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私立中高進学通信

2021年4・5月合併号

実践報告 私学の授業

白梅学園清修中学校

やりがいと刺激がたくさん
熱い ! 鉄道模型

課外活動“エリアコラボレーション”の魅力
2019年度の全国高等学校鉄道模型コンテスト会場で。モジュール部門では、「優秀賞」と「来場者が選ぶNO.1賞」に選ばれました。

2019年度の全国高等学校鉄道模型コンテスト会場で。
モジュール部門では、「優秀賞」と「来場者が選ぶNO.1賞」に選ばれました。

中高合同の“エリコラ”で
学校生活がより充実

 中高での部活動は、心身に大きな成長をもたらしますが、一方で活動時間や練習量の多さを負担に感じるケースも少なくありません。そのため同校では、一般的な部活動に代わって、独自の課外活動『エリアコラボレーション(通称・エリコラ)』を展開しています。

「エリコラは顧問の教員ではなく、地域で活動しているプロの方たちから指導を受ける本校独自の活動です。専門的な技術を教わるだけではなく、プロとしての心構えに触れて刺激を受けることも期待されています。
 参加の自由度が高く、活動日も週に1~2回なので、通学や勉強に支障をきたさないほか、学外での習い事なども続けられるのが魅力です。どの活動も初心者でも安心して始めることができ、一生の趣味として、また中高の先輩・後輩がつながる場として、生徒たちは楽しく参加しています。生徒の希望で新しいエリコラが立ち上がることもあります」(広報部長/中澤亜紀先生)

 現在は弦楽器・美術・鉄道模型・テニス・ダンス・茶道・英会話の7つのエリコラが活動中。複数のエリコラに所属したり、年度が変われば別のエリコラに入ることもできます。活動の成果は、文化祭『清修フェスタ』などで披露されています。

独自の作風で
注目を集める鉄道模型

 エリコラの中で、年を追うごとに人気が高まっているのが「鉄道模型」です。中澤先生も立ち上げに関わりました。毎年のように全国高等学校鉄道模型コンテストで上位入賞を果たし、全国の鉄道模型ファンから「今年はどのような作品で出展するのだろう」と、注目を集める唯一無二の存在になっています。

 メンバーはいわゆる「鉄道マニア」というわけではありません。同校の活動では線路のある風景をモチーフにしつつ、ファンタジーの要素を含めた作品作りが特徴です。目標は同コンテストでの文部科学大臣賞(最優秀賞)の獲得で、1年間をかけて作品を作っていきます。

 鉄道模型に詳しい外部の方々からアドバイスを受けることもありますが、基本的には企画から制作、大会の出場までを生徒主体で進めています。

「鉄道模型もそうですが、エリコラは、自分の得意なことや好きなことを活かし、自由に活動ができます。新しい自分を発見するチャンスがいっぱい詰まっていますので、ぜひ本校に入学して、一緒に作品を作りましょう」(中澤先生)

生徒インタビュー
思い描いた世界を仲間とつくっていく
思い入れのあるコンテスト出場作品について話すYさん(左)とKさん(右)。思い入れのあるコンテスト出場作品について話すYさん(左)とKさん(右)。

「全国高等学校鉄道模型コンテスト 2020」は、コロナ禍のため、オンラインで行われました。出場した高2のK・MさんとY・Mさんに、エリコラの鉄道模型の活動について聞きました。

――参加したきっかけは?

Yさん
受験生として学校を見学した時、玄関に飾られていた鉄道模型がファンタジックで、とてもすてきで、入学したら活動に参加しようと決めていました。

Kさん
私は、同級生や先輩たちが力を合わせてひとつの作品を作っていく様子に憧れて、中2から入りました。

――鉄道模型の魅力は?

Yさん
時間をかけて作っても、再現度が低くて納得できないと作り直すこともよくあります。そうした苦労を経て、最終的にひとつの作品ができあがるのが楽しいです。

Kさん
何もない板一枚の状態から、頭の中で描いていた世界が少しずつできあがっていくことに大きな達成感があります。

――活動を振り返ると?

Yさん
最初は、ただ楽しく模型を作りたいという気持ちでしたが、コンテスト優勝に向かって、みんなで頑張ることにやりがいを感じるようになりました。意見が分かれることもあったけど、精神面でも成長でき、何に対しても自分から行動する積極性も身につきました。

Kさん
コンテストでは外部の方と接して大きな刺激を受けました。良い作品にするため自分の頭で考え、こだわりたいところをとことん追求した経験は、今後に活かせると思います。

台湾の2大人気観光地を模型で表現
コロナ禍で苦労しながら制作した力作

「全国高等学校鉄道模型コンテスト2020」にて、同校の鉄道模型チームは、モジュール部門では「優秀賞」「ベストファンタジー賞」「ベストムービー賞」「投票者が選ぶベストワン賞」を受賞しました。

 今回は現実にある風景をモチーフに、オリジナリティーのある世界観を発揮しようと、台湾で人気の観光地を舞台に決めました。実際には離れた場所にある2つの観光地をひとつの空間に合体させ、夕暮れ時の美しい街並みやランタンを幻想的に表現しています。

 コロナ禍で、集まって作業する機会が制限されるなど、生徒たちは例年以上に難しい進行を余儀なくされました。現地を訪問したいという夢も叶わず、実際に現地を訪れたことがある同級生に写真を見せてもらったり、インターネットで調べたりしてイメージを膨らませました。

 2020年度の大会はオンラインで開催されたため「作品の実物を例年のように披露できなかったことが残念」と話す生徒たち。最優秀賞を獲得する夢は後輩たちに引き継がれています。

同校伝統のファンタジー要素を盛り込みつつ細かく街並みを再現し、建物のライトアップやランタンで幻想的な世界をつくりました。同校伝統のファンタジー要素を盛り込みつつ細かく街並みを再現し、建物のライトアップやランタンで幻想的な世界をつくりました。
水が流れる様子の表現は先輩たちからノウハウを受け継いだ技術。橋の欄干の繊細さも高く評価されました。水が流れる様子の表現は先輩たちからノウハウを受け継いだ技術。橋の欄干の繊細さも高く評価されました。
完成度や表現力を競う
コンテストにかける青春
2019年度の全国大会当日の様子。たくさんの来場者を前に作品の魅力を伝えるのも貴重な経験です。2019年度の全国大会当日の様子。たくさんの来場者を前に作品の魅力を伝えるのも貴重な経験です。

 同校が初めて全国高等学校鉄道模型コンテストに出場したのは2012年。コンテストの案内チラシを見ていた中澤先生のところに「おもしろそう!」と興味を持った生徒たちが集まって、始まりました。中澤先生自身、ペーパークラフトが趣味で、楽しみながら生徒たちを見守っています。

 それからは毎年、エリコラの活動としてコンテストに挑戦しています。土台の板のサイズやレールの配置を守って制作する「モジュール部門」、より大きなサイズの模型を制作する「一畳レイアウト部門」に作品を出し、会場では、来場者からのさまざまな質問に答え、作品の魅力を伝えるため、プレゼンテーションのスキルも磨かれます。

 一畳レイアウト部門では、2013年・2016年と2度の最優秀賞を獲得した同校。モジュール部門での最優秀賞獲得がメンバーたちの大きな目標です。

進学通信 2021年4・5月合併号
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