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私立中高進学通信

2024年4月号特集

創立100周年以上の伝統校

十文字中学校

主体的に行動するその先に
生きる未来が見えてくる

校長/横尾康治先生校長/横尾康治先生

 創立者の十文字ことは生まれつき病弱でしたが、知的好奇心にあふれており、目の不自由な母親の代わりに農作業をしながらも猛勉強を続けていました。将来は、女子のための学校を作り、学びたい女子の夢を叶えたいと強く願っており、それが形となったのが、十文字の前身である文華高等女学校でした。女学校では、健康な体をつくるために自彊術が正課として取り入れられました。創立から100年を超えた現在でも、自彊術は「自彊術体操」として継承され、十文字の朝のルーティーンになっています。

 本校の建学の精神は「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある人と生きなむ」という短歌に込められています。「心と体を鍛え、社会で役に立つ人として生きていきましょう」という意味です。校歌はこの詞を2回繰り返すだけというシンプルなものですから、学校生活の中で折に触れて歌われてきました。先日も卒業生から連絡をいただきましたが、「70歳を超えた今も校歌のように身を鍛え、心鍛えて頑張っています」とおっしゃっていました。そのような姿勢こそ、「自分を鍛えることをやめない」すなわち「自彊不息」(自ら彊めて息まず)の実践といえるでしょう。

 生徒たちが大人となり社会に出たとき、自らの人生を主体的に創り上げていってほしいと私たちは願っています。そのために、中高の教育の大きな柱として「主体的に行動する」ということを掲げています。まさに、創立者が校歌に込めた想いと重なります。変化する世界の状況をとらえ、さまざまな社会問題の解決策を考える探究活動も、その取り組みの一つとして定着しています。桐輝祭(体育祭)、十文字祭(文化祭)、修学旅行などの学校行事においても、自分たちで企画して、自分たちでつくり上げています。生徒一人ひとりが予測不可能な未来を迎えるにあたり、自分で決めて、自分で行動する力を、本校で身につけてほしいと願っています。

沿革
1922年(大正11年) 「文華高等女学校(前身校)」開校
1929年 十文字こと、欧米の教育状況を視察
1935年 十文字こと、校長に就任
1937年 「十文字高等女学校」に改称
1947年 「十文字中学校」開校
1948年 「十文字高等学校」開校
1979年 海外語学研修プログラム開始(米国)
1984年 新校舎(本館)完成
1996年 十文字学園女子大学開学
2007年 生徒会の働きかけにより全天候人工芝の校庭が完成
2014年 新校舎(新館)完成
2021年 東京薬科大学と高大連携協定締結
2022年 学園創立100周年
高校3コース制 スタート
2023年 国立嘉義女子高校と友好校締結
探究学習プログラム スタート
親友と出会った奇跡に感謝して
「区民のためのまちづくり」に奔走しています
豊島区議会議員宮崎けい子さん(早稲田大学文化構想学部卒業)豊島区議会議員
宮崎けい子さん
早稲田大学文化構想学部卒業)

 頑張って合格を勝ち取り入学した中学でしたが、受験が終わった反動で遊びに夢中になり、中学時代の成績は下降の一途。そんな私を変えてくれたのが、中3の時に出会った友人でした。勉強もできてクラスでひときわ輝いていた彼女。そんな彼女にだんだんと「負けたくない」という気持ちが芽生え、猛勉強を開始。すると、勉強だけでなく学校での生活がどんどん好きになり、思い切って行動できるようになりました。休み時間や放課後も先生へ積極的に質問をしたり、生徒会で中心的役割を担ったり。クラスメートから頼られることも増え、とても嬉しくなったのを覚えています。夏休みもいらないくらい、学校が大好きになりましたね。その彼女とは、時には喧嘩もしたのですが、切磋琢磨し合う関係となり、2人とも第一志望の大学に合格しました。今でも仲が良く、生涯の友としてお付き合いをしています。彼女と出会えた奇跡、道を拓いてくれた先生方に感謝しています。大胆になれた十文字での6年間があってこそ今がある。十文字に入って本当に良かったです。

 大学卒業後は、「男女関係なく同等に働きたい」と、総合職として就職をしました。しかし、実際は男女平等ではなく、生きづらさや違和感がたくさんありました。何度か転職を繰り返すうちに、「女性が生きやすい社会をつくる必要がある」「そのためには政治家にならなければ」と、決意し、区議会議員に立候補、当選しました。区議会も男性社会の側面がまだまだありますが、これからも長いものには巻かれず、自らの信念に従って行動していきたいと思っています。

 中高生のみなさんへ。ただ単に言われたことをやるのではなく、自分の好きなこと・やりたいことを大切に育てていってほしいです。これからの時代は、今まで以上に既成の価値観が崩れていくと思います。レールに乗ってすすむのではなく、友達・先生と対話し、学校といっぱい関わって、自分らしい夢や生き方を見つけていってほしい。そのように願っています。

主体的に学ぶから理解が深まる!
数学科の「個別最適化学習」に注目!
個別最適化学習『J-PALMタイム』の様子。議論を交わす生徒もいれば、黙々と1人で学ぶ生徒もいるなど、自分のペースで学習できます。個別最適化学習『J-PALMタイム』の様子。議論を交わす生徒もいれば、黙々と1人で学ぶ生徒もいるなど、自分のペースで学習できます。

 理解度の差がつきやすい数学科では2022年度より個別最適化学習プログラムを導入し、生徒の主体的な学びをサポートしています。「本校独自の学習プログラム『J-PALM』は、理解度や習熟度に合わせて個別に学びを進めることができる点に特徴があります。一斉授業で概念を学んだ後、「J-PALMタイム」として、生徒自身が教材を選び、計画を立てて学習していきます。導入から1年後には『数学が得意になった』と話す生徒が増えました」(横尾先生)

自主性・主体性を身につけた生徒が続々!
グローバルな探究心で世界へ飛び出す!
カンボジアを訪れた生徒たちの活動の様子。自ら主体的に飛び込む未知なる世界だからこそ、とっておきの探究心が磨かれていきます。カンボジアを訪れた生徒たちの活動の様子。自ら主体的に飛び込む未知なる世界だからこそ、とっておきの探究心が磨かれていきます。

 6年間の十文字の学びの中で、自主性・主体性を身につけた生徒たちによる、グローバルな探究活動が始まっています。その内容は、学校主催の12日間の夏季シアトル研修、3カ月間のオーストラリア留学だけではなく、生徒個人の興味関心に従って、NPO主催のカンボジア研修、ルワンダへの支援活動と多彩です。参加者からは、「自分にはできないと思うよりも、できるようになるために挑戦するという考え方が学校生活を通して芽生えた」など、前向きな声が聞かれます。

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