Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2026年1月号特別企画

歴史と進化を重ねる伝統校

田園調布学園中等部

伝統の『捨我精進』の心で
今の自分を越えていこう!

創立100年
校長/清水豊先生校長/清水豊先生

 本校の創立者である西村庄平先生は、初代校長として川村理助先生を迎えました。川村先生は自身の生活体験を通して、どんなに困難な状況にあってもわがままを捨て、自分の目標に向かって懸命に努力をするとき、心は楽しさで満たされ、無限の力を発揮できるとの境地に達したといいます。その心境を漢字四文字で表したのが『捨我精進』(建学の精神)です。その精神は今も大切に継承しており、特に「捨我」については、「今の自分を乗り越えていくこと」と生徒たちに語りかけています。6年間を通して、今の自分を越えていくために、一生懸命に精進(努力)していく学校でありたいという想いを込めています。

 建学の精神を具現化する教育として、教科横断型授業と探究に注力しています。教科横断型授業は、教科や分野の垣根を越えた学びを通じて、視野を広く持ち、一つの事象を複眼的に見る姿勢を養うもので、50ほどの実践例があります。

 探究の授業は中1から高2まで行います。中等部ではデザイン思考を学び、このデザイン思考を使って、学校生活の中で自分たちが感じている課題の解決から始めて、協力していただいている企業から提示される課題解決へと少しずつ視野を広げていきます。高等部では、各自が興味・関心を探り課題を設定します。本校の研修でフィリピンに参加した生徒が、現地での体験をもとにフィリピンの貧困問題について探究をするなど、グローバルな視点から社会貢献を考える生徒も出てきています。

 本校は2026年に創立100周年を迎えるにあたり、さまざまな記念事業も行っています。生徒たちがそれに自ら手を挙げて活動に加わっているのは大変誇らしく、うれしく思います。

 失敗を恐れることなく、今の自分を越えるために挑戦してみることこそ、現代版の『捨我精進』です。生徒も学校も、今の自分を越えていくチャレンジを続ける存在でありたいと思います。

毎朝聴く「精進の鐘」の音と
黙想がつなぐ伝統
教頭/兼子尚美先生教頭/兼子尚美先生

 田園調布学園では毎朝、鐘の音が響き渡ります。伝統の「精進の鐘」の音です。当時の校長の川村理助先生から聞いたミレーの話が耳から離れず、副校長の細川武子先生が建立を発願し、1934年に完成したものです。

 精進の鐘の音には、19世紀のフランスの画家・ミレーの代表作『晩鐘』のように、一日の労働の後に感謝を捧げるという素朴な人間味が込められています。同校は宗教校ではありませんが、心の育成につながるものだと捉えています。教室または講堂での朝礼時に鐘の音が3回鳴り響き、生徒も教職員も姿勢を正して立ち、両手を前に組み、軽く目を閉じて心を落ち着けます。なお、この黙想は、毎時間の授業の初めにも行っています。

 精進の鐘の音とともに黙想の時間は、田園調布学園で学ぶすべての在校生にとっては日常であり、卒業生にとっても大切な伝統となっています。

「卒業しても緊張する場面では、自然に黙想すると語る卒業生もいます。本校の卒業生は、『穏やかで芯のある人』と評されることが多いように思います。それは、こうした母校での伝統にもとづく学びや経験を通し成長しているからだと感じています。在校生も心を落ち着けて授業のスタートがきれているようです」(兼子尚美教頭先生)

 卒業して物理的な距離は遠くなっても、心の距離は離れることのない母校と卒業生を結ぶエピソードです。

毎朝8時30分に3回鳴り響く伝統の「精進の鐘」。壁に飾られた写真の女性が、初代副校長の細川武子先生です。

毎朝8時30分に3回鳴り響く伝統の「精進の鐘」。
壁に飾られた写真の女性が、初代副校長の細川武子先生です。

自ら「朝掃除」に精を出した創立者
創立者・西村庄平先生の像創立者・西村庄平先生の像

 元外国航路の船長というキャリアを持つ創立者の西村庄平先生。西洋事情に精通し、日本の女子教育の遅れを痛感していました。22年間務めた日本郵船を47歳で退職後、地域の人々の要請に応える形で、畑の中で放棄されたままになっていた女子学校建設事業を引き受けました。

「西村先生は校内の掃除を毎朝行うことを自身に課し、寒い季節は全教室の暖房をつけて回るなど、献身的に学校運営を支えました」(清水校長先生)

 足元にバケツを置き、モップを杖のようにして立つ創立者の銅像は、その人柄をよく表しています。

捨我精進の行動指針『如是集にょぜしゅう
『如是集』(左)と、2025年度から新しくしたテキスト(右)『如是集』(左)と、2025年度から新しくしたテキスト(右)

 初代校長を務めた川村理助先生が著したものに『如是集』があります。

「中1で学ぶ礼法では川村先生の『如是集』の一説を取り上げ、そこに記されている捨我精進の精神に触れ、身近な場面や自分の身の回りの状況に置き換えて考えを深めています。2025年度からは西村弘子学園長による作法に加え、複数の教員がそれぞれの切り口で『如是集』をひもとく授業を行っています」(兼子教頭先生)

 初代校長が模範を示した“かくのごとく生きる姿勢”は、時代を越えて継承されています。

[沿革]

1926年(大正15年) 「調布女学校」創立
1927年(昭和2年) 「調布高等女学校」設立
1934年(昭和9年) 「精進の鐘」完成
1947年(昭和22年) 「調布中学校」(新制)を設立
1948年(昭和23年) 「調布高等学校(新制)」を設立
1977年(昭和52年) アメリカでのホームステイ制度を開始
1992年(平成4年) 海外帰国子女入試を導入
2002年(平成14年) 「土曜プログラム」を開始
2004年(平成16年) 「田園調布学園中等部・高等部」に校名変更
2005年(平成17年) 新校舎竣工
2012年(平成24年) ユネスコスクールに加盟
2014年(平成26年) 併設型中高一貫校に移行
2016年(平成28年) 創立90周年
2018年(平成30年) 第二校舎(創造探究棟)改築竣工
2026年(令和8年) 創立100周年
ページトップ