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私立中高進学通信

2021年4・5月合併号

私学だからできるオリジナル教育

東京純心女子中学校

ハンドベル演奏で育む
他者に貢献する心

2020年12月に行われたハンドベル演奏会を取材しました。音楽の授業で実践される「心の教育」、同校が大切にしている「キリスト教に基づく教育」を紹介します。
芸術選択で音楽科を選択した高2の生徒たちが、クラスごとに1曲ずつ演奏。美しい音色を奏でました。

芸術選択で音楽科を選択した高2の生徒たちが、クラスごとに1曲ずつ演奏。美しい音色を奏でました。

学びの成果を
地域貢献活動へ広げる

 1964年に創立された同校では、キリスト教の精神に基づき、叡智を人のために活かし、貢献できる、自立した女性を育てています。

「キリスト教教育を柱とする本校では、平和教育や聖書朗読・聖堂朝礼、ボランティア活動などを大切にしています。
 ボランティア活動については、例年さまざまな地域貢献イベントを行い、校内で収穫した野菜の販売をしたり演奏会を開催したりして、地域の方々からいただいた参加費を寄付するといった活動を行っています」(入試広報部・音楽科主任・地域貢献担当/島田沙樹先生)

 今回取材したハンドベル演奏は、音楽科の授業の成果を地域貢献活動へと広げる取り組みの一つです。16世紀にイギリスで生まれたハンドベルは、「天使のハーモニー」と称される美しい音色で、人々の心を癒します。

「音楽科の授業を選択している高2の生徒たちは、毎年ハンドベルの演奏に挑戦し、校内のクリスマス会で演奏するほか、希望者は地域貢献の一環として校外のショッピングモールなどのイベントでも演奏しています。
 演奏を聴いた方から『心が洗われました』などうれしい感想をいただいています」

キリスト教の教えを
歌うことで実感する

 音楽科の授業は、単に音楽についての知識を学ぶだけではなく、演奏の成果を発表し、その成果を地域貢献活動へ広げることに重要な意味があると島田先生は話します。

「『他者に聴いていただく』という目標をもつと、ただ自分たちのためだけに演奏することに比べて、よりいっそうの努力が必要になります。特にハンドベルは、一つのベルから一音程しか出すことができないため、1人が複数のベルを担当します。誰一人欠けても演奏が成り立ちません」

 互いの連携と協力が欠かせないハンドベルの演奏を通して、生徒たちは一人ひとりの存在の大切さを知り、共に支え合う関係を作ることを学びます。ハンドベル演奏を経験すると、クラスの団結も強まるそうです。

「例年、ハンドベルの発表会が終わった後は、クラスにもさらに一体感が生まれ、授業中の発言やコミュニケーションが活発になり、和やかな雰囲気で授業ができるようになります。
 本校では朝礼で聖歌を歌うなど、合唱したり音楽を奏でる機会がたくさんあります。聖書を知識として学ぶだけではなく、歌うことでその教えを実感できることが大切だと考えています。新型コロナウイルスへの感染対策で、表現活動の場が少なくなっているからこそ、演奏を通して『自分を表現したい』『感謝の気持ちを形にしたい』という気持ちが生徒たちのなかでますます高まっているように思います」

高2 音楽科の授業
クリスマス・ハンドベルコンサートを開催
練習の成果を、温かな音色で表現しました

 芸術選択で音楽を選択した高2生によるハンドベルの演奏会が、2020年12月2日に開催されました。高1・高2の生徒が観客席で見守るなか、透明感のある温かな音色が会場の江角記念講堂に響きました。

「本校には大変貴重な『イングリッシュハンドベル』という青銅のハンドベルが4オクターブ分あります。一番重いもので2キログラム近くあり、曲によっては1人の生徒が3〜4個ほどのベルを担当することもあります。

 ハンドベルを習い、演奏会で演奏することを、生徒たちはとても楽しみにしてくれています。クラスごとに1曲ずつ演奏しましたが、ダイナミックな演奏や繊細な表現が光る演奏など、それぞれの持ち味を活かしたよい演奏ができていたと思います」(島田先生)


メッセージカードに想いを込めて

 演奏を鑑賞した高1生と高2生は、感想を書いたメッセージカードを演奏者の生徒たちに贈ります。

「同じクラスの演奏者の生徒同士も、互いにメッセージカードを贈り合うようにしています。
 自ら表現し、努力して作り上げたものに対して、他人からのフィードバックをもらうのは、とても大切です。教員からだけはでなく、一緒に学んでいる生徒たちからも『みんなの息がピッタリ合っていて、素晴らしかった』『きれいな音色に感動しました』とほめてもらえることが、自信につながります」(島田先生)

1組は14名で映画『リトル・マーメイド』の『Part of Your World』を演奏。後ろに見えるのは、同校が誇るパイプオルガンです。1組は14名で映画『リトル・マーメイド』の『Part of Your World』を演奏。後ろに見えるのは、同校が誇るパイプオルガンです。
2組は20名で『White Christmas』を演奏しました。2組は20名で『White Christmas』を演奏しました。
3組は19名で『You Rise Me Up』を演奏。3組は19名で『You Rise Me Up』を演奏。
演奏会を聴いた生徒たちは、メッセージカードに思い思いの感想を書いていました。演奏会を聴いた生徒たちは、メッセージカードに思い思いの感想を書いていました。
先生から一言
授業以外の時間も使い練習してきた一体感
同校の卒業生でもある島田沙樹先生同校の卒業生でもある島田沙樹先生

 例年は10月頃から練習を始めるのですが、2020年度は新型コロナウイルス感染症などの影響で授業が遅れ、11月からのスタートになってしまいました。例年は本校のセントメリーホールで演奏会を行いますが、今回は密を避けるために、より広い江角記念講堂に会場を変えて開催しました。

 音楽の授業は週に1時間だけなので、生徒たちは授業開始前や昼休みの時間を使い、練習に取り組んできました。ハンドベルは場所によって音の響き方が違います。例年とは異なる講堂での発表は苦労も多かったと思いますが、一体感のある演奏を披露してくれました。本当によく頑張ったと思います。

(この記事は『私立中高進学通信2021年4・5月合併号』に掲載しました。)

進学通信 2021年4・5月合併号
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