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私立中高進学通信

2020年4・5月合併号

私学の光輝

東京家政学院中学校

創立80周年を迎え、より存在感を増す
建学の精神「KVA」

在校生と保護者、歴代のPTA会長や教職員が集まった記念式典は、少人数の学校らしい温かい雰囲気に満ちていました。

在校生と保護者、歴代のPTA会長や教職員が集まった記念式典は、少人数の学校らしい温かい雰囲気に満ちていました。

「学力の3要素」にも通ずる
“生きる力”を育む

 家政学の権威である大江スミ先生により、1923年に開設された「家政研究所」を前身に、「東京家政学院高等女学校」として1939年に設立された同校。2019年10月26日、同校の中学校・高等学校の創立を祝う80周年記念式典が行われました。

 同校は家政研究所設立から数えて96年、もうすぐ100周年迎えます。創立者の大江先生が提唱した建学の精神である“広く社会の動きを捉えることのできる知識(Knowledge)”、“その知識を実生活に活かすことのできる技術(Art)”、“それらを周囲の人々の幸せのために活用したいと願う心、徳性(Virtue)”は、「KVA精神」として同校に脈々と受け継がれています。現在まで、この「KVA精神」を受け継いだ1万6400名の卒業生が同校を巣立ち、社会のさまざまな分野で活躍してきました。

 式典は中高吹奏楽部の伴奏による『君が代』の斉唱で開会。沖𠮷和祐理事長のあいさつに加え、高等学校同窓会「あづま会」会長、高校生徒会長のA・Kさん、卒業生代表として、東京家政学院大学人間栄養学部の金澤良枝教授がスピーチを行いました。

「高校から大学に入学してくる学生を見ていると、本学の校風でしょうか、のんびり、おっとりした雰囲気を持つ学生が多いですね。大学も中学・高校と同じで、学内のあいさつは『ごきげんよう』です。大学から入学した学生は最初こそ驚いていますが、すぐに慣れるようです。私も高校から本校に入学したので、最初は驚きました(笑)。私が通っていた頃と、学校の雰囲気はほとんど変わっていません」(金澤教授)

 変わらないのは「KVA精神」も同様です。建学の精神を掲げてから長い時を経ていますが、大江先生の根幹となるお考えは2020年大学入試改革の「学力の3要素」にも通じます。学力の3要素「知識・技能」は知識(Knowledge)、「思考力・判断力・表現力」は技術(Art)、「主体性・多様性・協働性」は徳性(Virtue)と、それぞれ建学の精神に置き換えることができます。大江先生は、「賢い悪魔を育ててはならない」とおっしゃったそうですが、これは、「知識と技能があっても徳性がなくてはいけない」という意味で、現代にも当てはまる考え方といいます。

 また、同校は「スマート&エレガント」というスローガンを掲げ、伝統である茶道(裏千家)、花道(大和花道)、礼節教育にも力を入れています。花道は受講年数によって免状が取得でき、茶道も受講3年間で初級、6年間で中級の資格を取得することができます。

「私は小学生の頃から茶道をたしなんでおり、それが本校を受験するきっかけでした。茶道はお点前をしている時が楽しくて。2020年はオリンピックがあって、外国の方がたくさん日本にお越しになるので、お客さまをおもてなしする心が学べるのはいいことだと思います。お点前は、よくよく手順を見ていくとすべてに理由があって、それがお客さまのためだったりします。先人の知恵の結晶で、そこが面白く、奥が深いです」(高2・生徒会長/A・Kさん)

 最後に、金澤教授にこれからの時代を生きる女性に対してメッセージをいただきました。

「社会に流されず、自分らしさを持って生きてほしいと思います。大江先生の教えである『KVA精神』を胸に、卒業して世に出ても自分の役割を全うしてほしいですね」

 今後、5年ごとに開催される記念式典は、中高6年間を同校で過ごす生徒にとっても特別なセレモニーとなります。歴史と伝統を肌で感じることができると同時に、卒業後も大切な思い出となることでしょう。

高校ソングリーダー部、高校バトントワリング部、中高吹奏楽部による生徒発表。
OGや来賓の方々へ、在校生のイキイキとした姿を伝えました。

中高吹奏楽部は、生徒発表で伴奏も務めました。中高吹奏楽部は、生徒発表で伴奏も務めました。
式典では高等学校同窓会「あづま会」会長(写真)より「令和の時代、大江先生の建学の精神はいっそう輝きます。良き家庭人、良き社会人を育成する本校に期待します」とのお言葉がありました。式典では高等学校同窓会「あづま会」会長(写真)より「令和の時代、大江先生の建学の精神はいっそう輝きます。良き家庭人、良き社会人を育成する本校に期待します」とのお言葉がありました。
高3の娘が在学中というPTA会長。「生徒の健やかな成長の場として、90年、100年と発展していただきたい」とスピーチ。高3の娘が在学中というPTA会長。「生徒の健やかな成長の場として、90年、100年と発展していただきたい」とスピーチ。
1925年に制定された校歌は、尾上柴舟作詞の賛美歌112番。1925年に制定された校歌は、尾上柴舟作詞の賛美歌112番。
「偏差値も大事ですが、自分がその学校に合うか合わないかが重要だと思います。私の場合は花道や茶道ですが、やりたいこと、興味のあることを重視して学校を選ぶと、その後の学校生活も楽しくなると思います」とKさん。「偏差値も大事ですが、自分がその学校に合うか合わないかが重要だと思います。私の場合は花道や茶道ですが、やりたいこと、興味のあることを重視して学校を選ぶと、その後の学校生活も楽しくなると思います」とKさん。
同校の生徒にとって、大江先生が理想とする「良き家庭人にして良き社会人」のロールモデルといえる金澤教授。「『KVA精神』は社会に出て仕事をした時、その重要さがわかります」というお言葉が印象的でした。同校の生徒にとって、大江先生が理想とする「良き家庭人にして良き社会人」のロールモデルといえる金澤教授。「『KVA精神』は社会に出て仕事をした時、その重要さがわかります」というお言葉が印象的でした。
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