中学校検索

地域
学校区分
学校名
検索
閉じる

進学通信WEB版

Web記事
OBと“ご縁”をつなぎ、観光客との“ご縁”も結ぶ
『秋の観光案内プロジェクト』

難関国公立大学をはじめとする大学合格実績、そして全国レベルの実力を誇る多数の部活動を有し、文武両道の学校として人気の東山中学・高等学校。加えて南禅寺や永観堂など古都京都の史跡に囲まれた最高の学びの環境にあることでも知られています。
紅葉が見頃を迎えた11月下旬、国内・海外からの観光客をもてなして“ご縁”を結ぶ、同校独自の取り組み『秋の観光案内プロジェクト』が開催されました。

公開日2025/4/4

東山の恒例イベントとなった『秋の観光案内プロジェクト』は、塩貝省吾校長が「教科書では学べないことを体験し、さまざまな人とご縁を結ぶ取り組みをしたい」という思いで始まった『東山学縁』という活動の一つで、東山のOBと在校生との縁をつなぎ、観光客や地域の皆さんと東山との縁を結ぶものです。

『東山学縁』の取り組みには、『秋の観光案内プロジェクト』の他に、農家の方と縁を結びオリジナルのブランド米『東山米』を作り、製品化・販売する取り組みをはじめ、各界で活躍するOBを訪問し、インタビューを記事や動画にする活動などがあります。『秋の観光案内プロジェクト』に参加するのは有志の生徒たちで、この日が来るのを待ちわびていたそうです。

当日は、朝から晴れ上がった空の下、京都の歴史を今に伝える史跡に紅葉の帳が美しく映えています。国内・海外からの観光客が、南禅寺の紅葉を眺めながら、散策を楽しんでいます。次なる紅葉の名所、永観堂を目指して歩き、東山の正門にたどり着くと、『東山マルシェ』が、観光客の方々を迎えます。

「『東山マルシェ』は、OBが代表を務める京滋の名店に出店してもらっています。生徒がお手伝いをして貴重な体験をいただくとともに、縁をつなぐという思いを込めています。参加する生徒には「これは遊びではありません。OBが、皆に胸を貸してくださっていることを忘れずに、本気で取り組んでください」と伝えました。いずれにしても、東山で学んでいることが誇りになって、夢に向かって前進する力になればうれしいですね」(塩貝省吾校長)

活発な『東山マルシェ』の雰囲気に、足を止める外国からの観光客。そこへ、「僕たちの学校を案内します。校内からは永観堂の美しい紅葉が見られるんですよ」と生徒が英語で話しかけます。「なんだか楽しそう!案内をお願いします」と数人の観光客が手を上げました。その後ろでは、『ロボット研究会』の生徒が、観光客にクイズにチャレンジしてもらおうと準備を始めました。

さあ、いよいよ『秋の観光案内プロジェクト』の幕開けです。

吹奏楽部は、中庭で演奏会を開催。曲目は、皆がよく知っているJ-POPが中心で大いに盛り上がり、拍手が巻き起こりました。

Scene1校内絶景スポット案内

「特に英語が得意ではありませんが、外国の方とコミュニケーションを取れる貴重な機会だと思い立候補しました。今日は、アルゼンチンから来られた4人組のグループ、ドイツ人と中国人のご夫婦をご案内しました。最初は緊張しましたが、会話が始まると慣れてきて、スムーズな対応ができました。東山の魅力を伝えながら『あなたの国のことも教えてください』というと、いろいろな話をしてくださるのも面白かったです。史跡に囲まれている東山ならではの素晴らしいこの取り組みに、参加して良かったと思います」(高2/Mさん)

Scene2東山マルシェ
●京つけもの  西利

平井 誠一 社長(昭和60年卒)
「後輩が頑張る姿を間近に見たくて出店しました。東山は、勉強もスポーツも素晴らしい実績を挙げていてOBとして誇らしいです。また、校長先生が、生徒に夢を持つことの大切さを伝えておられるため、後輩の夢を実現させるお手伝いをと考えて、OBネットワークを充実させており、OBネットワークを通じて企業訪問をしてもらうなど、学校とOB会のよい関係ができています。今後も、母校のためにできることに取り組んでいくつもりです」。

生徒
「今日は、お店をやる!という覚悟で来ました。お客さんを集めます」(中2/Aさん)
「西利の社員になったつもりで頑張ります。お勧めは千枚漬けです」(中1/Nさん)
「西利のお漬物が大好きで、京都の食文化を皆に伝えたいと思って参加しました」(中2/Mさん)

●九条ねぎ こと京都

山田 敏之 社長(昭和55年卒)
「昨年は、日程が合わなかったため、今年初めて出店しました。母校に恩返しができるという思いで来ています。生徒の社会経験の場として活用していただけるのも良いですね」。

生徒
「ねぎが好きなので、お手伝いがしたいと思いました。社長がOBとは知らなかったのですごいなと思いました。今日は、頑張ります!」(中1/Wさん)

●創作料理 鮎屋

生徒
「名店での販売なんて貴重な経験だと思いました。さっき初めて接客して緊張しましたが、達成感がありました。よい経験ができてうれしいです」(高2/Nさん)
「去年よりも売り上げアップが目標です!会社顧問の方がOBなので、後輩として恥じないように頑張ります!」(高2/Kさん)
「上手に販売できるかわかりませんが、頑張ります!」(高2/Nさん)

●京都祇園 鍵善良房

生徒
「販売は初めてなので、少し緊張しています。事前に商品知識を勉強したので自信を持って頑張ります」(高2/Hさん)
「日本の伝統である和菓子の世界に触れてみたいと思いました。貴重な体験ができて感激しています」(高2/Tさん)
「京都らしさということで鍵善良房さんを選びました。販売の経験はありませんが、頑張ります」(高2/Wさん)

●京都下鴨 洋菓子BAIKAL

生徒
「おじいちゃんの家の近くにお店があり、買ってもらっていました。社長がOBと聞いて、さらに親しみを感じました。今日は完売させます!」(高2/Nさん)
「BAIKALのお菓子をお土産でいただいくことが多く、美味しいと思っていました。社長がOBなんて凄いなと思いました。積極的に声かけをしてたくさん販売します!」(高2/Iさん)
「完売を目指します!」(高2/Aさん)

●KINEEL 京都(京菓子處  鼓月)

生徒
「和菓子屋さんが洋菓子を扱うと聞いて、面白そうと思いました。完売目指して頑張ります」(中1/Kさん)
「京都の美味しいお菓子を、世界の人に伝えたいです」(中1/Nさん)
「母が鼓月のお菓子が大好きなので、僕も関わってみたいと思いました」(中1/Nさん)

●有職菓子御調進所 老松

生徒
「老松でお手伝いをすることになり、調べてみたら歴史のある名店と知りました。今日は、頑張ります」(中1/Hさん)
「礼法の授業で、老松のお菓子をいただいたことがありました。あのときのお店や!と思い、お手伝いして恩返しをしたいと思いました」(中1/Fさん)
「実家がお寺で和菓子をいただくことが多いので、お手伝いをしたいと思いました」(中1/Tさん)

Scene3クイズにチャレンジ byロボット研究会

生徒
「今年は、海をテーマにクイズを考えました。サブテーマは漁師の生活で、漁師の生活向上のためにできることを考えて、これまで廃棄していた魚を売れるようにすれば生活水準が向上するのではないかと考えました。このことを皆と一緒に考えたり、関心を持ってもらうクイズを出しています。たくさんの人にチャレンジしてもらいたいと思っています」(中1/Mさん)

Scene4東山中学高等学校ブランド米プロジェクト

塩貝 省吾 校長
「東山学縁の有志の生徒約30人と有志の教職員約20人で、農家の方と一緒に田植えから収穫まで、米作りに真剣に取り組んでできた東山ブランド米です。今年は、昨年よりも田んぼの面積が倍になり、約800kgのお米を収穫することができました。味わいは、もっちりと甘くて上出来です!」

生徒
「収穫が大変でしたが、試食をしてみると、甘くて美味しいお米ができた!という自信が持てました。今年は事前に13名の方が予約をしてくださって、待ってくれている方がいると思うとうれしくなりました。先生と一緒に学校のオリジナル米を作るなんて、東山ならでは。来年も頑張ろうと思います!」(中2/Sさん)

東山中学・高等学校

〒606-8445
京都府京都市左京区永観堂町51
075-771-9121
京都府 男子