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私立中高進学通信

2021年特別号

校長が語る自立へのプロセス

開智未来中学校

自己肯定感を土台に、探究・世界水準・ICTの3本柱で
自立・自律した知的集団へ

校長の加藤友信先生が旗振り役となって設置したコンピュータ室。
PCで調べ物をしたり、資料のプリントアウトをしたりと、生徒は認証キーでログインし、自由に活用しています。

 Inquiry(探究)、Internationalization(世界水準)、ICT(つなげる知能)で構成される3I'sプロジェクトを柱に、国際社会に貢献する心ゆたかな創造型・発信型リーダーを育成する最先端教育を行っている開智未来中学・高等学校。校長の加藤友信先生に、同校が大切にする認知能力・非認知能力・自己肯定感、そしてご自身の専門分野であるICT教育を中心に、教育理念についてお話を伺いました。

「探究・世界水準・ICT」の横断的な学び
プレゼンテーションスキルの育成にも注力

――開智未来の教育の特色を教えてください。

 3I'sに掲げている通り、探究と世界水準、そしてICTが大きな3本柱です。そしてそれぞれが独立した学びではなく、互いが密接に結びついた横断的な学びとなっている点が本校の大きな特徴です。

 たとえば探究では、自身のテーマを掘り下げ、仮説・検証を行い、解を導き出しますが、その際に必要となるさまざまなデータを読み解くスキルは、ICTにおいても必要なスキルであり、十分に学ぶことになります。世界水準とは、英語力はもちろん、データを読み解き、物事をグローバルな視点から分析・検証できる能力であり、グローバルな舞台で意見を堂々と発言できる能力のことを指しますが、それはICTや探究を通しても養われるようにカリキュラムを組んでいます。

 また、本校には「未来TED」という全生徒の前でプレゼンテーションを行う象徴的なイベントがありますが、どの分野においても、日頃から人前で発表するという部分に力を入れています。そして最も大切なのは、生徒がこれら3つの「I」を通して、自分の知識・知性を向上させていくということです。主体的かつ貪欲に物事を学ぶ自立・自律した生徒たちが切磋琢磨し合う。開智未来はそのような知的集団でありたいと考えています。

同校が掲げる教育活動の構造図「3I's to I+Iプロジェクト」。国際社会に貢献する心ゆたかな創造型・発信型リーダーを育成します。

同校が掲げる教育活動の構造図「3I's to I+Iプロジェクト」。
国際社会に貢献する心ゆたかな創造型・発信型リーダーを育成します。

自己肯定感を育み
非認知能力と認知能力を高める教育

――生徒に身につけてほしい力として、認知能力と非認知能力に言及されていますが、具体的にはどのような能力でしょうか。

 認知能力とは、テストなどで測ることができる、学力に代表される能力です。これに対し非認知能力は、自制心ややり抜く力、コミュニケーション能力、協調性といった、テストでは測ることができない能力のことです。この2つは表裏一体の関係にあり、互いを相乗効果によって高め合っていくことが大切だと考えます。認知能力は、インプット(読む・聞く)よりアウトプット(書く・話す・行動する)を多くすることで高まりますが、そのための原動力となるのが非認知能力です。その非認知能力は、集団の中でこそ身についていくものです。本校が実践している3I'sプロジェクトは、この2つの能力をバランスよく高めるために役立ちます。

 また我々が大切にしているのが自己肯定感です。現代の子どもたちには自己肯定感の低い子が少なくありません。そのような子どもたちは、失敗してはいけない、親や先生の期待に応えなくてはいけないと思いがちです。そうではなくて、失敗を恐れずどんどん新しいことにチャレンジする生徒を育てたい。3I'sプロジェクトでめざしているのは、3つの「I」を土台に、インテリジェンスと開智未来生としてのアイデンティティを身につけた、自立・自律した知性を有する知的集団です。それはまさに、今のブーカ(VUCA)の時代(不確実な時代)を生き抜く力といえるでしょう。

――学習面のみならず、内面的な学び・成長も重視されているのですね。

 その通りです。家に例えるとわかりやすいですね。土台となるのが自己肯定感、その上に建つ柱が非認知能力(=自制心とやり抜く力)、屋根が認知能力(=学力)です。土台がなければ、柱も屋根も存在しません。柱がなければ、屋根は設置できません。大学受験が近づくにつれ屋根の比重は大きくなるので、中学のうちに土台と柱をしっかり育てたいと考えています。そしてその自己肯定感や非認知能力を高めるには、教員が生徒の気持ちを理解し、きちんと話し合える関係にあることが大前提です。公立校時代に生徒の心理的サポートの重要性を感じた私は、教育心理学講座を修了しており、その知見もふまえて生徒と向き合っています。

認知能力(学力)と並行して、非認知能力の育成に力を注いでいます。

認知能力(学力)と並行して、非認知能力の育成に力を注いでいます。

すべての土台となる「自己肯定感」を育みながら、「非認知能力」「認知能力」を高める教育を行っています。

すべての土台となる「自己肯定感」を育みながら、「非認知能力」「認知能力」を高める教育を行っています。

2017年から一人1台のタブレット端末を導入
コロナ過でも迅速にオンライン授業を展開

――校長先生の専門であるICTについて教えてください。早い時期に、一人1台のタブレット端末を導入されていますよね。

 日本のIT教育黎明期に私が指導する立場にあったこともあり、ICTに関しては素早い対応が可能でした。全生徒が個人認証で使用できるコンピュータ室は2011年の開校時からありましたが、一人1台のタブレット端末を導入したのは2017年です。その2年前に学園研修で「5年後の授業」と銘打った取り組みを行い、タブレット端末を利用した授業を試みたところ、確かな手応えを得たことで実現に至りました。

――実際に授業ではどのようにタブレット端末を使っているのでしょうか。

 教科によってさまざまな使い方をしていますが、たとえば数学では、教員が一斉に課題を配信し、生徒はそれを見て紙に解答を記入し、その紙を撮影して教員に送ります。宿題も同様ですね。動画を見せることもありますし、図形やグラフのデータを配信することもあります。必要な資料やファイルもクラウド上にあり、共有できる仕組みになっています。

 そこで必要不可欠になるのが情報リテラシーです。2015年度のOECDによる子どものデジタルリテラシー調査では、日本の子どものデジタル利用状況の項目で、「ネット上でチャットをする」「一人用ゲームで遊ぶ」の項目が著しく高かったのです。インターネットの利用時間とテストとの点数の相関関係の調査では、使用時間4時間未満のカテゴリーにおいて、主要先進国の子どもは使用時間が長いほど点数が高くなるのに対し、日本の子どもには変化がなかったのです。つまり、日本の子どもは、インターネットを学習のために使いこなせていないということになります。

 また、同年に行われたOECDによる学力調査では読解力で15位と、日本は大幅に順位を下げました。これは、OECDの読解力の定義が、従来の文章を読み解く力から、数多あるデータを読み解き、頭の中でそれらをつなげ、解を導き出すことへと変化したからにほかなりません。本校では、ICTの授業においても探究の時間においても、デジタルリテラシーを高めつつ、データを読み解き、解を導く力の育成に重きをおいています。この能力はまさに、これからの時代に必要不可欠なスキルといえるでしょう。

――コロナ過においても、最初の緊急事態宣言が発令された直後の4月からオンライン授業を開始されていましたよね。

 そうですね。すでに生徒全員がタブレット端末を所持しており、オンラインを駆使して学びを止めない環境が整っていたため迅速な対応ができました。実は政府から一斉休校の要請を受ける前に、保護者や生徒からの不安の声を受け、すでに休校を決定していたのです。オンラインで対応可能と即座に判断できたからです。

探求活動の発表「未来TED」で講評する加藤校長先生。探究活動の発表「未来TED」で講評する加藤校長先生。
タブレット端末を活用することで、より効率的・効果的な学習が可能になります。タブレット端末を活用することで、より効率的・効果的な学習が可能になります。
オンラインHRの様子。政府の休校要請と同時にオンライン授業へとスムーズに移行できました。オンラインHRの様子。政府の休校要請と同時にオンライン授業へとスムーズに移行できました。
探究活動の成果や学校行事の様子を展示している「教育展示室」。「探究の参考にするため、先輩の探究内容を見に来ました」と中3生徒たち。生徒と教員の距離が近いのも同校の魅力です。探究活動の成果や学校行事の様子を展示している「教育展示室」。「探究の参考にするため、先輩の探究内容を見に来ました」と中3生徒たち。生徒と教員の距離が近いのも同校の魅力です。
より効果的なICT教育を確立しながら
非認知能力を高める環境を提供
校長の加藤友信先生は、東京理科大学物理学科卒業。専門は物理、ICT、教育相談です。県立春日部高校、不動岡高校、草加南高校を経て、2011年の開智未来中学・高等学校開学と同時に赴任。教頭を経て2016年から校長に。日本のIT教育の黎明期に指導者として教育現場を支え、文科省から「優秀教員」として表彰されています。現在は開智学園グループのICT部門を統括しています。校長の加藤友信先生は、東京理科大学物理学科卒業。専門は物理、ICT、教育相談です。県立不動岡高等学校・春日部高等学校などでの教員生活を経て、2011年の開智未来中学・高等学校開学と同時に赴任。教頭を経て2016年から校長に。日本のIT教育の黎明期に指導者として教育現場を支え、文科省から「優秀教員」として表彰されています。現在は開智学園グループのICT部門を統括しています。

――今後の開智未来はどのように進化していきますか。

 本校は、開智学園のなかでもICTの最前線を担っており、一人1台のタブレット端末を導入後も定期的に効果測定を行っています。ICTを使って問題解決ができること、ICTをツールとして有効活用できること、ICT利用に際し善悪の判断ができることなどを項目に挙げ、年々効果を上げています。ICTリテラシーを高めながら、より効果的なICT教育を確立させていきたいと考えています。

 また同時に、非認知能力を育む場ともなる部活動や委員会といった、学校としての基本部分にもより注力していきます。開智未来=勉強のイメージが強いようですが、部活動も充実しているんですよ。来年からは待望の吹奏楽部を新設し、数々の団体を吹奏楽コンクール優勝に導いた石田修一先生をアドバイザーとして迎える予定です。吹奏楽部で活躍したい受験生の皆さんにもぜひ我が校へ来ていただきたいですね。

――最後に開智未来をめざす受験生にメッセージをお願いします。

 大切なのは夢をもち続けること。その夢を実現するために今何をすべきかを常に考えてほしい。そしてその過程で、社会に貢献できる人間となることの大切さに気づいてほしいと思います。本校には、そんな生徒を最大限にサポートできる環境が整っています。皆さんの入学をお待ちしています。

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