4月24日、第59回文化祭が開催されました。今年の文化祭のテーマは、花束を意味する「Bouquet(ブーケ)」です。このテーマは「文化祭は生徒一人ひとりの思いが込められた来校者に手渡す花束」という考えのもと、決められたものだそうです。
丘の上の校舎を目指して歩いて行くと、生徒たちが力を合わせて造った「フェスティバルオブジェ(入場ゲート)」が見えてきます。ゲートをくぐると生徒たちが元気いっぱいに歓迎してくれます。その姿には、相手を思って花束を手渡すときの、明るく優しい雰囲気が漂っていました。
校舎の地階から4階までの教室では、写真部・華道部・地歴部などの文化部の活動の成果が展示され、部員たちが来校者に心を込めて展示物の解説をしていました。文化部の展示以外にも、学校全体で取り組んでいるバングラデシュの子どもたちへの学習支援活動の紹介や、高1の総合学習の取り組みを紹介する「探究の部屋」、中学生の学習活動を紹介する「中2の部屋」「中3の部屋」など、バラエティに富んだ展示物が訪れる人の目を引きつけます。
暗幕を張り、ミステリアスな雰囲気を醸し出している教室には『ゴーストバスターズ』の張り紙が。「あなたは廃校になった校舎に迷い込んでしまった。脱出をするには謎を説かなければならない。あなたは脱出できるのか!?」というホラー脱出ゲームなのだそうです。恐ろしい雰囲気にも関わらず、長蛇の列ができるほどの盛況ぶり。さらに、テラスではアーチェリー部が的当てゲームを行っています。参加者の年齢、学年などでゴムを飛ばす立ち位置を変えて、皆が楽しめるように配慮している姿が微笑ましい一幕でした。
校舎を出ると、演劇部・ダンス部・オーケストラ部・放送部・コーラス部の舞台発表を観ようと、講堂前に列ができていました。観客が着席し、開幕とともに大きな拍手が沸き起こります。舞台上では素晴らしい演技が繰り広げられ、どの演目も完成度の高い趣向を凝らした演出で、目を離すことができません。講堂裏では、出番を終えた部員たちが興奮で上気した頬を両手で押さえながら健闘をたたえ合う姿も見られ、その姿に通りすがりの生徒や観客たちが拍手を送ります。
どの生徒も一人ひとりの個性を活かし、来校者を楽しませようと創意工夫を凝らしていました。文化祭テーマである「Bouquet(ブーケ)」が思い描いた通り、思いやりと優しさにあふれた文化祭でした。
優雅なバレエから迫力に満ちたジャズヒップホップまで大いに盛り上がったダンス部のステージ。
彼女たちの躍動感と表現力に惜しみない拍手が送られた。
ステージを終えた部員が泣きながら互いの頑張りをたたえ合う姿からは、この日にかける熱い思いが伝わってきた。