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私立中高進学通信

2023年特別号

探究の花が咲く

開智未来中学校

学校から地域、そして世界へ!
才能を最大限に引き出す探究活動

写真左から、「日本の文化である盆栽を守りたい」という思いで活動する松澤 智朗さん、「渡良瀬遊水地を守るには、どのような『地域版SDGs』を作成するべきか~HLGsプロジェクト~」というテーマで探究を続ける中嶋 陽大さん。そして探究主任で「才能発見プログラム」責任者の宮入裕人先生。

写真左から、「日本の文化である盆栽を守りたい」という思いで活動する松澤 智朗さん、
「渡良瀬遊水地を守るには、どのような『地域版SDGs』を作成するべきか~HLGsプロジェクト~」
というテーマで探究を続ける中嶋 陽大さん。そして探究主任で「才能発見プログラム」責任者の宮入裕人先生。

開智未来では、生徒の才能を最大限に引き出す、特色ある探究学習を実践しています。中学からの探究活動を通して自らの未来を切り開き、地域や世界に向けて発信する高3生の2人にインタビューしました。

自らの興味・関心からスタートした探究活動を
地域の人々を巻き込んだ社会貢献活動へー中嶋さん
探究活動の校内発表『未来TED』では最優秀賞(2022年)を受賞。その発信力と表現力を活かして学外でも講演やセッションを行うほか、この春からはラジオ・パーソナリティを務めるなど幅広く活躍しています。探究活動の校内発表『未来TED』では最優秀賞(2022年)を受賞。その発信力と表現力を活かして学外でも講演やセッションを行うほか、この春からはラジオ・パーソナリティを務めるなど幅広く活躍しています。

 栃木県出身で、小さい頃から親しんできた渡良瀬遊水地※の水質に疑問を感じたことから、湖や河川の水質調査に興味をもち始めました。小学生時代から自分なりに水質調査の活動に取り組んでいましたが、現在の活動に向けたターニング・ポイントとなったのは『里山探究フィールドワーク』(中1)です。開智未来に入学後は、観察・発見・疑問・仮説といった探究活動の手法を一つひとつ実践しながら身につけていき、『才能発見プログラム』(高1)では「渡良瀬遊水地の水質改善に向けて、自分にも何か貢献できることはないのか」という問題意識を探究内容に込め、1年間じっくりと深めていきました。

※栃木県の南端に位置し、栃木、群馬、埼玉、茨城の4県にまたがる面積33km²、総貯水容量約2億m³の日本最大の遊水地

 専門家でもない高校生の自分が効果的に探究を進めていくにあたり、メンター制度や『才能発見 探究ガイドブック』が役立ちました。メンターの先生は一対一で相談にのってくださり、専門分野である生物の知見からたくさんのアドバイスもいただきました。また、手引きに基づいて実地調査や専門家へのインタビューを行ったことで、視野も広がりました。

 探究活動を単なる学習の一環としてではなく、社会貢献活動へとつなげていくために、「渡良瀬遊水地を守るには、どのような『地域版SDGs』を作成するべきか~HLGsプロジェクト~」というテーマを掲げて探究を続けてきました。

 渡良瀬遊水地版のSDGsである『HLGs(ハートランドゴールズ)』※の構想にあたっては、琵琶湖の取り組みに着目しました。琵琶湖へ直接足を運び、専門家や現地の皆さんからお話を伺い、とても参考になりました。

※『HLGs(ハートランドゴールズ)』の名称は、琵琶湖版SDGs『MLGs(マザーレイクゴールズ)』の名称に倣っており、 渡良瀬遊水地内にハート型が特徴の谷中湖(通称:ハートランド)があることに由来する。

 地域住民の皆さんと独自に『HLGs』を作成するほか、ワークショップやセミナーも開催するなど、アクティブに活動を続けています。また、『FMわたらせ』のラジオ・パーソナリティとして情報発信を行うことも決まりました。市民と行政が協力して、自分たちの手で地域の課題解決に取り組んでいくことをめざします。

 大学では専門分野の知識を深め、同年代の学生たちとも意見を交わし、人とのつながりを増やしていくことで世界を広げていきたいです。将来は、企業が環境保全をしながら事業展開を図る手助けをする「環境コンサルタント」として活躍したいと考えています。

行動し自ら体験することが成長の近道
世界に向けて自分の「好き」を発信ー松澤さん
「エコな盆栽で世界を救えるか?~人類盆栽大好き化計画~」をテーマに高1の才能発見プログラムに取り組みました。その成果を『未来TED』でプレゼンテーションし、最優秀賞(2023年)を受賞。SNSや動画投稿サイトを活用し、日本のみならず世界に向けて情報発信をしています。「エコな盆栽で世界を救えるか?~人類盆栽大好き化計画~」をテーマに高1の才能発見プログラムに取り組みました。その成果を『未来TED』でプレゼンテーションし、最優秀賞(2023年)を受賞。SNSや動画投稿サイトを活用し、日本のみならず世界に向けて情報発信をしています。

 開智未来に入学して以来、疑問→仮説→検証→発表という探究の手法を繰り返すことで、さまざまな力が培われたと実感しています。そのなかでも最も大切になるのが、「行動力」だと思います。どんなにたくさんのアイデアが浮かんだとしても、それを行動に移して実現に向けて動かなければ、成長はできません。

 これまでの探究活動を振り返ると、何度も壁にぶつかり、悩んだ時もありましたが、行動に移すことでわかった部分がたくさんあります。

 高1の才能発見プログラムでは、子どもの頃から親しんできた盆栽をテーマに選びました。盆栽について調べていくうちに、盆栽をますます好きになる反面、若者世代を中心に認知度が低いことや、生産者の高齢化・後継者不足などの課題が見えてきました。

 盆栽の認知度を高めるために、まずは自ら盆栽生産者に弟子入りし、技術を教わってみました。また、YouTubeチャンネルを開設して、撮影した動画を毎日投稿してみたのですが、当初は視聴者の約8割が65歳以上という現実を突きつけられました。若者向けのSNSで呼びかけてみてもなかなか視聴者層に変化が見られず、そこでターゲットとして目を向けたのが海外です。

 県内の国際交流フェスティバルにボランティアとして参加し、海外の方々と交流した際に、「文化の発信には身振り手振りだけではなく言語が不可欠」ということに気づき、動画に20カ国語の翻訳を入れてみました。するとその効果で、海外の若い視聴者が増えていきました。今では視聴者の半数以上が35歳から45歳という年齢層で、チャンネル登録者数も8千人を超えました。動画をきっかけに、海外からのお客さんが盆栽園を訪れることもあるようです。

 動画を見て盆栽の魅力を知ってもらうだけではなく、より多くの人に栽培を楽しんでもらうために、『大盆栽まつり』※でワークショップも開催しました。若者も気軽に参加できるよう、運営費用をクラウドファンディングで募り無料開催を実現しました。幼稚園児のお子さんが参加してくれて、「成人するまで盆栽を育ててお兄さんに見せてあげる」と言ってもらえた時はとてもうれしかったです。皆さんの様子を見て「盆栽の面白さは世代・国籍を超えて伝わるんだ!」と再確認でき、ワークショップでは大きな手応えを感じました。この後も、アメリカ大使館かスペイン大使館でワークショップを開催することが決まっています。

※国内外から注目されている盆栽の生産地『大宮盆栽村』(埼玉県さいたま市)で例年5月に開催される盆栽の祭典。盆栽の展示や販売会などが開催され、多くの愛好家で賑わいます。

 今後も体験から得られた感動と情報を大切にして、探究活動に取り組んでいきたいと思います。

行動し自ら体験することが成長の近道
世界に向けて自分の「好き」を発信
探究主任で高1『才能発見プログラム』責任者の宮入裕人先生。探究活動で具体的なアクションを起こす手がかりとなる『才能発見 探究ガイドブック』を策定・制作。探究主任で高1『才能発見プログラム』責任者の宮入裕人先生。探究活動で具体的なアクションを起こす手がかりとなる『才能発見 探究ガイドブック』を策定・制作。

 自分が親しんできた地域社会や実生活の中から課題を見いだし、実社会でアクションを起こす生徒が増えています。探究活動を継続し、大学入試において総合型選抜で進路を切り拓いていくケースもあります。『未来TED』や社会で活躍する先輩の姿に触発され、後に続く生徒たちのモチベーションが高まっているのは確かです。今後もより多くの生徒がスペシャルな活動にチャレンジできるよう、サポートしていきます。

開智未来中学校  

〒349-1212 埼玉県加須市麦倉1238
TEL:0280-61-2021

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