

会場のエントランスに張り出された作品PRのポスター。期待が高まる!
2025年9月11日~13日の3日間にわたり全学年・全クラス対抗の『演劇コンクール』が開催され、初日は中1、翌日は中2、最終日は中3が作品発表を行いました。すべての作品を中学全生徒と先生が鑑賞し、【最優秀賞】【優秀賞】【奨励賞】【生徒優秀賞】を決定します。学年が上がるほど有利なのでは、と考えてしまいますが、芸術というのは経験や知識がものをいう分野ではありません。初々しい瞬発力や表現力が観客の心をつかむこともあります。過去には、中1の作品が【最優秀賞】を勝ち取ることもあり、それこそがこの行事の醍醐味と言っても過言ではありません。
中1は「先輩をアッと言わせたい!」、中2・中3は「後輩にさすが!というところを見せたい」という意気込みで、テーマを練り、脚本を作成して配役を決め、小道具・大道具を皆で作り、準備を進めます。練習が本格的に始まるのは8月末頃から。熱が入りすぎて皆の思いがまとまらず、ぶつかり合い、迷いが生じることも。そんなときは担任の先生に相談し、窮地を乗り越えていきます。
「私たちって、何のために戦っているの?」「本当は仲良くしたいのに…」。「きのこ」と「たけのこ」のお菓子の戦いを描いた作品は、深いテーマで観る人の心をつかみました。世界が滅ぶボタンを持つ男子生徒とクラスメートとの会話で、手に汗握る展開を見せた作品もありました。どの作品も演劇を通じて中学生らしい純粋な視点で世の中を見つめ、表現しようとする姿勢が伝わってきました。

中1・中2の作品を対象とした「奨励賞」を受賞した1年4組の『ムカシバナシンドローム』。昔話の登場人物が、お話の枠を超えて集結。舞台で繰り広げられるドタバタ青春物語。

「僕たちは『ルパン4世〜カリオストロの城』というタイトルで“純愛と正義”をテーマにした作品を発表しました。脚本は同タイトルの映画を参考にしました。入賞はできませんでしたが、皆で力を合わせて最高の思い出をつくることができました。来年はオリジナルストーリーで
入賞を目指します!(」 2年4組/O・Rさん)。

先生と全学年各クラスの会長、副会長の採点で高得点を獲得した作品に贈る「生徒優秀賞」を受賞した3年2組の「たけのこの里VSきのこの山〜決戦チョコバトル」。
「この作品を通じて、相手のことを何も知らずに決めつけるのは良くないことを伝えたかった。ユーモアあふれるクラスメートのアイデアを脚本にしました」(3年2組/O・Nさん)

殺人事件の裁判員たちが、犯人の人生と罪について意見を交わし、観客と一緒に罪と罰を考える3年4組の『絶ぇっ対に死刑だ!』。

最終日、中3の熱演が終わり、表彰式がスタート。【生徒優秀賞】は3年2組「たけのこの里vsきのこの山〜決戦チョコバトル」。【奨励賞】は1年4組『ムカシバナシンドローム』、【優秀賞】は3年1組『f a m i l ystory 〜スパイの秘密』が受賞。そして、「【最優秀賞】は、3年3組 『明日、世界が終わっても』」と発表されると、3年3組の生徒たちが一斉に歓声を上げ、会場には大きな拍手が巻き起こりました。学年、クラスを超えて心から健闘を称え合う姿は、皆が全力で取り組んだからこそのものでしょう。
クラスが一丸となって取り組み、全学年・全クラスで競い合った演劇コンクールは、今年も大盛況で幕を閉じました。これは、一人ひとりの生徒が得意分野で力を発揮し、助け合い、ときには反発し合い、和合した成長の証です。この場に参加した全員が、来年の開催を待ち遠しく感じたに違いありません。
3年1組の『family story 〜スパイの秘密〜』。謎が謎を呼ぶ展開で観客を惹きつけ、「優秀賞」を受賞。
「毎日、放課後に練習を行いました。全員が集まることが難しかったのですが、力を合わせる大切さを学びました(」 3年1組/N・Yさん)
「生徒の自主性に委ね、できる限り口出しをしないように心がけました。最優秀賞は逃しましたが、生徒は『体育大会では絶対に勝つ!』と気持ちを切り替えていて、その姿に成長とたくましさを感じます」(担任/田中菜保子先生)

「最優秀賞」に輝いた3年3組の『明日、世界が終わっても』。世界を滅ぼすという運命のボタンを手にしてしまった生徒とクラスメートの対話劇。
「オチをどうするのかに苦労しました。脚本が完成したのは本番2日前。全員で通し稽古をしたのは2回でしたが、最高の賞を受賞できて本当にうれしいです!(」 3年3組/S・Sさん)
「当たり前の日常は素晴らしいんだと伝えたい、という生徒の強い思いを感じる作品になりました。自分たちらしさを大切にしたいとセリフを何度も練り直していて、本当によく頑張ったね、という気持ちです」(担任/草地三穂子先生)

最優秀賞」を受賞し、輝かしい表情で表彰式に向かう3年3組の生徒たち。乾校長先生は、「今日のコンクールが待ち遠しかった人は、準備ができている人。何事も準備が大切で、それは演劇も勉強も同じです。皆さん、素晴らしい作品をありがとうございます」と、労いの言葉を贈った。