中高大一貫教育のもと、『京都発世界人財』の育成を目指す同校。『京都発世界人財』とは、Society5.0と言われる超スマート社会において、国境を越えた協働を通して課題解決にあたり、「世界のどの舞台に立っても堂々と自分の意志で行動し、広い視野に立って社会をけん引する力を持つ人物」のことです。
『京都発世界人財』を育む教育を追求する取り組みは実に多彩です。その代表格とも言えるのが独自の探究型学習『地球学』。教員のアイデアも活かしながら年々バージョンアップしています。京都先端科学大学工学部と連携してロボット制作に取り組む課外活動『ものづくり講座』をはじめ、STEAM教育・中高大連携教育も推進中。2023年度は『イマージョン授業』の始動、『カナダ研修旅行』(中3)やスウェーデン提携校との対面交流の復活と、グローバル教育のさらなる活性化も加速します。
「『京都発世界人財』を育むためには、大学受験を前提とする学力の育成に加え、自己肯定感・自信を高めることが不可欠です。本校において中学3年間は“適性を見極める時期”、高校3年間は“適性を伸ばす時期”。生徒一人ひとりが強みを見つけ伸ばしていけるよう、今後も自分を表現できる環境の充実化を推し進めたいと考えています」( 山田尊文教頭)
教員が始めた養蜂を発展させ、2021年度に始動したプロジェクト。一人ひとりが強みを活かし活躍できる機会として、継続実施中。教員が学校に設置した養蜂箱での作業を担い、生徒たちは遠心分離機での採取や、文化祭で販売する瓶詰め用のラベルデザイン、文化祭当日の販売までを担当します。
『地球学』の宿泊研修『地球学特別プログラム』が復活!2022年度は一泊二日で京都府与謝郡伊根町を訪れ、舟屋やブリ・岩ガキ養殖の見学、地元の方々との座談会、ビン玉編み体験を実施。伊根の豊かな自然や文化、地元の方々の温かさに触れることができました。
中高大連携の一環として2022年度にスタートした放課後の『ものづくり講座』は、文理問わず活躍できる人財の育成を目的とした希望者対象の取り組み。京都先端科学大学工学部から提供されたマイコンの操作やプログラミング技術を学びながら、外部コンテストへの応募に向けてオリジナル作品を製作します。
2023年4月、教育提携をしているスウェーデンのヴィクトル・リュードベリ記念学校との対面交流『フィールドトリップ』が再開。「10名の生徒が来日し、本校生徒のご家庭にホームステイしながら、日本文化体験や交流を楽しみました。秋には本校生徒がスウェーデンを訪れる予定です」(山田教頭)
中1最初のフィールドワークとして、氷河期からの生き残りとされる生物と、温暖地に生息する生物が共存する京都市北区の深泥池へ。深泥池自然観察会の方のお話を聞きながら、目を輝かせて観察に没頭する生徒たち。
事前に京野菜の歴史などを学んだうえで、15代続く京野菜農家を訪問。農園の方から、農業という仕事や京野菜への思いなどについてお話をうかがう。京野菜を守るために「自分たちにできることは何か」を考える貴重な機会。
中2のプログラムの一つ。京都市右京区京北芹生町を訪れ、枕状溶岩を見学する。案内人を務めるのは理科教員。道中のさまざまなスポットで、生物や地学に関する課外授業が展開されていく。
『地球学』の学びの集大成として、学年末にコンテスト形式で実施。『地球学』で視野を広げた生徒たちが自ら設定したテーマは多岐にわたる。クラス・学年の予選を勝ち抜いた各学年10名の代表者が発表に臨む。
2023年度より保健体育・音楽・美術の授業において、英語を使って学ぶ『イマージョン授業』を導入。英語をアウトプットする機会を増やし、「間違ってもいいんだ」という気づきを促すことで、コミュニケーションツールとしての英語を使いこなすための基盤を築く。
1日を英語のみで過ごす『Engli sh Day 』。英語に不慣れな教員が苦労しながらも話す姿を見ることで、「間違えても、上手く話せなくてもいいんだ」という気づきにつなげること、また、「英語はコミュニケーションツール」だと実感させることをねらいとしている。
ネイティブ教員と日本人教員による『W担任制』を、2022年度より中学3年間に拡充。ホームルームなどでネイティブ教員が中心となって英語で進行することにより、英語での会話を当たり前のこととして捉えられるようになることを目指す。
2023年度から、『カナダ海外研修』(中3)再開が決定!全員がホームステイを経験し、異文化を肌で感じながら、英語を使ったコミュニケーションにチャレンジ。
毎年2月に外部ホールにて実施する、1年間の締めくくりとなる恒例行事。心を合わせて歌い、クラスが一つになる瞬間を共有する。
学年混合チームで臨む『体育祭』の目玉は、中3が一糸乱れぬパフォーマンスを披露する集団行動や応援合戦。中1・中2は中3の姿を見て、また中3は後輩のお手本として、「どのように行動すればよいのか」を考える機会ともなっている。
アートを通して感性や創造力を育む校内コンペティション。「美術」「写真」「音楽」など全14部門で作品を募る。
あらゆる外部コンテストに積極的に参加。2022年度は魚のアラを使った天然墨汁作りに挑んだ中1の2名が『海の宝アカデミックコンテスト2022 全国大会』に出場し、最優秀賞に輝いた。
中学生専用の自習室で週3回行われる希望制の自習会は、主体的に学習に取り組む姿勢を育むことを目的としたもので、部活動終了後の参加も可能。テスト前には約8割もの生徒が集まり、19時まで勉強する。
選抜された生徒を対象とした放課後のハイレベル講座は、数学の超難問にチャレンジする『超数学』(写真)と、英検2級・準1級レベルの合格を目指す『英語ハイレベル講座』を用意。高みを目指す生徒の意欲・ニーズに応える内容となっており、『超数学』の受講生からは京阪神医学部合格者も出ている。