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私立中高進学通信

2022年9月号

校長先生はこんな人!

東京純心女子中学校

生徒一人ひとりの個性や才能を育み
自分の『使命(MISSION)』を発見する

森 扶二子(もり・ふじこ)校長先生
長崎県出身。鹿児島純心女子中学校・高等学校を経て、長崎純心大学短期大学部英米文化科を卒業後、
修練を経て、純心聖母会の修道女となる。その後、上智大学外国語学部英語学科に編入。
さらに清泉女子大学大学院で作家アン・ブロンテについて研究。
修了後、東京純心女子中学校・高等学校に英語教員として着任し、
23年間にわたって教壇に立つ。2022年春に同校の新校長に就任。

シスターになることを
夢見ていた少女時代

 カトリック信者の家庭に育った私は、幼い頃からシスターになりたいと思っていました。母の姉妹である叔母2人もシスターで、私の家に来るたびにお土産を持ってきてくれました。叔母たちの表情は、いつも輝いて見えたものです。

 中1で鹿児島純心女子中学校に入学して、シスター志願者寮に入ります。志願者寮では規則正しい生活をし、祈りの時間や点呼の時間に、聖書やキリスト教についての学びの時をもちました。

 その頃、ご存命だった江角ヤス先生に、学校や寮で何度かお目にかかったことがあります。江角先生は、本校の前身である純心女学院を、長崎市に創立したシスターです。

 1945(昭和20)年8月9日、長崎に投下された原子爆弾によって、純心女学院の生徒・教職員214名の命が犠牲となり、校舎は全焼し、江角先生も重傷を負ってしまいます。回復された江角先生はその後、亡くなった生徒たちのために祈り続けるとともに、学園の復興と社会福祉に一生を捧げたのです。

 長崎から出張で来られた江角先生は、いつも穏やかな笑顔で、私たちを激励してくださいました。そのお姿は、今でも目に焼き付いています。

生徒の成長を見るたびに
教育の素晴らしさを実感

 鹿児島純心女子中学校・高等学校を卒業後、長崎純心大学短期大学部英米文化科に進学し、純心聖母会の修練院に入りました。シスター志願者たちは将来、教員や福祉、看護などの仕事に就きながら、シスターの生活を送ります。英語の教員をめざすことにした私は、短大を卒業後、中学校だけでなく高校の教員免許を取得するため、上智大学に編入しました。

 上智大学卒業後、私は長崎の純心中学校・純心女子高等学校で、英語の講師とシスター志願者寮の寮監を務めます。その後、清泉女子大学大学院を経て、東京純心女子中学校・高等学校に着任し、以後23年間にわたり、生徒に英語を教えてきました。

 本校は私の着任当時から英語教育に力を入れていました。生徒たちも皆努力家で、時には勉強がつらいと思っていても、英語を上達させたいという一心で頑張り続けます。するとある日、成績が見違えるほど伸びているのです。そんな生徒の成長を見るのが私は楽しみでした。「教育とは、なんて素晴らしいものなのだろう」と、23年間の教員生活のなかで数え切れないほど実感しました。

自分の『使命』を見つけ
社会に貢献するために

 東京純心女子の建学の精神は『神様にも人にも喜ばれる、清く賢く優しい女性の育成』です。この精神のもと、2023年度からカリキュラムを一新し、『FYM(FIND YOUR MISSION)プロジェクト』を始動します。

『FIND YOUR MISSION』とは「あなたの使命を見つけなさい」という意味です。探究活動、ボランティアや地域貢献、企業訪問、自分で育てた農作物の販売、各種コンクールへの参加、資格試験の取得や難関大学合格に向けた対策講座など、多彩な講座を放課後に開講し、生徒が自らの個性に合う講座を選んで学びます。

 この取り組みが、自分の興味・関心を深めたり、得意分野を伸ばしたり、あるいは自分では気づかなかった才能や能力を発見したりして、それぞれの『使命(MISSION)』を見つける一助になってくれたらと考えています。

 さらに、生徒が早期から大学の最先端設備に触れ、大学教授の講義を受講できるように、高大連携事業も推進しています。現在、東京薬科大学、北里大学、恵泉女学園大学、国立音楽大学、東京女子大学と高大連携協定を締結し、研究体験や出前授業、大学講義体験などさまざまなプログラムを展開しています。今後も多くの大学と連携していく予定です。

 本校では、生徒一人ひとりを尊重して大切にしています。人は誰もが神様から愛され、それぞれに個性や才能を与えられているからです。『FYMプロジェクト』をスタートすることで、さらに多くの人との出会いや自然との触れ合いなど貴重な体験を重ね、時間をかけて自分にしかないものを磨き上げて、将来につなげてほしいと願っています。

 自分の『使命』を見定め、それを社会のために活かせることが実感できると、大きな自信につながります。そして自信は、強さやたくましさを生み出します。その強さやたくましさで、平和な未来を創る人になってほしいと思っています。

[沿革]
 1934(昭和9)年、学園の母体である純心聖母会が創立され、江角ヤス先生が初代会長シスターに。1935年、江角先生が純心女学院を長崎市に創立。1963年には学校法人東京純心女子学園を創立。翌年に東京純心女子高等学校が、1986年には東京純心女子中学校が開校。

進学通信 2022年9月号
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