★オープニング
司会を務めたのは相愛中学校高等学校放送部(1日目)と浪速高等学校放送部(2日目)の生徒たち。
進行だけでなく、幕間を利用した出演者へのインタビューなど、機転を利かせた立ち居振る舞いで、祭典を成功へと導いた。
★1日目(9月30日)舞踊関係部門
①金光藤蔭高等学校/和太鼓部“鼓響”
【HORIZON】
和太鼓にキーボードを取り入れた現代的な曲。HORIZON(地平線)のかなたから昇ってくる太陽を、まっすぐに見つめる若人の瞳のように、まっすぐな気持ちで太鼓に向き合いたいという願いが込められている。力強い太鼓の響きに合わせて、身体全体を使った迫力あるパフォーマンスで観客を魅了した。
②四天王寺高等学校/ダンス部
【The Melos~克己~】
太宰治の「走れメロス」に重ねて、ステージを全力で走る姿が印象的だった。「私たちは克たなければならぬ。私たちは諦めていいか分からぬ。やはり成し遂げなければならぬ」という思い、葛藤が渦巻く人の心を見事に表現。
③樟蔭高等学校/バトントワリング部
【若冲~孔雀鳳凰図より~】
千年先を見据え、世に二つとない絵を描く天才絵師・伊藤若冲の花鳥画「孔雀鳳凰図」を表現。華麗なバトンさばきと手の動きからは、孔雀と鳳凰の姿が感じられ、優美さと力強さをあわせ持つパフォーマンスとなった。
④樟蔭高等学校/ダンスクラブ
【憤怒~阿修羅ノ怒リ爆ゼルトキ、天地ヲ赫ク染メ上ゲル~】【Rusalka】
「憤怒」では、力強い動作で沸々と湧き上がる魂の怒りと阿修羅が天地を焼き尽くす様子を表現し、その迫力に観客は息を凝らした。「Rusalka」はスラブ神話に登場する水の水霊。流れるような動きが目を引きつけた。
⑤建国中学校高等学校/伝統芸術部
【夢舞(むーぶ)~朝鮮通信使より~】
江戸時代に行われた日本と韓国の平和的な交流を促進した巡行を再現。行列の先頭で、五色の旗を振り神に祈りを捧げ、巡行の成功を祈願し祈祷が行われた。行列が始まると、小太鼓の激しいリズムに乗せて頭につけているサンモを回し、華やかで躍動感あるパフォーマンスが観客の視線を釘付けに。
⑥帝塚山学院高等学校/ダンス部
【+0.8℃の慟哭】
ダンス甲子園で文部科学大臣賞を受賞した作品。住処が奪われて減り続けている自然界の生命たちの悲痛な叫びをニンゲンに届けたいけど届かない。それでも尚、風の如く駆け抜け『生きる』。テーマに沿った衣装も見どころの一つ。
⑦四天王寺高等学校中学校/日本舞踊部
【潮来出島(いたこでじま)】【荒城の月】
中学生の演目「潮来出島」は、江戸後期の流行歌で、潮来の舟唄が座敷舞として舞われるようになる。会いたい人に会えない寂しさを扇子を用いて表現。高校生は名曲「荒城の月」に合わせて、荒れ果てた城とその城を照らす月あかりを背景にお酒を飲み、世の無常を嘆く様子を舞った。
⑧プール学院高等学校/ダンス部
【Show our “Shine”! 】【いきなり!アヒル隊長】
中学生ならではの弾ける笑顔で可愛らしく踊った「Show our “Shine”!」。
「いきなり!アヒル隊長」では、お風呂から飛び出したアヒル隊長の大冒険のストーリーを展開。アヒル隊長の成長の行く末は?→白鳥に!
⑨梅花中学校高等学校/チアリーディング部レイダース
【夢が叶う場所♡チャレンジ&エレガンス】
仲間との信頼と絆を大切にし、『元気・勇気・笑顔』、そして『感動』を伝えることのできる、日本一、そして世界一美しい演技を目指すチアリーディング部レイダース。
日本選手権大会受賞の実力を感じさせる華麗なアクロバティックと、息の合った迫力満点の演技で会場を盛り上げ、1日目のフィナーレを飾った。
⑨梅花中学校高等学校/チアリーディング部レイダース
★2日目(10月1日)音楽関係部門
①合同合唱
【そのままの君で】【花になれ】
10校での合同合唱。
「コロナ禍では声が出せない状況が続きましたが、合同合唱が復活してとてもうれしいです。今日は思い切り歌います!美しい歌声のハーモニーで大阪私学の輪をつなぎ続けます」と、指揮を務める奥村先生が意気込みを語る。
※参加校…大阪星光学院合唱部・清風学園コーラス部・大阪国際滝井コーラス部・宣真コーラス部・帝塚山学院コーラス部・英真学園音楽部(合唱)・大阪電気通信大学音楽部・金光大阪合唱部・太成学院大学音楽部・浪速合唱部・相愛音楽科(伴奏)
②浪速高等学校中学校/雅楽部・神楽部
【尚学(しょうがく)の舞】
本来は神前でのみ演奏されるという【尚学の舞】をこの日は特別に披露。「月~金で活動し、月に数回、外部の方に指導していただいています。雅楽部がある学校はめずらしく、大阪では浪速にしかありません」(雅楽部生徒)。「神楽はゆっくりした動きが多いですが、今日は跳んだりはねたりする浪速独自の舞を楽しんでください」(神楽部生徒)
③桃山学院中学校高等学校/クラシックギタークラブ
【マイ・ウェイ】【合奏協奏曲 作品6-10より「ガボット」】
人生の応援歌として多くの人に勇気と希望を与える楽曲【マイ・ウェイ】と、ヘンデルの合奏協奏曲の中でも特に有名な曲【ガボット】を演奏。アルト・バス・プライムの3種類のギターで美しいハーモニーを奏でた。
「初心者が多いクラブで、私は音楽が好きだったので入部しました。週に6日ほど集まって練習しています」(生徒)
④大阪成蹊女子高等学校/ギターマンドリン部
【Polka】【チェリー】
全国大会上位入賞経験も多い歴史と伝統あるギターマンドリン部。陽気で明るい雰囲気の「Polka」と、新しい未来に向けて進む希望のメッセージが込められたスピッツの名曲「チェリー」の2曲を演奏。「普段から先輩・後輩が仲良く活動しているクラブです。今回の曲は全国大会でも演奏しました」(生徒)
⑤浪速高等学校中学校/吹奏楽部
【ブリュッセル・レクイエム】
この曲は、2016年にベルギーのブリュッセルで発生した連続爆破テロ事件犠牲者への思いを馳せて作曲されたもの。テロに対する不安や怒り、悲しみとともに、世界平和への希望が力強く描かれている。
「吹奏楽部では、普段からクラシック、ポップス、ジャズなど多様なジャンルの曲に挑戦しています。音楽を通して人と人とのつながりを学ぶことができます」(生徒)
⑥精華高等学校/吹奏楽部
【SEIKAポップスメドレー】
今年2年ぶりに関西吹奏楽コンクールに出場した吹奏楽部。
この日は誰もが楽しめるポピュラーな曲で構成されたメドレーを演奏。ソロパートやダンスなども盛り込んだアクティブな演出で、観客も手拍子で一緒に盛り上がった。
⑦フィナーレ
精華高等学校吹奏楽部の演奏で、合同合唱出演校が『未来の輝き』を合唱し、2日間にわたる芸術文化祭典は幕を閉じた。コロナ禍におけるルールが緩和され、生徒たちのイキイキとした表情が戻った今年の祭典は、生徒・保護者・関係者など、会場にいた全員にとって感慨深いものに。
⑦フィナーレ 芸術文化祭典テーマソング『未来の輝き』
★展示
ロビーには第72回・大阪私学美術展での入賞作品が展示された。若い感性と自由な発想力があふれる作品の数々に、訪れた人たちの心は揺さぶられた。
①【引き摺る温もり】大阪府知事賞 好文学園女子高等学校3年/宮﨑 蘭さん
②【存在】大阪市市長賞 帝塚山学院高等学校3年/堀 陽月さん
③【慙愧の極み】大阪市教育委員会教育長賞 金光八尾高等学校3年/植田 漣さん
④【黒漆梅模様蒔絵鞘 太刀】大阪府立江之子島文化芸術創造センター長賞 関西福祉科学大学高等学校3年/前田 求道さん
⑤【溶鉱炉ホリデー】大阪私学美術・工芸教育研究会会長賞 高槻高等学校2年/美坂 小百合さん
⑥【図書室】大阪私学美術・工芸教育研究会会長賞(中学) 大阪学芸高等学校附属中学校3年/トパル 瑠矢 ヤーシンさん
⑦【舞台裏の演奏会】大阪私学美術・工芸教育研究会会長賞(中学) プール学院中学校3年/鳥原 碧華さん
⑧今年度大阪私学芸文祭ポスター制作者 好文学園女子高等学校3年/田中 真央さん
⑨【Are you ready…?】来年度大阪私学美術展ポスター制作者 大阪信愛学院高等学校2年/勝山 さくらさん
⑩【泰然たる富】来年度私学芸文祭ポスター制作者 関西大倉高等学校2年/山本 誌堂さん