中学校検索

地域
学校区分
学校名
検索
閉じる

進学通信

2024年7月

未来を切り拓くグローバル教育
国際感覚と幅広い視野を育み、一人ひとりの可能性を引き出す

国際標準の英語学習で4技能を身につけ、豊富なアウトプットの機会を設けることで、生徒にあらゆる体験とチャンスを提供。語学力とともに人間的成長も促す、近畿大学附属のグローバル教育の魅力に迫ります。
公開日2024/9/9
入試企画部長・原隆博先生。「あらゆる角度から、生徒の可能性を引き出したいです」。

入試企画部長・原隆博先生。「あらゆる角度から、生徒の可能性を引き出したいです」。

「基礎力育成×体験」で本質的なグローバル教育を

 近畿大学附属のグローバル教育は、大きく2本の柱で構成されています。
「一つは、英語の基礎力育成。実践的な英語力が重視される社会だからこそ、まずは基礎を固めなければいけません。そしてもう一つが、英語の実践を通して国際感覚を身につけ、自分の世界を広げること。幅広い視野を持つことこそが、グローバル教育の本質だと考えています」(吉野泰史先生)
 質の高い授業や教材で基礎固めをしつつ、並行して「できるだけ早期の段階から」海外の人々との交流や文化に触れることができるのが強みだそうです。

国際標準の教材を用いて4技能をバランスよく身につける

 基礎固めの部分で見逃せないのが、英語の授業で導入している『ケンブリッジイングリッシュ』です。これは、名門・ケンブリッジ大学が開発したカリキュラムで、英語教育のグローバルスタンダードと
も称されます。文部科学省基準の一般的な教材ではなく、ケンブリッジ大学出版の独自の教科書を用いて、授業はオールイングリッシュで行うという、ハイレベルな英語学習です。
 同校では、その質の高さに注目し、2019 年度からこれを導入。2021年にはケンブリッジ大学側が求める厳しい指導基準を満たした学校のみが認定される「CambridgeBetterLearningPartner」にも、中高ともに国内2校目の事例として認定されています。

吉野泰史先生(英語科主任)。「英語力の向上とともに、“視野”を広げるグローバル教育を実践したいです」。

吉野泰史先生(英語科主任)。「英語力の向上とともに、“視野”を広げるグローバル教育を実践したいです」。

国内外で多くのアウトプットを実践

 グローバルな視野を広げる取り組みでは『E-challenge』がユニークです。近畿大学のキャンパス内にある英語村『E3[e-cube]』を訪問し、アクティビティを通して留学生や講師たちとコミュニケーションを図ることができます。生徒たちにとっては、先生以外の“知らない外国人”と話せる最も身近な場所であり、オールイングリッシュの環境下で「英語が伝わる楽しさ」を実感します。
 希望者対象の『シンガポール英語研修』は、海外でのアウトプットの場の一つです。学生寮に寄宿することが特徴で、生徒たちの出身国もタイ、カンボジアなどさまざま。国際色豊かなシチュエーションで、市内観光や現地生徒と文化交流ができる7日間です。
 日本にいながら海外交流ができる『沖縄ホームステイ研修』にも注目。沖縄在住の外国人の自宅で民泊するという、国内でホームステイが体験できるプログラム。滞在中、先生方はほぼノータッチで、ホストファミリーと買い物や料理をしたり、夕日が沈むビーチで夢を語り合うなど、「日常生活」を共に過ごします。

小さな経験の積み重ねが可能性へとつながる

「何かを経験したからといって、すぐに結果が出たり、成長に結びつくわけではありません。ただ私たちは、小さなきっかけをたくさん作り、そして早い段階でそれを生徒に触れさせたいと考えているのです。生徒たちには学校生活を通して自分自身を知り、目標を見つけてほしいので、あらゆるチャンネルを用意して生徒の可能性にアプローチしていきます。グローバル教育はその一環にすぎません」 (原隆博先生)


Global  Program
コミュニケーションを重視した『ケンブリッジイングリッシュ』

とにかく“発話”を重点的に行い、間違いを恐れることなく、英語で意見を発信することを中心とした授業を展開。
英語科教員と、ネイティブ教員とのティームティーチングで授業を進めている。
また、教科書内のトピックも(日本ではあまりなじみのない)海外の日常や習慣を題材にしていることが多く、海外の文化を知るきっかけにもなっている。
最初は戸惑っていた生徒たちも、こうしたアプローチにより、楽しく学べている。

大学施設内で行う『E-challenge』 留学生とコミュニケーション

『E-challenge』が行われる近畿大学の施設『E3[e-cube]』は、木造で総ガラス張りの立方体という、建築物としても非常にユニークな造り。コンセプトは「遊びながら英語を楽しく学ぶ」。
遊びの内容は、クイズやゲームなどさまざまだが、オールイングリッシュがルール。『ケンブリッジイングリッシュ』で身につけた英語力の実践の場としても位置づけられている。利用できる大学施設が徒歩圏内にあり、留学生たちとも触れ合えるのは、附属校としての大きな強み。

国内で国際交流『沖縄ホームステイ研修』

外国人の自宅に滞在でき、海外と比べて安全面や費用面における安心感が高いことが魅力の『沖縄ホームステイ研修』。
外国人が日本で暮らすとはどういうことなのか、その価値観や現実を知るのも、価値あるグローバル教育のあり方だと言えるだろう。
滞在中は『ロゲイニング』と呼ばれる探検アクティビティにも挑戦。オリエンテーリングやハイキングなどの要素を同時に取り入れたスポーツであり、近年は教育アプローチの一つとしても注目を集めている。

海外だからこその気づきを得る『シンガポール英語研修』

現地大学生の案内による観光や、現地校との文化交流を行う。交流では、それぞれの国の伝統的な文化や遊びなどをプレゼンテーションしたり、一緒に遊んだりする。
一方で、生徒たちが最も驚くのが現地生たちの温かさ。自分たちのつたない英語でも、一生けんめい会話しようとしてくれる姿に感激するという。
参加した生徒の感想の多くが、「人との触れ合いを通して、ぬくもりを感じた」という気づきで占められ、人間的な成長も促すプログラムとなっている。