私立中高進学通信
2025年特別号
未来を切り拓くグローバル教育
東洋英和女学院中学部
世界で通用する英語能力を育てるカリキュラム
充実の留学プログラムで大きく成長
左からS・Rさん(高2)、F・Mさん(高2)、
英語科・高2学年主任・留学支援室室長/松浦由佳先生。留学支援室にて。
高い表現力とアカデミックな英語力を鍛え、国際舞台で自らの意見を発信できる生徒を育成しています。
中学では基礎学力を育て
表現力・会話力を磨く
1884年、カナダ人宣教師マーサ・J・カートメルによって設立された同校。伝統が息づく優美な学び舎で先進的な教育を推進し、高い知性と品格を備えた、世界を舞台に活躍できる女性を育てています。その土台のひとつとなる英語教育・国際教育について、高2学年主任で留学支援室室長の松浦由佳先生にお話を伺いました。
「本校の英語教育の目標は、“世界で通用する英語能力の育成”です。中学では基礎力の育成を念頭に置きながら、アクティビティやディスカッションを通してコミュニケーション力、表現力を育てる授業を行っています。例えば、『今日は不定詞を学びます』と切り出すのではなく、『When I was little, I wanted to be a florist. What do you want to be in the future?』 といったやり取りで授業を始めます。生徒の答えを拾いながら、toの使い方を文脈の中で自然に身につけさせていく、そうしたスタイルを日本人教員の授業ではとっています。
さらに、家庭学習で文法問題集に取り組み、授業で小テスト、基準点に届いていなければ再試というフォローアップ体制で、コミュニケーション力と基礎力を育てています。
ネイティブ教員による授業では、生徒の日常を題材にしたオリジナル教材を使い、六本木駅周辺で道を聞かれた外国人観光客への道案内、文化祭についてなど、より実用的な英会話を学びます」
ディベートやエッセイを通して
アカデミックな英語力を強化
こうした3年間を経て、高校にあがると、リーディング、英文法、英文学、ライティング、英語表現と幅広い英語を学びます。
「ネイティブ教員と洋書の原書を読む授業もあります。“文法は苦手だけど文学は好き”など、生徒によって得意分野は異なるので、少しでも好き・得意を見つけ、英語学習に前向きになるきっかけとなればと思っています」
また、文法や単語を切り離して教えるのではなく、身近な話題を通して英語を学びます。英語を使って考え、伝える中で、言葉を文脈の中で身につけさせるのが特徴です。授業では、トピックについて生徒とやり取りをしながら理解を深め、その後、本文を読んで内容を考えていきます。
たとえば「Living Library」を取り上げた際には、私たち一人ひとりの心の中にある無意識の偏見について考えます。それをどのように和らげることができるのかを、生徒全員で話し合います。英語を通して自分の考えを深め、他者を知っていく授業です。
高2になると、例えば死刑制度など、あるトピックの是非について、英語でディベートを行い、それをもとにエッセイを執筆し、ネイティブ教員が添削します。年間を通して8本のエッセイを書くことで、ディベート力とアカデミックなライティングスキルを養います。
希望進路につながる
多彩な留学制度や国際支援活動
生徒たちの進路は、東京大学をはじめとする最難関国公立大学、早慶など難関私立大学のほか、医学部、さらには海外大と実にさまざまです。
「本校の進路指導で大切にしているのは、自主性と主体性。自分の思いと使命という2つの点を根底に置いて自身の進路を見つけてほしい。そのために生徒の持つ才能と可能性が実を結び、自信を持って他者のために奉仕し、歩んでいけるような進路指導を行っています」
同校では、世界の国々について生徒たちが主体的に調査し、学習する「TEAM+」や、“1杯のコーヒーから始めるSDGs”をスローガンとする「コーヒープロジェクト」など国際支援活動も盛んです。また、留学支援室ではさまざまなニーズに応えられるよう、幅広い留学情報を提供しています。こうしたさまざまなサポートと高い英語力・経験を糧に、生徒たちは世界へと羽ばたいています。
留学体験
生徒インタビュー
東洋英和で培ってきた英語力が
現地で花開きました
時期と期間:高1の1月~3月、約3カ月間
留学先:オーストラリア・ブリスベンの協定校
F・Mさん(高2)もともと国際協力に興味があり、留学制度も国際支援活動も充実していて自分の希望に近づける学校だと思い、東洋英和に入学しました。留学先は留学支援室で協定校の情報を調べ、先輩の留学体験のプレゼンも参考に、現地の学生とたくさん時間を過ごせるブリスベンのLourdes Hill Collegeに決めました。
現地ではリスニングよりもスピーキングに苦労しました。最初はクラスメートとの会話が大変でした。文章を頭の中で組み立てて言葉を発するまでに時間がかかり、その間に会話が進んでいるということもしばしば。次第に慣れてきて、会話に入っていくコツもつかめて、最終的には皆と仲良くなれました。何名かとは今でも連絡を取り合っています。現地の学校ではレポートを書く授業がたくさんあり、理系科目は特に書き方がわからなくて大変でしたが、友達が声をかけてくれ、その子が書いたレポートを見せてくれて、だんだんと書けるようになりました。慣れない環境で友達に支えられる経験を重ねる中で、助けが必要な時には自分から心を開いて周囲に頼ればいいのだと学びました。助けを求める言葉に応じてくれる誰かがいることを学び、自分も誰かの助けとなる存在でいたいと感じました。
現地で実感したのは、中学から東洋英和で学んできた会話力や表現力、文法やリーディング、エクスプレッションなど、これまで培ってきた英語力が現地で花開いたという感覚です。現在は、ネイティブの先生が担当する「プラクティカルイングリッシュ」の授業を選択しているのですが、留学中に身につけた「自然な表現でスムーズに話す」というスキルを実践することができていると感じています。
バックグラウンドが異なる人と交流する中でいろいろな意見を聞き、自分の意見を持ちつつ他人の意見にも耳を傾けることの大切さも学びました。留学で得たこのような気づきは、将来国際協力に携わる際にも役立つと確信しています。
ブリスベン川沿いに位置するLourdes Hill Collegeは、1916年創立の歴史あるカトリック女子校。水と緑豊かな環境です。2025年に東洋英和と姉妹校になりました。
滞在した1月~3月は、現地では夏。休日は友人たちとビーチに行ったり街を散策したりして楽しみました。動物園のほか、郊外に行けば野生のカンガルーにも出会えます。
3カ月間在籍したクラスの仲間と。「最初は会話のスピードについていくのが大変でしたが、自分から心を開いて歩み寄れば、親切に教えてくれるし助けてくれるということを学べました」(F・Mさん)
会話やリスニングでそれほど苦労しなかったのは
東洋英和で鍛えられていたおかげ
時期と期間:高1の8月~高2の7月、約1年間
留学先:カナダ・ノースベイの現地校
S・Rさん(高2)中学では英語劇部に全力投球してきたので、高校では新しいことに挑戦したいと思っていたところ、留学経験者の先輩の話を聞いて素敵だなと思い、決めました。留学支援室で相談にのっていただき、候補地の中から初代校長の出身地であるカナダ・オンタリオ州の高校を選びました。留学支援室には外部テスト「ELTIS(エルティス)」の問題集も揃っているので、よく利用していました。留学前は、ネイティブの先生から助言をいただき、CNNのサイトを見てリスニング力を鍛えました。
現地では、8歳、6歳、2歳、0歳の子どもがいる家庭にホームステイをしました。小さな子どもと接する機会がなかったので戸惑いましたが、どうしたら楽しく遊べるかなと考えながら過ごすうちに、少しずつ仲良くなれました。現地校でも最初はクラスメートに話しかけるのも苦労しましたが「高校時代の留学は一生に一回のチャンスだから何でもやろう」と、殻を破って挑戦することを心がけました。現地の授業は、自分で実験をしてスライドにまとめるなど、実践的な教科が多く、レポートもたくさん書きます。最初は辞書を見ながら書くので時間がかかって大変でしたが、単語力がついてくると辞書なしで書けるようになり、アカデミックライティングのスキルが高まりました。また、陸上部やスキーなどアクティビティにたくさん参加したことで、会話力、リスニング力も上がりました。留学先でのコミュニケーションでそれほど苦労しなかったのは、東洋英和の英語教育のおかげです。ディベートや発表もたくさんありましたが、東洋英和でのたくさんのディベートやスピーチで鍛えられていたので、乗り越えられました。
総合的な英語力の向上はもちろん、ホームステイをしたことで生活リズムを整えることや、人との信頼関係の大切さも学べ、大きく成長できた留学でした。この経験を糧に、将来の希望進路に向けて努力を重ねていきたいです。
クラスメートに誘われ、日本では縁のなかった陸上部に入部。「会話力も磨かれ、皆と仲良くなれました」(S・Rさん)
カナダでもハロウィンは大きな盛り上がりを見せます。現地校では仮装パーティが行われました。
滞在したオンタリオ州ノースベイは自然豊かな美しい町。仲良くなった友人と休日に一緒に出かけたり、冬はスキーなどウィンタースポーツも楽しんだりしました。東洋英和女学院中学部
〒106-8507 東京都港区六本木5-14-40
TEL:03-3583-0696
進学通信掲載情報
年度別アーカイブ
- 2025年度
- 2024年度
- 2023年度
- 2022年度
- 2021年度
