私立中高進学通信
2024年特別号
注目! News and Topics
開智未来中学校
医療の世界をめざす生徒を応援する
ワンランク上の『医系コース』
「医系コース」担任の藤澤亮介先生と、高2のH・Мさん、K・Hさん、Y・Iさん、Y・Aさん(左から)
高3では、志望大学・文系理系に応じて「6類型」の授業展開で学びを進める開智未来。実はもう1つ、医学部進学希望者に向けた『医系コース』もあります。2019年の開設以来、全国の国公立大学医学部への進学者を送り続けている同コースを紹介します。
少数精鋭で医療の世界をめざす
『医系コース』
開智未来では、高3になると志望大学・文系理系に応じて、全員が6つの授業展開(6類型)に別れて、受験に臨みます。「6類型」とは、①難関理系(国立医系)、②難関文系、③国立理系、④国立文系、⑤私立理系、⑥私立文系のことです。
今回取り上げる『医系コース』は、高校2年・3年類型にある「T理系(国立医系)クラス」の授業に加えて、専属の担任教諭の下で、医療問題のレクチャーやディスカッション、医系小論文、理科の特別講義や実験、さらには医療系大学や病院での医療体験を通して、国立大学医学部合格をめざすコースです。
2019年度に新設された『医系コース』で、2代目の担任を務める藤澤亮介先生にお話を伺いました。
「医系コースの6期生にあたる現在の高2は、男子2名、女子2名の陣容です。前年度の5期生は男女合わせて5名、一昨年度の4期生も同じく5名でしたので、例年5名前後の少数精鋭で運営しています」(藤澤先生)
少数精鋭で学ぶ『医系コース』の授業の様子。
この日は藤澤先生から、「埼玉県医師育成奨学金制度」を利用する際の注意点などの説明がありました。
独自性のある地方大学の
医学部受験にも完全対応
続いて、藤澤先生が『医系コース』での“学び”の一端を教えてくれました。
「ニーズが高い国立大学医学部に合格するための具体的な準備は、高2から始まります。その中でも特徴的な取り組みの1つが、医学部受験に欠かすことができない『医系小論文』の授業です。そこで必要になるのが専門性の高い医学的な知識や知見の習得です。例えば、『医療ディスカッション』では急性疾患と慢性疾患の違いについて意見交換、『脳死』についての多角的な学びなど、医療の専門的な知見が必要になる事がらを『医系小論文』にて学んでいくのです。また、地方大学の医学部を受験する場合には、その地域の医療事情を知らないと入試や小論文、面接が難しくなるので、そうした地方の医学部受験の個別対策についてもきめ細かく推進しています」(藤澤先生)
家族や親族の中に医療関係者がいない場合、医学部受験に関する情報の密度がどうしても薄くなりがちですが、少数精鋭の開智未来の『医系コース』なら、そうした不安は解消されそうです。藤澤先生も「少人数は最大の魅力」と強調する、ワンランク上の『医系コース』のメリットがここにあります。
医療の世界を目指す
自分と向き合う『病院見学』
今年度の『医系コース』に在籍する高2の生徒4名は先日、『病院見学』として群馬県内の産婦人科医院を訪問しました。取材に訪れたこの日は、『病院見学』で感じたことの意見交換が行われました。妊婦さんと赤ちゃん、サポートする医療スタッフの様子をすぐ近くで感じながら、帝王切開の様子をモニターで見守るなど、病院現場を肌で経験したことの一つひとつが、将来医師を目指す生徒たちにとって貴重な学びになったようです。
『病院見学』の様子
生徒インタビュー
「病院見学」にて未来のドクターが学んだこと
産婦人科の医師の方々が、どんな時でも妊婦の方、お腹の赤ちゃんのことを第一に行動していたことが印象に残っています。出産を控えた妊婦さんが不安にならないように、診察時も手術中もずっと、励ましの言葉をかけていた姿に感銘を受けました。今回の『病院見学』を通して、医師という職業のすばらしさを改めて感じることができ、それと同時に自分の医師に対する憧れの強さを再認識することができました。
午前の診察では、妊婦さんの承諾をいただいたうえで、エコー検査に立ち会いました。午後は帝王切開の見学で、手術中の妊婦さんに対する医師の方々の思いやりのある言葉がけに感動しました。専門的な用語を使うのを避け、なるべく平易な言葉でコミュニケーションをとる姿が心に残っています。帝王切開の手術が済み、赤ちゃんが産まれる場面では感動して涙が出ました。
今回の「病院見学」で、妊婦検診の一環で糖尿病検査をすることを初めて知りました。医師の先生方が私たちに、妊娠糖尿病という糖代謝異常があることを教えてくれたからです。それ以外にも、妊婦さんによってなぜ帝王切開が必要になるのかなど、その理由について知ることができ学びになることがたくさんありました。おぼろげながらも将来、医療の世界で活躍する自分の将来像が見えてきました。
不安でいっぱいの妊婦さんに対して、終始優しく語りかけていた医師の方々の対応に、百戦錬磨の先生方のプロフェッショナル魂を感じました。お腹に超音波を当てながら、「赤ちゃんが元気に動いていますね」「前回の悩みは解消しましたか?」など、言葉の一つひとつに愛を感じたからです。私が将来医師になった時にも、患者さんに寄り添った説明ができるようになりたいと思いました。
『病院見学』で各自が学んだことを発表。
熱のこもったディスカッションに発展する場面もありました。
開智未来中学校
〒349-1212 埼玉県加須市麦倉1238
TEL:0280-61-2021
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