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私立中高進学通信

2023年4月号特集

中学受験の選択~男女別学の意義~

富士見中学校

世界の課題を自分事としてとらえて成長
校長 佐藤真樹先生校長
佐藤真樹先生

――『17の力』の育成に取り組む理由は何ですか?

 例えば、「今の生徒が30~40歳になる頃、日本の少子高齢化社会はどうなっているのか」。「アジアやアフリカで若年層の人口が増えていくと、世界全体の経済はどうなっていくのか」。そんなことを私は折に触れて、生徒たちに問いかけています。グローバル化された社会で生きていくためには、日本だけではなく、世界で起こるさまざまな課題を自分事としてとらえなければならないのです。『17の力』の育成を通して、世界市民として求められる資質、能力を、身につけてもらいたいと考えています。

――『17の力』を6年間かけて育んでいく中で、学びのベースとなるのが『探究学習』というわけですね。

 そのとおりです。高1では社会の課題を知るための『SDGs探究』があります。しばらく前にも「ジェンダー平等」について探究しているグループが校長室に来まして、私にこういうのです。「近隣の小学校でジェンダー平等についての授業がしたい」と。実現に向けた手続きは多々ありますけれども、SDGsを自分事としてとらえている姿勢を、私たちは高く評価して見守っています。一方、つい先日は、『自衛隊の海外派遣を積極的に進めるべきか』などをディベートのテーマに掲げて、近隣の男子校2校から生徒を招いて、激論を交わした20名あまりの生徒もいました。生徒発のいわば主体性のある “他流試合”です。今後も本校ならではの探究学習を通して、たくましく成長していってもらいたいと願っています。

Column
学校の外へと広がる学びも続々~佐藤校長先生
高1SDGs 小学校で講演高1SDGs 小学校で講演

 自由闊達な校風の中、今日も知的好奇心旺盛な生徒たちが校長室にやってきます。
「高1で取り組む『SDGs探究』に関連して、授業が終わってから、企業訪問やフィールドワークに出かけていく生徒が大勢います。“先生、こんなこと考えています”と、突然いってくるので大概は事後承諾になるのですが、原則として外部とのアポ取りも生徒たちに委ねています。たまに先方から学校に対して問い合わせもありますが、生徒たちにとってはこれもよい経験です。つい先日も、“生理用品を入れた箱を校内に置くことはできるか”との相談が、生徒たちからありました。聞けば、学校に無料の生理用品を詰めた箱を設置するとのことで、既に関連団体との交流もできているようでした。活動の趣旨としては「ジェンダー平等」と絡めた啓発的な運動にしていきたいということなので、事務長を交えた意見交換の場を創ることを提唱し、ちょうど昨日、話し合いが行われたところです。私からは、誰が補充をするのか、誰が管理をするのか、その精神を後々まで伝えていくにはどうしたらいいかなど、の疑問を生徒たちに伝えました。“いただいた課題はさらに検討し、今後のことは私たちが責任を持って考えていきます”と生徒たちがはっきりと断言しましたので、とりあえず見守っていくことにしました。このような発想は、やはり女子校だからこその視点があるからだと思います。やがて彼女たちが高3になった時、どんな卒業論文を書くのか、今から楽しみでなりません」
 生徒が気軽に相談に来る、開放的な校長室に象徴されるように、生徒と教員間の距離が近いのも富士見の魅力。東京理科大学との間では世界の環境問題に関する新たな学びの場も広がっており、高大連携ならぬ「中大連携」が始まるなど、こちらの距離感も縮まっています。

 社会に貢献できる自立した女性となるため、「自分と向き合う力」「人と向き合う力」「課題と向き合う力」を制定。これらの力をさらに「17」に細分化させ、中高6年間の教育活動の中で生徒が意識できるよう取り組んでいる。

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