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進学通信

2025年3月

熱中!部活動
全国大会団体戦で優勝!
集中力がぶつかり合う知的バトル

近年、漫画や映画の題材ともなり注目度が高まっている『競技かるた』。大谷の競技かるた部に所属するATさん(中3)は、京都府の選抜メンバーとして中学生の全国大会団体戦(全日本かるた協会主催)に出場し、見事に全国優勝を成し遂げました! ちなみにATさんは同校の競技かるた部とは別に『京都小倉かるた会』に所属しており、なんと四段の腕前。実績別にクラス分けされたなかでも、最上位の“A級”に属する選手なのです。

公開日2025/4/22
大谷中・高等学校【競技かるた部】

競技かるたとは?
小倉百人一首を使った日本の伝統的なカード競技。歌が書かれた100枚の札のうちランダムに50枚を使用し、相手と分け合って25枚ずつ自分の前に並べる。そして読み手が詠む上の句を聞き、対応する下の句が書かれた札を素早く取ることを競い合う。取った枚数ではなく、自陣の札を先になくしたほうが勝者となるルールで、卓越した反射神経や記憶力、集中力が求められる。

競技かるた自体の認知度は上昇中だが『競技かるた部』が置かれている中学校・高校はまだ少ない。
大谷では部員同士の仲が非常に良く、A Tさんのような強者から初心者まで、みんなで楽しく活動している。

全国大会団体戦で、京都府選抜メンバーとなり見事に優勝を果たしたATさん。姉の影響で小4から競技かるたを始めた。公的な競技団体でも四段の認定を受け、なんと最上位クラスに属するスーパープレイヤー。普段のやわらかな笑顔と、競技中のするどい眼差しとのギャップが印象的。

全国大会団体戦で、京都府選抜メンバーとなり見事に優勝を果たしたATさん。姉の影響で小4から競技かるたを始めた。公的な競技団体でも四段の認定を受け、なんと最上位クラスに属するスーパープレイヤー。普段のやわらかな笑顔と、競技中のするどい眼差しとのギャップが印象的。

●競技かるたの魅力は何ですか?
老若男女が同じ舞台で楽しめるところです! 頭も体も使う競技なので、私は競技かるたはスポーツだと思っているのですが、体力や体格の差がそのまま競技力の差にはならないのが面白いですね。年齢に関係なく対戦しますし、そこも魅力だと思います。もちろん、中学生や高校生限定の大会もあり、全国から選手が集まってくるので、日本中に友だち(競技仲間)が増えることもうれしいです。

●競技かるたを始めたきっかけは?
もともと姉がやっていて、小4のときに軽い遊びのつもりでやってみたらすっかりハマってしまって(笑)。かるたで使われる100枚の札(百人一首)も、いつの間にかすべて覚えていました。姉もA級に所属しているので、家で一緒に練習することもよくあります。

●大谷の競技かるた部について教えてください。
もともと姉がやっていて、小4のときに軽い遊びのつもりでやってみたらすっかりハマってしまって(笑)。かるたで使われる100枚の札(百人一首)も、いつの間にかすべて覚えていました。姉もA級に所属しているので、家で一緒に練習することもよくあります。

●普段の活動について教えてください。
基本は試合形式の練習をしますが、“払い練”といって、札を払う動作のトレーニングもあります。いかに相手に札を取らせず、素早く自分が取ることができるか、そのための体の使い方を練習するんです。ひたすら札を払う、素振りみたいな練習方法もあります。初心者のうちは百人一首を覚えることも大切ですし、競技では「どの札がどこに置かれたか」を限られた15分間で暗記する必要があるので、その訓練も必要です。コツは、(競技中の札は自分で並べるので)並べる時点で自陣の札の場所を覚えてしまうことです。上手い人は、読み手が上の句を詠もうとする唇の動きだけを読み取って、声が聞こえるよりも早く札を取ってしまうくらいですから。

目にも留まらぬ速さで札を払う。スピードはもちろんのこと、フェイントを入れて相手を惑わせるなどのテクニックも必要。いかに素早く正確に、無駄のない動きができるかが勝負の大きな決め手。こうした動きを体に染み込ませる地道な反復練習の存在も、競技かるたが「スポーツ」と称されるゆえんかもしれない。

自陣と相手陣地、各25枚の札を取り合い、自陣の札が先になくなったほうが勝利。相手陣地の札を取った場合は、自陣から相手陣地に札を1枚送ることができる。文化的な印象が強い競技かるただが、試合はまるでスポーツの戦いそのもの!極限の集中力をぶつけ合う張り詰めた空気感には、見る者も思わず息を呑む。

他校メンバーとチームを組んで挑んだ全国大会の団体戦。学校や地域の垣根を、あるいは年齢の違いなども超えてライバルや仲間ができるのは競技かるたの大きな魅力。

他校メンバーとチームを組んで挑んだ全国大会の団体戦。学校や地域の垣根を、あるいは年齢の違いなども超えてライバルや仲間ができるのは競技かるたの大きな魅力。

●全国中学生選手権大会での優勝おめでとうございます!
ありがとうございます! 部としてではなく京都府選抜に私が選ばれての出場だったので、他校の生徒たちとチームを組むことの面白さや難しさもありましたが、楽しかったです。夏休みはほぼ毎日練習したり、高校生に混じって練習したりなど、努力をしました。
あと、団体戦なので私が負ければチームに迷惑がかかるためプレッシャーがすごかったです。団体戦は5人で競い先に3勝したチームの勝ちなんですけど、ちょうど私でその3勝目を決めることができました! ただ、競技かるたの世界では礼儀やマナーも大切にしているので、まだ試合が続いている場で騒いだり喜んだりしてはいけません。それで、試合が完全に終わった瞬間にチームのみんなで喜びを爆発させました(笑)。

●今後の目標を聞かせてください。
高校生になったら、高校の部として出場できる大会もあるので楽しみにしています。やっぱり大谷の仲間たちとも一緒に戦いたいですし、そこで全国優勝したいです!競技かるたは一見難しそうに見えるけれど、いざやってみると本当に楽しいです。ぜひ一緒にやってみませんか!

普通のスポーツなら、年齢差や性差は競技力に大きなハンデをもたらすが、競技かるたは、そうした壁を越えて誰もが平等な条件のもとで競い合える。全国には、第一線で活躍する女子小学生の選手もいるほど。

全国大会の団体戦では、各メンバーがバラバラの場所で同時に戦うため、自分以外のメンバーの戦況や戦果はすぐにはわからない。ただ仲間の勝利を信じつつ、目の前の自分の戦いに集中する精神力の強さも求められる。