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私立中高進学通信

2022年9月号

中1の始め方

富士見中学校

「問う」ことで培う
自分で考え、行動する力

入学から1週間程度行われる、オリエンテーション内での探究の様子。「授業や部活動など、初めの2カ月くらいの時間をかけて少しずつ学校生活に慣れていけるようにサポートをしていきます。新しい生活にスムーズに馴染み、楽しい学校生活をスタートしてほしいです」(岩堀夏子先生)

入学から1週間程度行われる、オリエンテーション内での探究の様子。
「授業や部活動など、初めの2カ月くらいの時間をかけて少しずつ学校生活に慣れていけるようにサポートをしていきます。
新しい生活にスムーズに馴染み、楽しい学校生活をスタートしてほしいです」(岩堀夏子先生)

「自分と向き合う力」「人と向き合う力」「課題と向き合う力」を『17の力』として具現化し、身につけていく指導をしている同校。中1生は、「探究学習」や「フォーサイト手帳」の活用を通じて、自分で考える力や、行動する力を養います。

「問う」ことで生まれる
知的好奇心
中1副担任/入試広報副部長 岩堀夏子先生中1副担任/入試広報副部長
岩堀夏子先生

 1924年の創立以来、「社会に貢献できる自立した女性の育成」を教育目標に掲げてきた同校。「自分の意見を形成する力」「人を巻き込む力」「課題を発見する力」など、生徒に身につけてほしい資質や能力を『17の力』にまとめ、学校生活のあらゆる場面で育成しています。

 中高6年間を通じて取り組む「探究学習」も17の力を育成するための大切な場の一つです。

「探究学習とは、自分で課題を設定し、情報を収集・整理・分析して、他者と対話・協働しながら考えをまとめ、表現する学びです。中1では『モノ探究』、中2では学校のある地域をテーマにした『ねりま探究』、中3では『my探究』と学年ごとのテーマを軸に学習を進めます。同時に、中1では『問う』、中2では『調べる』、中3では『伝える』を重点目標に掲げ、少しずつステップアップしながら、探究に必要な基本スキルを身につけられるように指導しています」と中1担任の前田泰明先生は話します。

 中1のテーマ『問う』では、問いを出したり深めたりすることにより、視野や興味・関心が広がったり、新たな疑問が生まれて、問題解決に向かうためのヒントが得られたりすることを体感します。

 たとえば、今年度の中1の始めの授業ではカブトムシの画像を見て、さまざまな問いを思い浮かべたそうです。“なんで?”“もし~だったら?”“比べると?”などの『Qワード』を使用すると、問いが浮かびやすくなることも学びました。

「インターネットで何でも調べることができる時代ですが、『問う』ことを通じて、自分で考えることの面白さや大切さを感じてほしいと思っています。探究学習以外の授業でも生徒の発問が増えており、考える力やチャレンジする姿勢が身についていることを実感しています」と中1担当の岩堀夏子先生は言います。

生徒の自立を促す
フォーサイト手帳
中1担任/理科教諭 前田泰明先生中1担任/理科教諭
前田泰明先生

 学習方法や部活動など、小学校までの生活とは大きな変化が求められる中学生活。そこで生徒の自立を促すことを目的に活用しているのが、毎日の「スケジュール」と「ふりかえり」を記入する「フォーサイト手帳」です。

「次の日の持ち物や授業内での提出物などを記入したり、帰宅後の時間をどのように過ごすか、計画を立てたりふりかえることで、学習や生活のリズムをつくりやすくします。行動をふりかえるためにはタブレット端末ではなく、見開きでページを確認することができる紙の手帳を活用することが有効だと考えています」(岩堀先生)

 生徒には、生活サイクルの中で手帳を見る時間を設けることを勧めており、その習慣づけのために、毎日の終礼の時間に4分間、自分のフォーサイト手帳を確認する時間を設けています。

「“昨日”“今日”“明日”の欄を見てもらい、昨日どのように過ごしたかをふりかえり、明日の予定のために、今日をどのように過ごすのかを考えてもらっています。生徒が主体的に手帳を活用できることを目的としているので、生徒に提出してもらうことはしていませんが、うまく活用できていない様子が見られる場合には、どのように使ったらよいのかを個別に話すこともあります」(岩堀先生)

「問いを立てる習慣やフォーサイト手帳の活用を通じて、生徒自身に自分の力で試行錯誤してもらうことを大切にしています。その過程をふりかえるサポートをするのが教員の役割。“自分でできた”“がんばれた”という達成感が自己肯定感につながり、生徒の成長を促してくれると考えています」(前田先生)

生徒に身につけてほしい資質や能力を体現した『17の力』を意識して学校生活を送り、客観的に自分をふりかえることを通じて、自己肯定感や自立した学習姿勢を育みます。

生徒に身につけてほしい資質や能力を体現した『17の力』を意識して学校生活を送り、
客観的に自分をふりかえることを通じて、自己肯定感や自立した学習姿勢を育みます。

図書館の利用案内づくりに
取り組む「プレ探究」

 中1の1学期の探究の授業では、「プレ探究」としてLearning Hub(図書館)の利用案内のパンフレットづくりに取り組みます。自分で考えた問いを基に、どのような内容を盛り込んだらいいかを検討し、問いの答えを求めて、データベースなどの情報をあたったり、司書の先生へのインタビューを実施したりして、問いを基にした探究学習の基礎を学びます。

「プレ探究の授業で学んだ『問いの立て方』や『図書館の利用の仕方』などが、ほかの授業にも役立っていると思います」(1年菊組/A・Tさん)

問いをマップにして表現。それを基にパンフレットの作成に必要な情報を集めました。初めは問いを思い浮かべることに苦戦する生徒もいますが、授業で練習するうちに少しずつ力が身についていくそうです。問いをマップにして表現。それを基にパンフレットの作成に必要な情報を集めました。初めは問いを思い浮かべることに苦戦する生徒もいますが、授業で練習するうちに少しずつ力が身についていくそうです。
情報を集めるために、司書の先生にインタビュー。情報を集めるために、司書の先生にインタビュー。
できあがったパンフレットは、学校説明会に来場した受験生に配布しています。できあがったパンフレットは、学校説明会に来場した受験生に配布しています。

(この記事は『私立中高進学通信2022年9月号』に掲載しました。)

進学通信 2022年9月号
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