に所属し、歌とダンスと演技に打ち込んだそうです。そんな曽我さんが同校を選んだもうひとつの理由は、実績を誇る同校演劇部への憧れでした。曽我さんは入学してすぐに演劇部へ入部。高校では部長を務めました。

「最も思い出に残っているのは、高2の終わりに発表した創作劇『Regalia(レガリア)』です。これが清泉女学院での私の最後の舞台となりました。劇名はラテン語で『王位の証である宝物』を意味します。これは昔の西洋を舞台にした王国の王女が、盗人の青年とともに国を取り返す物語です。台本は同級生の部員が書き上げ、私が主役の盗人の青年を演じることになりました。しかし、いざ練習を始めようとした時に、コロナ禍で休校になったのです。一日中、涙が止まりませんでした。その前年も私が主役をいただいていたのに、定期公演会の1週間前にコロナ禍で公演が中止になり、ボロボロの台本だけが残ったからです。この時『来年こそは頑張ろう!』と部員一同で誓い合いました。私たちはこの誓いを思い起こし、あきらめずにオンラインで顔を合わせ、セリフの練習に励みました。
 対面での活動許可が降りたのは、定期公演会の9日前です。私たちは急いで学校に集まり、その短い期間を練習に費やしました。先生方からは『どんなことがあっても、発表できるようにする』と力強い言葉をかけていただき、ついに舞台を成功させることができました」

 曽我さんは演劇を通じて仲間の大切さを知りました。また、どうすれば人の心を動かせるかを常に考えるようになったといいます。そして、自分の思いを相手に伝えることが、想像以上に難しいことにも気づきました。だからこそ、自分の全身全霊を傾けて舞台で表現しようと心がけてきたそうです。

「私の最終目標は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)で働くことです。UNHCRは国連機関で、世界の難民の保護や問題解決へ向けた活動を行っています。清泉女学院で学んだことを糧に、同じ志をもつ人たちと力を合わせ、多くの人の心を動かして、難民の方々の力になりたいと考えています」

※清泉ピースプロジェクト……学年を越えて平和について考える、同校の生徒による有志団体。

恩師からの応援メッセージ
数多くの“気づき”を大学生活で得てほしい
高1から高3まで曽我さんの担任を務めた、国語科の構大樹先生と。高1から高3まで曽我さんの担任を務めた、国語科の構 大樹先生と。

 自分の道をどう切り拓いて進むべきかを、常に考えて行動していた曽我さん。今、どんなことに関心をもち、取り組んでいるのか。曽我さんから話を聞くことを私は楽しみにしていたものです。生徒のなかには、行動する意志はあるのに、躊躇してなかなか一歩を踏み出せない人もいます。しかし、曽我さんは軽やかにその一歩を踏み出せる生徒でした。そして、決して間違った方向には進まないという安心感もありました。手を広げがちな曽我さんが成長を見せたのは、高2の始めでした。社会に対する問題意識が芽生え、弱い立場にある人を手助けするにはどうすればよいか模索することに焦点を絞ったのです。生きるうえで大切なことは、こうした“気づき”だと思います。大学での学びのなかで、数多くの“気づき”を得て、大きく飛躍してくれることを期待しています。(構 大樹先生)

(この記事は『私立中高進学通信2022年神奈川版』に掲載しました。)

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