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2025年8月号

中学受験特集

夏期講習のその先は?9月・10月の学習法!

社会科

単語の丸暗記ではなく
事柄をつなげて覚えよう

栄光ゼミナール 社会科
白井 崇史先生

これまでの学習を夏休みに一通り復習し、9月・10月から過去問を軸にして問題を解き、実践力をつけていきましょう。

社会科 秋にやるべき3つのこと

①「コンプリーション」を繰り返す

② “まとめノート”を作成する

③ 計画を立てて過去問演習を行う

社会科が苦手で勉強に身が入らず
点数が伸びません
社会科の点数を伸ばすには
知識を身につけ定着させましょう

 社会科は覚えることがたくさんある教科なので、苦手意識をもつお子様は、忘れている、あるいは知らないことが多く、点数が伸びず焦りが出るかもしれません。とはいえ、知識がないまま問題を大量に解いても点数は伸びていきませんから、これまでの学習内容をしっかりと復習し、知識を固めていきましょう。塾の夏期講習で、全分野の基礎知識をおさらいできる「コンプリーション」が配られたと思います。それを繰り返し解き、知識を定着させることが大切です。「コンプリーション」は入試当日まで使っていきましょう。

 ただ、覚えるといっても、丸暗記する方法ではすぐに忘れてしまいます。用語だけではなく、出来事の背景や時代の流れをきちんと理解して覚えるようにしましょう。例えば地理であれば、地名と地図上の場所、地域の特徴をつなげてセットにする、歴史であれば出来事と人物、年代と背景をひとまとめにし覚えるようにします。こうすると、思い出しやすく、忘れにくくなるのです。過去問や模試、塾の授業で問題を解いたら、ていねいに復習することも心がけましょう。正しい答えを確認するだけでは終わらせず、ノートを1冊用意し、間違えた問題のポイントをまとめるといいでしょう。時代の流れやものごとの因果関係、関連事項などを書き込んで理解を深め、知識を確実にしていきます。このノートは弱点克服のために役立ち、入試直前まで見返す“自分だけの教材”としても活躍します。

 苦手教科を避ける気持ちに打ち克つ方法として、得意教科の合間に学ぶようなスケジュールを組むといいかもしれません。また、社会科の学習習慣をつけることも大切です。社会科の学習にも毎日触れるようにしてください。短時間でもかまいません。苦手だからこそ毎日取り組み、社会科の問題に慣れていきましょう。

最近の入試の出題傾向は?
世の中の出来事と机上の勉強を結びつけるような問題が増えています

 学習の基本は、これまでテキストを使って勉強してきた内容を固めることです。どの学校を志望する場合でも基本知識の徹底を第一に考え、そのうえで新傾向の問題にも目を向けていくようにしましょう。

 最近は、世の中で起きている出来事と、塾の授業やテキストで勉強したことを結びつけるような出題が増えています。そのため、大人との会話を通して社会への興味を広げていく必要もあります。ニュースや社会的な話題をテーマに、親子で会話をするのもいいでしょう。

 また、教科を横断した問題も増加傾向にあります。例えば地震を取り上げた問題で、地震が起こるしくみなど理科の領域と、防災への取り組みなど社会科の領域を同時に問うようなものがそれにあたります。

 さらに、提示された文章やグラフ、資料などから問題点を読み取ったり、解決策を模索したりする“考えさせる問題”も増えています。こうした問題に対応するためには、いろいろな経験が活きてきます。小学校の学校行事に一生懸命取り組むなかで、集団行動やリーダーとしての役割を経験し、いろいろな考え方の人がいることに気づく場合もあるでしょう。そうした一つひとつの経験は、視野を広げるという意味でも決して無駄にはならないのです。

 新傾向の問題に触れるなら、最新の内容が反映されている模試が有効です。また、模試の問題は9月から12月までの4回で全ての単元を網羅するように作られているので、単元のもれを防ぐため4回とも同じ会社の模試を受けることをおすすめします。

過去問演習では何をめざせばいいのでしょう
社会科が得意なら合格平均点を
苦手なら受験者平均点を目標に

「コンプリーション」で学習内容の振り返りができたら、志望校の過去問演習を進めていきましょう。社会科は、9月の終わり~10月中旬ぐらいに始めるといいでしょう。

 第1志望校は、できれば過去問題集1冊分を行います。小学校が休みの日などに、1日で4教科全てに取り組めるようスケジュールを立てましょう。その際、本番の入試と同じように試験時間を計って行います。計画どおりに進まない可能性があれば、2年前の入試問題から始めて、3年前、4年前……とさかのぼり、最後に一番新しい昨年度のものに取り組むといいでしょう。新しい問題をできる限り手つかずとしないためです。

 過去問演習は、問題を解いたら基本的にはその日のうちに自分で採点と復習をしましょう。ただ、漢字を間違えたまま書いていないか、できれば保護者が確認してあげてください。「財務省」の「財」を「敗」と書くなど、自分では気づきにくい間違いは案外多いので、しっかりチェックしましょう。

 社会科の過去問には、古いデータを使ったものもあります。出題の傾向や解き方の型を身につけるために解くことはよいのですが、今の世の中とは異なる古い問題に関しては点数をあまり気にせず、内容も復習しなくていいでしょう。

 中学入試で合格するには、4教科合計で合格ラインを超えていればいいのです。社会科が得意なら、もちろん合格平均点をめざしましょう。苦手な場合は受験者平均点を超えるように努力し、他教科でカバーすることも考えましょう。理科・社会科は4教科の中で配点の低い学校が多いので、4教科全体を見てどの教科に重点をおいて学習するかを、塾の先生と相談しながら見極めることも一つの手です。

この秋、保護者がやるべきこと

・親子の会話で社会への興味を広げる

・次々に新しい問題集を用意したりせず、「コンプリーション」をやり通す

・過去問演習のスケジュールづくり

・お子様の書く漢字をチェックする

・9月~12月の毎月の模試は、同じ会社のものに申し込む

秋を迎えた受験生
へのメッセージ

 夏休みにこれまで学習してきたことを振り返り、きちんと復習を行った受験生は、問題の解き方の練習を始め、志望校の過去問演習へと進んでいきましょう。夏に復習が終わらなかった生徒は、引き続き復習に取り組みます。「コンプリーション」がどうしても終わらない場合は、夏期講習の教材など、もう少しコンパクトにまとまっているものを用いてもいいでしょう。こうしたテキストを1冊仕上げたら、過去問演習に取りかかりましょう。

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