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進学通信

2022年9月

この記事は1年以上前の記事です。

未来を切り拓くグローバル教育
世界にはばたく『国際教養人』の
育成を推進するプログラムを導入

国際連携推進センターを設置
公開日2022/10/31
“教養”を土台とした
『リベラルアーツ』『国際教育』

 姫路女学院の源流となる共愛裁縫女学校が、姫路市に設立されたのは、女性の社会進出への意識が高まりつつあった1921年(大正10年)のことでした。その後、時代の流れを読み、姫路高等女子職業学校と改称。さらに、兵庫県播磨高等学校と改称し、2020(令和2)年に現在の姫路女学院高等学校となりました。その間、時代が求める学びに取り組みながらも守り続けてきたのは“思いやりの心”と“豊かな人間性”を育む心の教育「教養」です。
 時代のニーズに添って変化してきた同校の学びのフィールドの独自性は、創立時から守り続けたこの「教養」を土台として、人と協働する力、自分の意見を持ち、他者に伝える力など幅広い知識・スキルを養う『リベラルアーツ』と、世界で活躍するためのコミュニケーションツールとして英語を学び、異文化に興味を持ち、理解する力を育む『国際教育』を展開している点にあります。
 創立100周年を迎えた2021(令和3)年には中学校が開校しました。これは、日本人としての教養と、現代に求められる社会性、さらに、世界のどこにいても自分らしく活躍できる国際感覚を身につけた“国際教養人”を育むための中高一貫教育に取り組める環境が整ったことを意味します。
 中学では、教養として、まずあいさつや礼儀作法を基本から学びます。『リベラルアーツ』では、「演劇」「プログラミング」「アート鑑賞」の三つの柱を軸にした学びに取り組み、疑問力・意思力・構成力を育みます。『国際教育』は、英語力はもちろんですが、それだけではなく、国際的視野を広げる目的で展開しています。
「これらの学びを通じて、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、国際的な視点を持った国際教養人を育成したいと考えています。今後も世界4カ国にある姉妹校とのさらなる交流や海外研修、海外大学進学のサポートなど、先進的なプログラムを推進したいと考えています」(国際連携推進センター副センター長・上田友梨香先生)
 世界で活躍できる人を育てるグローバル教育は、今やどの学校も力を注いでいますが、同校のように「教養」を土台とするグローバル教育は、独自性を持ちます。外国に飛び出すだけではなく、留学生の受け入れや姉妹校との交流などで校内も国際化し、日常生活の中でも国際的視野を育むことができる環境が整えられているのです。

Act.1社会問題からアートまで幅広い視野を養う『リベラルアーツ』

 第1・第3・第5土曜日を「リベラルアーツ・デー」として、外部から講師を招き、探求型の授業が行われます。育みたいのは3つの力“疑問力・意思力・構成力”です。
中学校では、「演劇教育」「プログラミング教育」「鑑賞教育」を実践し、「自ら考える」「他者に伝える」「他者と協働する」など課題解決力の基礎を磨きます。
 高等学校では、SDGsを切り口に社会問題をグループワークで学ぶ「未来講座」や「音楽教養」、また全17のテーマの中から好きなゼミに所属して学ぶ「ゼミ学習」を実践し、幅広い視野を養います。

プログラミング

演劇

Act.2学校がグローバル環境! 国際的・多角的にものごとを考える『国際教育』

 英語教育の基本は、英語に慣れることが大切です。同校には6名のALT(外国語指導助手)が在籍します。オールイングリッシュでの英語の授業はもちろん、いつでもネイティブ教員と英会話ができるイングリッシュルームも設置し、コミュニケーションを楽しみながら実践力を身につけます。
 また、タイ・インドネシア・ポーランド・パラグアイなど4カ国の姉妹校への研修旅行や交換留学、オンライン交流を実施しています。
 2021年からは、同校の卒業と同時にアメリカのプロビデンス・カントリー・デイスクールの卒業資格を取得し、アメリカの大学に推薦で進学できる『デュアルディプロマプログラム』もスタート。海外に出ずとも、学校内でグローバルな環境に身を置ける環境が大きな特徴です。

Student’s Interview★
国際連携推進センターのプログラムを活用
自信がつき留学を決意!
教養コース・グローバル<br />
KMさん(高2)教養コース・グローバル
KMさん(高2)

 授業はもちろん、留学制度も充実しているなど英語を学ぶ環境があると聞き、この学校に進学しました。高1のとき、連携推進センターが行う、ポートランド州立大学のSDGsをテーマとしたオンライン授業のプログラムに参加しましました。最初は戸惑うことが多かったのですが、ネイティブの先生や上田先生にサポートをしていただいたことで積極的に取り組むことができました。その後、ポーランドの姉妹校であるナザレ校の生徒とのオンライン交流に参加して自信がつき、この経験を活かしたいと考えて、来年3月、提携大学のマーセットカレッジに3週間の留学に行くことを決意しました。現地ではホームステイで滞在し、午前中は語学学校の授業を受け、午後はフリータイムなので、同大学の心理学に関する授業を受けたり、ボランティア活動に参加したりしたいと考えています。将来の目標は英語の先生になること。良い先生になるために、私自身がさまざまな経験を積みたいと思っています。

海外との連携プログラムを推進する『国際連携推進センター』を設置
さまざまな取り組みで
生徒の好奇心を刺激したい
センター長<br />
金山 勉先生

センター長
金山 勉先生

 本校のリベラルアーツの演劇やアート鑑賞といったプログラムはめずらしく、初めての体験となるため、最初生徒は戸惑うようです。ところが戸惑いは既存の考えを手放すきっかけとなり、この体験が、人生を切り拓く力になります。主体的に学び、教養の力を育み、変化の激しい現代を生き抜ける力を身につけられるよう、これからもさまざまな取り組みで、生徒の好奇心を刺激したいと思います。


海外でも校内でも
国際交流できるところが最大の魅力
副センター長<br />
上田 友梨香先生

副センター長
上田 友梨香先生

 本校の国際交流は、生徒自ら海外に飛び出して行くだけでなく、長期留学生の受け入れなどを積極的に行うことで、校内にいながらも国際交流できる点が特徴だと思います。現在も2人の留学生をインドネシアから受け入れており、生徒たちはは彼女らとの交流を通じて、日々語学力と国際感覚を身につけています。