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進学通信

2025年7月

学校生活ハイライト
豊かな自然を体感しながら、先輩・後輩が互いに支え合う3日間

公開日2025/9/8
仁川学院の『野外活動』
お話を聞かせてくれた生徒たち。左より、1年担任・髙橋真里先生、宮地優成さん(中1)、日野空夏さん(中2)、秋田葉音さん(中3)。

お話を聞かせてくれた生徒たち。左より、1年担任・髙橋真里先生、宮地優成さん(中1)、日野空夏さん(中2)、秋田葉音さん(中3)。

 先輩・後輩の〝縦のつながり〟が、温かな校風を生み出している仁川学院。その原動力となっているのが、中学3学年合同の縦割り活動です。学院訓「大自然に学び愛せよ、而して創造主に近づけ」を体現する『野外活動』もその一つ。

「野外活動で最も重視しているのが、学年を超えた集団生活を通して協調性・責任感を身につけること。3年は事前学習で、現地での行動をイメージしたうえで臨みます。互いの役割を認識し、協力する大切さを知った生徒は、自分がするべきこと、できることを考えて行動するようになります」(中1担任・髙橋真里先生)

 2025年は国立若狭湾青少年自然の家で実施。スマートフォンなしの〝不便な生活〟を体験することも目的の一つですが、1日目は雨、2日目も雨が降ったり止んだりで、想定外の大変な思いをすることになったそうです。同じ班の生徒3名に「印象に残っていることは?」と尋ねると、

「ハイキングでは、足元がゆるく思ったより時間がかかり、髪もびしょ濡れになりました」(中1・宮地優成さん)
「皆でボートを漕ぐカッター研修ではタイミングを合わせることが重要ですが、波が荒く漕ぐのに必死で、波の音で掛け声も聞こえにくく、うまく進めませんでした」(中2・日野空夏さん)

 といったエピソードが次々と出てきます。しかしそれらもまた、野外活動ならではの経験であり思い出。生き生きと話す姿からは、「それでもやり遂げた」という自信がうかがえます。

「野外活動」の研修は、基本3学年・男女混合の縦割り班で行動。レインコート着用で臨んだハイキングでは、時折雨にたたられながら、地図と目印を頼りに豊かな自然の中を歩いた。

トビーわかさわん探検隊』では、若狭の自然を活かしたミッションに取り組む。植物採集や、川でエビやカニを捕まえたり。川と海が出会う河口で、川の水と海の水を混ぜたらどうなるのかというミッションにもチャレンジ。「塩分を含まない川の水は海水より密度が小さいため、山の栄養分を沖まで効率よく海に届けることで、海を豊かにします。授業などで、あらためて振り返っていけたらと思います」(髙橋先生)

団結力がカギとなる『カッター(手漕ぎボート)研修』。3人の班は、1日目のハイキングで靴が濡れ、翌日はそれが乾かないままカッター研修へ。「靴下も同様です。研修のスケジュールを踏まえ、限りある靴下をいかに使うのかを考えていました( 笑)」(髙橋先生)

1日目夜に行われた『若狭塗り箸づくり』。色を重ね研磨することで、美しい模様が浮かび上がる“研ぎ出し”の技法を体験。「二膳作って持ち帰り、家族にプレゼントしました」(宮地さん)

食事は、海の見える食堂で。「いただきます」の後、誰よりも早く食べ物を口に入れていたという自称“味見係”の宮地さんは、班のムードメーカー。<br />
「仁川の森でも、宮地さんがいると楽しくて、時間があっという間に過ぎていきます(笑)」(日野さん)

食事は、海の見える食堂で。「いただきます」の後、誰よりも早く食べ物を口に入れていたという自称“味見係”の宮地さんは、班のムードメーカー。
「仁川の森でも、宮地さんがいると楽しくて、時間があっという間に過ぎていきます(笑)」(日野さん)

 また、それぞれが当日心がけていたことがあるそうです。

「班長でしたが、困った時は昨年の先輩の行動を思い出しながら対応。私自身もそうやって後輩に思い出してもらえるように頑張りました」(中3・秋田葉音さん)
「目標は、後輩にも先輩にも頼られる、班の土台となる2年生。先輩を支え、後輩を引っ張ろうという思いで臨みました」(日野さん)
「先輩の負担を減らしたいと思い、常に自分にできることを探して行動しました」(宮地さん)

 協調性・責任感に加えて、主体性や柔軟性、他者の立場に立って考える姿勢も芽生えていることがわかります。

「特に3年生は、普段は前に出ないタイプの生徒もしっかり班をまとめていて感動しました。プレッシャーを感じながらも、しおりを読み込んで段取りを頭に入れ、その日を迎えたのでしょう。普段の活動や事前学習の成果、生涯に活きる力を育む縦割り活動の意義を、あらためて実感しています」(髙橋先生)

3日目は、若狭三方縄文博物館と福井県年縞博物館を訪問。
「縄文土器の形状から、当時の人々が家族や平和を大切にしていたことが伝わってきて、感動しました」(秋田さん)
「水月湖には世界最長の7万年分もの年縞が残されていると知り、すごいなと思いました」(宮地さん)

一日の締めくくりとなる振り返りの時間。班に分かれ、各自がしおりに書き込み、班長自身の振り返りはメンバーと共有する。2日目は、班における“協力”に着目した内容が多く見られるようになり、成長がうかがえたそう。
「明確な指示を出し、細かなところにまで目を配る先輩を見て、すごいと思いました。来年は班長として参加し、後輩にそう思われるように頑張りたいです」( 日野さん)
「先輩の動きが素早く、何も手伝えませんでした。来年こそは3年生の負担を軽くできるよう、1年生を引っ張っていきたいです」(宮地さん)