
「人をつくる」という教育理念に基づき、礼儀正しさや態度が品性の備わった人をつくるという教え『Manners makes man』と、
自分の力で実際に繰り返し行い次につなげることを意味する『実践躬行』を目指す。

「3年間教育では、夢や目標につながる種を蒔くことと、3年後の進路の選択肢を広げるための学力向上に重点を置いています」(堀井清史校長)
創立以来、「人をつくる」という教育理念のもと、たゆまぬ進化を続けてきた四條畷学園。2021年度より、3年後に進路を選択できる3年教育の学校へと舵を切ったことも、そうした姿勢を象徴する選択です。
「中学受験は、保護者が主導となって学校選びをするケースが多いかと思います。中学生という多感な時期に主体的に考える力を身につけ、中学3年間で夢・目標を見つけ、自らの意志で高校を選んでほしいと考えたのです」(堀井清史校長)
そのような強い思いで原点回帰した3年間教育では、希望進路をかなえるための学力向上を大前提としながら、将来について自ら考え、進むべき道を選ぶ力を養うことを重視。自分らしさを見つけ、視野や可能性を広げるための〝種〟として、「国際性を養う教育」「主体性を育む探究学習」など、20年間培ってきた教育活動のエッセンスを凝縮させて、多彩な体験の場を用意しています。
たとえば中1の探究学習では、「最強のお弁当」をテーマにグループワークを実施。それぞれの視点でメニューを考え、それが最強である理由を発表します。そうした経験を積み重ねることで、人前で話すことに抵抗がなくなり、さらに人の話に耳を傾ける意識、互いを認め合う姿勢が自然と育まれていきます。
「探究学習で得た達成感や自信こそが、その後の勉強の原動力になるという実感があります」 (堀井校長)
さまざまな取り組みを通して育まれる自信や自己肯定感によって学校全体に活気が生まれ、「校則見直しプロジェクト」に積極的に参加するなど、生徒会活動も活性化したそうです。
「こうした学校の変化は、教員の意識改革によるところも大きいと感じます。前例に捉われず、不合理なことは変えていこうという共通認識をもち、教員同士が本音やアイデアを遠慮なく言い合える風通しの良い環境を整えてきました。その気風が、生徒にも伝わっていくのでしょう」
と、笑顔で語る堀井校長。生徒と教員の距離が近いアットホームな雰囲気と、一人ひとりが「受け入れられている」という安心感を持って過ごせる環境。そのなかで築かれる信頼関係こそが、生徒たちの成長の糧となっているのです。

行事にも探究の要素を入れることを意識しており、2022年度は東京の大手企業などと連携して、若手社員から研修を受ける“探究型の修学旅行”を企画・実施。「今後も生徒たちにとってより良い行事を追求し、新しいチャレンジをしていきます」(堀井校長)

活気あふれる校風の源となっている探究学習で、自ら課題を見つけて探究する力を身につける。2010年にスタートした独自の探究プログラムを、都度、内容をブラッシュアップさせて実施。中1の「自分の好きなことを究めよう」というテーマでは、福岡の花火職人やプロ野球コーチへのリモートインタビューを行うなど、チャレンジングな姿が見られた。

「当たり前を変えていこう」という思いから発足した「校則見直しプロジェクト」は、生徒会が中心となって取り組んでいる。学校に提出する要望書に説得力を持たせるため、全校生徒へのアンケートも実施。
「生徒会役員への立候補者が増えて、直近の立会演説会(写真)は1時間以上を要しました。何かやってみよう、自分の力を活かしてみよう、そうした挑戦を楽しむ姿勢が育っています」(堀井校長)

英語はコミュニケーションツールと位置づけ、語学力と国際性を養うプログラムを創り上げてきた堀井校長。2023年度に再開した『ニュージーランド海外研修』(希望者対象)に同行するなど、思い入れは強い。秋には姉妹校の生徒が来日予定。

高い進学実績と進路の幅広さは、「日直面談」など、一人ひとりの個性に合わせた指導の成果。伝統となっている「日直面談」は、堀井校長の発案でスタートしたもの。個別に密なコミュニケーションを通して築かれる信頼関係が、緻密なケアや進路指導のベースとなっている。