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私立中高進学通信

2026年1月号

生徒の主体的な活動にフォーカス

鷗友学園女子(鴎友学園女子)中学校

自ら学び、自ら動く
探究的課外活動が拓く未来

「担当患者さんとの交流が一番心に残っています」とY・Mさん。会話をしながら、入院生活で動かしにくくなった足のリハビリをサポート。© Touch the Future All Rights Reserved.

「担当患者さんとの交流が一番心に残っています」とY・Mさん。
会話をしながら、入院生活で動かしにくくなった足のリハビリをサポート。
© Touch the Future All Rights Reserved.

慈愛あい誠実まことと創造』を校訓に、鷗友生は探究心をもって活動にチャレンジしています。自ら問いを立て、実際に現場へと飛び込んだ2人にインタビューしました。

訪問診察や患者さんの担当も体験
地域医療の現場に身をおいた濃密な5日間
奥出雲で地域医療を体験
医療の原点を学ぶ
「高校生は医療的な処置をできないからこそ、患者さんを思い、寄り添う時間や会話が、少しでもその方の幸せにつながるのではないかと思っています(Y・Mさん/高2)」「高校生は医療的な処置をできないからこそ、患者さんを思い、寄り添う時間や会話が、少しでもその方の幸せにつながるのではないかと思っています」
Y・Mさん/高2

 医師をめざすY・Mさん(高2)は、NPO法人『Touch the Future』が実施する医療体験プログラムに、2025年の春休みに参加。

 訪れたのは、病床数約100床という地域に根ざした二次救急病院・島根県の町立奥出雲病院です。Y・Mさんは5日間を通じ、入院患者さんとの対話、在宅医療の同行、診療現場の見学など、医療を支える多職種連携を間近で体感。机上では学べない大きな経験を積んでいきました。

 医師の講演を聴く機会があり、病気だけでなく「人を診る」医師になりたいと思うようになりました。それを最も体感できるのは地域医療ではないかと考え、また最先端医療への関心もあり、自分の進路を見定めるきっかけにしたいと『地域医療体験プログラム』に応募しました。

 参加が決まった時は喜びと同時に、患者さんに向き合うことへの怖さや責任も感じましたが、「最大限の学びを得よう」と前向きに気持ちを切り替えました。

 体験を通して、医療の現場には「答えのない問い」が多いことを痛感しました。末期の肺がんという患者さんのご自宅へ緊急往診で同行した際、医学的には入院が最善と考えられる状態でしたが、患者さんはリスクを承知のうえで、自宅で過ごすことを強く望まれていました。

 その意志を尊重しながら最善を模索する医師の姿に、「医師となるなら、こうした葛藤に向き合う覚悟が必要だ」と感じました。また、医師・看護師・社会福祉士など多職種が互いを尊重して連携する「チーム医療」の大切さも学びました。

心に残る担当患者さんとの交流
寄り添う体験が将来への原動力に

 院内では入院患者さんを一人担当し、「その方の幸せ度を1%でも上げるために何ができるか」を考えるミッションが与えられました。私が担当したのは、心不全で入院している90代の男性です。気力を落とされていて、最初は壁を感じ、足が震えるほど緊張しましたが、毎日病室を訪れるうちにいろいろ話せるようになり、リハビリにも前向きになってくださいました。最終日には「ありがとう」「帰ってしまうのが寂しい」と涙を浮かべてくださり、人の力になる喜びを医療現場で初めて実感しました。

 今回の経験を通して、病気を治す技術だけでなく、患者さんの人生に寄り添う「患者さんとそのご家族にも向き合える医師」になりたいという目標が明確になり、その思いがその後の学習へ向かうモチベーションにもなっています。

 私は共感を表に出すことが苦手で、物事を客観視しがちな自分の性格にコンプレックスを抱いていました。しかし現場の医師の方々から「状況を客観的に捉える力は、適切な判断に欠かせない資質」と励まされ、自分の性格を前向きに受け入れられるようになりました。

新潟市で開催された日本地域医療学会で、医療体験プログラムで学んだことを発表。共に参加した高校生とも交流を深めました。© Touch the Future All Rights Reserved.新潟市で開催された日本地域医療学会で、医療体験プログラムで学んだことを発表。共に参加した高校生とも交流を深めました。
© Touch the Future All Rights Reserved.
「緊張しましたが伝えたいことを話すことができました。」「緊張しましたが伝えたいことを話すことができました」
「福祉先進国のイギリスに学ぶ、聴覚障がい者の『孤独』
『見えない苦労』を減らす社会づくり」をテーマに留学
ハミルトンろう学校では、校長先生をはじめ先生方にインタビューをしたY・Yさん。ハミルトンろう学校では、校長先生をはじめ先生方にインタビューをしたY・Yさん。
「鷗友の探究活動で身についた“自分で問いを立て、判断して動く姿勢”が、現地の活動で大きな拠りどころになりました。(Y・Yさん/高2)」「鷗友の探究活動で身についた“自分で問いを立て、判断して動く姿勢”が、現地の活動で大きな拠りどころになりました」Y・Yさん/高2
ろう学校へのアポも自分で!
英国の聴覚障がい者福祉を取材する3週間の短期留学

 中1から鷗友の『手話講習会』で手話を学び、聴覚障がい者の方々と交流を続けてきたY・Yさん(高2)。他国の福祉の在り方にも関心を抱き、文部科学省主導の海外留学支援制度『トビタテ!留学JAPAN』に応募しました。同校国際部の先生方の助言も受けながら、イギリスの聴覚障がい者支援団体に自らメールで連絡し、取材を依頼。留学計画書・プレゼンテーション・面接での説得力の高さが実を結び、高い倍率のなかから選抜されました。

 留学中は、午前中に語学学校で英語を学び、午後は支援団体やろう学校を訪問。訪問した団体の方々は、一人で取材に訪れたY・Yさんを温かく迎え入れてくれ、「手話を軸に将来の進路を考えたい」という思いがいっそう強まったそうです。

 学校で行われた「活動報告会」で同級生が海外で学ぶ姿に触発され、私も挑戦したいと思ったことが留学のきっかけです。費用面で支援が厚いプログラムを調べ、『トビタテ!留学JAPAN』に応募しました。

 留学テーマは、手話講習会での活動が原点です。「聞こえない人たちともっと話したい」と思い、聞こえない友人とも関わる機会が増加。一方で、手話と音声を交えながら会話するなかで、相手を置き去りにしてしまった苦い体験も残りました。

 そうした経験から「聞こえない人の役に立つ仕事がしたい」と考えるように。イギリスの支援団体やろう学校の実情を直に確かめ、日本との違いから解決策を模索したいという動機につながりました。

 応募の際には、支援団体への英語での取材依頼メールの添削など、本校国際部の先生のサポートが大きな助けとなりました。また、取材に備えて最低限のイギリス手話の指文字と自己紹介だけは事前に習得していきました。

奮闘!
イギリスでのフィールドワーク

 留学前はアポイントを取るのに苦戦しましたが、最終的に6つの団体から取材許可を得ることに成功。現地で出会った皆さんが、私の拙い手話や英語をていねいにくみ取ろうとしてくださったことに、改めて感動を覚えています。

 印象深いのは、3歳から12歳の子どもたちが通うハミルトンろう学校です。教員の方から仕事のやりがいや、なぜこの道を選んだのかなど、具体的なお話が聞けました。聞こえない子どもたちが、大人のロールモデルと日常的に接する環境に学びがあり、日本でも同じような機会が広がれば、将来への不安を過度に抱かずに済むのではと感じています。

 留学を経て、自分の考え方にも大きな変化が訪れました。以前は確信がもてないと挑戦をためらっていましたが、「完璧な準備がなくても何とかなる」と柔軟に受け止められるように。将来は、手話通訳や字幕などの普及を通じて、聞こえる人・聞こえない人双方が共に楽しめるコンテンツや環境づくりに携わりたいと思っています。

『トビタテ!留学JAPAN』の壮行会にて、代表のひとりとしてスピーチ。『トビタテ!留学JAPAN』の壮行会にて、代表のひとりとしてスピーチ。
「イギリスでの体験によって、聞こえない人たちとの交流や手話を使ったコミュニケーションを、これまで以上に深めていきたいという思いが強まりました」「イギリスでの体験によって、聞こえない人たちとの交流や手話を使ったコミュニケーションを、これまで以上に深めていきたいという思いが強まりました」
イラスト研究同好会にも所属しているY・Yさん。その腕前を活かして、学園祭のために手話のパンフレットを作成しました。イラスト研究同好会にも所属しているY・Yさん。その腕前を活かして、学園祭のために手話のパンフレットを作成しました。
「手話をテーマに「私だからできる留学」を実現できました。一歩踏み出す勇気をもてたのは、「失敗しても安心して挑戦できる」という鷗友の校風のおかげだと思っています。」(左/Y・Yさん)「中3の「現代社会」の授業で、ALS患者の延命治療や最期の過ごし方について考えた経験が、医療現場での理解を深める助けになりました。学校での学びが、より深くまで見る視点を与えてくれたと感じています」(右/Y・Mさん)「手話をテーマに『私だからできる留学』を実現できました。一歩踏み出す勇気をもてたのは、『失敗しても安心して挑戦できる』という鷗友の校風のおかげだと思っています」(左/Y・Yさん)
「中3の『現代社会』の授業で、ALS患者の延命治療や最期の過ごし方について考えた経験が、医療現場での理解を深める助けになりました。学校での学びが、より深くまで見る視点を与えてくれたと感じています」(右/Y・Mさん)
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