進学通信

2022年9月

School Update
2022年度より新たに始動した
『スーパーJコース』と『Josho+』

ハイレベルな授業を展開する『スーパーJコース』。
『スーパーJコース』の生徒たちは、各教科で、よりレベルの高い難問を教員に求めるなど、
積極的に取り組む姿勢を見せている。

公開日2022/10/31
中学教頭 佐々木 恵先生

中学教頭 佐々木 恵先生

 常翔学園中学校は2022年度より中学校に『スーパーJコース』を新設し、『特進コース(Ⅰ類・Ⅱ類)』との2コース制となりました。中学校創立から11年が経過し、京大・阪大・神大といった国公立大学の合格者を着実に輩出するようになった同校の「さらなる高みを目指したい」という思いが込められたこのコースは、最難関国立大学・医学部医学科などへの現役合格を目標に、中1から思考力重視のハイレベルな授業を展開。募集初年度ながら高い競争率の入試となり、その期待感の大きさが感じられます。
「『スーパーJコース』には、東大や京大を目標とするような、進学に対する意識の高い生徒が数多く集まっています。1学期に実施した模試の結果から、よりスピーディーな授業の進度にも対応できるという感触も得られました。生徒の自身への期待感はもちろん、担任団の期待感も高まっています」(中学教頭・佐々木恵先生)
 両コースとも大きな特徴は、「勉強一色ではない」ところ。教育の理念“将来、実社会で活躍できる人材の育成”に基づき、中学校では創立以来、生き方や社会との関わり方を考える「キャリア教育」と、自ら課題を設定し調査・分析を行う「探究学習」に力を注いできました。それらを中高6年間の計画的なキャリア教育カリキュラム『常翔キャリアアップチャレンジ(JCC)』として整備し、2022年度からは、JCCの中核をなす教科横断型学習プログラム『常翔STEAM』をスタートさせました。
『常翔STEAM』は、中学3年間をSTEAMⅠ〜Ⅵの6つのタームで学びます。STEAMⅠ(中1前期)は「数理研究」がテーマ。数理科学研究や環境教育、エネルギー教育をキーワードに、同校や大学の教員による講義や調査・実験などに取り組みました。STEAMⅡ・Ⅲ(中1後期〜中2前期)では、地域探究・SDGs・グローバル探究をキーワードに、ネイティブ教員による『英会話プログラム』を実施。単なる会話ではなく、英語を使いながら世界の課題について考え、議論することを目指します。そしてSTEAMⅤ(中3前期)の企業探究学習で『スーパーJコース』は、これまで高1で取り組んできた、『クエストカップ』のコーポレートアクセス(企業のインターンシップ体験)に挑戦する予定です。
「学年朝礼で『スーパーJコース』の生徒が定期テストの振り返りについて述べたとき、その意欲の高さに特進コースの生徒も触発されているようでした。何事にも積極的に取り組む『スーパーJコース』の生徒の姿が良い影響を与えていると感じます。切磋琢磨しながら成長し合うことで、一人ひとりの適性に応じた進路選択につながればと思っています」(佐々木先生)

高校の科学探究学習『ガリレオプラン探究』を見すえ、『スーパーJコース』の「科学探究活動」では、大阪工業大学をはじめとする学園設置各大学の研究テーマやリソースを活かした学びを展開。物理・化学・生物・情報科学・数理探究・人文科学・社会科学・イノベーションの8つのゼミに分かれ、自らの興味に沿ってテーマを設定し、探究していく。

放課後の自律的学習のサポートを目的にスタートした『JOSHO+』。AI教材の活用により個別最適化学習を図るもので、中1は全員が参加。『JOSHO+』の専門講師と同校教員が連携することで、モーニングテストの内容や個々の課題などを共有することが可能。

多角的なキャリア教育
『常翔STEAM』で職業観を養う

STEAMⅠ(中1前期)
ワークショップや地球温暖化による気候変動の影響などについて考える生物多様性についての授業、遺伝子に関する授業など実に多彩。遺伝子に関する講義は大阪工業大学生命工学科の先生によるもの。ブロッコリーと鶏レバーから遺伝子を取り出す実験を、研究室の学生にサポートしてもらいながら取り組んだ。

STEAMⅡ・STEAMⅢ(中1後期・中2前期)
『英会話プログラム』はネイティブ教員が指導。英検2級合格を目標とし、英語のスピーチコンテストなどへの積極的な出場を推進する『スーパーJコース』においては、より重要な位置付けとなりそうだ。

STEAMⅣ(中2後期)
「情報科学探究」は、今後の社会で求められる「プログラミングを介した問題解決」の力を養うことを目的としている。自動的に服のコーディネートをしてくれるアプリなど、ユニークな発案も多数。

STEAMⅤ(中3前期)
「未来社会探究」で、『スーパーJコース』の生徒は、これまで高1が取り組んできた企業インターンシップ体験プログラムにチャレンジ予定。校内プレゼンテーションを経て、優秀なチームは探究学習プログラムの全国大会『クエストカップ』にエントリーする。

STEAMⅥ(中3後期)
実験や科学研究の手法を学ぶ「未来科学探究」。自然科学に対する興味を喚起しながら、批判的思考力・課題発見力・論理的思考力を身に付けていく。

Copyright © Educational Network Inc. All rights reserved.