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進学通信

2024年3月

Students' Chat Spot
異文化体験が新たな課題・夢の発見へとつながる
『海外交流プログラム』

公開日2024/4/15

「力・愛・思慮分別」を教育原理として、生徒一人ひとりの才能を開花させる充実した学習環境のもと、世界に視野を広げるため国際交流に力を入れる仁川学院。多彩なプログラムの中、2023年7月に、オーストラリアでの2週間の短期研修プログラムに参加したSさん(高2)とOさん(中1)、国際理解教育担当のジェイ・スカーリー先生にお話をうかがいました。

貴校の『海外交流プログラム』にはどのようなものがありますか。

ジェイ・スカーリー先生

ジェイ・スカーリー先生

スカーリー先生
本校の留学制度は、高校生を対象として15年前にスタートしました。アメリカのパートナースクールとの連携で、現地の高校に通い語学力を伸ばしながら異文化体験を積み、語学力とともに人間的な成長を促す1年間のプログラムです。次第に対象国にニュージーランドとオーストラリアが加わり、ニュージーランドでは共学校1校、オーストラリアでは2校(女子校1校、男子校1校)に留学ができるようになりました。
 そして留学中の生徒から送られる現地でのようすを伝えるレポートを校内に貼り出していたところ、それを見て「私も海外に行きたい!」と考える生徒が増え、「短期間で、参加しやすいプログラムをつくってほしい」という声をしばしば耳にするようになりました。そうした経緯があり、2018年から、全学年を対象とした『短期研修プログラム』をスタートさせたのです。

 このプログラムは、夏休み中の2週間、オーストラリア・クイーンズランド州を訪問し、「ファームステイ」「自然体験」「姉妹校との学校交流」を経験します。今回お話してくれるSさんとOさんが参加したのは、このプログラムになります。

1 年間の長期留学制度(アメリカ・ニュージーランド・オーストラリア)は、留学先の高校と仁川学院単位互換制度を採用しているため、帰国後は留学前と同じクラスに戻ることができる。参加者は事前学習として半年間のオリエンテーションを受講して、留学に備える。

お二人はなぜ『オーストラリア短期研修プログラム』に参加しようと思ったのでしょうか?

Sさん
僕は英語が好きで、授業で学んだことを実践で活かしてみたいと思ったからです。外国の人たちと話ができたら楽しいだろうなと想像するようになり、友だちと「一緒に行こう」と相談して参加することになりました。

Oさん
私はどちらかというと英語が苦手です。でも、幼稚園の時から英会話のCDを使ってリスニングの練習をしていたので、現地の人の言葉をどの程度理解できるのかを試したいと思ったからです。

研修前に準備したことはありますか?

Sさん
日常生活に必要な英語のフレーズをできるだけ多く学んでおこうと思いました。新しいフレーズを覚えるたびに、「早く現地で使ってみたい」という気持ちになりました。

Oさん
日本とオーストラリアの季節が真逆なので、持ち物の注意事項を聞いたことが印象に残っています。夏期休暇中の研修なので、オーストラリアでは冬の服装が必要でしたが「日本の冬ほど寒くないはず」と薄手の服を持って行ったため、肌寒くて…。失敗でした(笑)。

研修期間中のチーム構成について教えてください。

Sさん
学年が異なる3〜4人でチームを組みます。僕のチームは、高2の僕ともう一人、それと中2生が二人でした。僕たちは先輩として後輩の面倒を見るつもりで気にかけていましたが、中2生が驚くほどしっかりしていたので心配することも少なく、安心して皆で楽しく過ごすことができました。

Oさん
私のチームも先輩・後輩関係なく互いに助け合っていました。先輩はとても優しかったですし、研修を通じて、初めて話す人たちと一緒に過ごすことはとても新鮮で、よい経験でした。

『オーストラリア短期研修』は、語学力だけでなく、オーストラリアの大自然を肌で感じ、異文化に触れることで、新たな目標や価値観を見出す機会ともなっている。

滞在中のプログラムはどのようなものがありますか?

高2/Sさん

高2/Sさん

Sさん
「ファームステイ」では、兄弟で農場を経営している方の家に滞在しました。自宅で動物をたくさん飼っていたので、エサやりなどのお手伝いをしました。食事はステーキやソーセージ料理を作ってくださって、食事中に「動物は好き?」「オーストラリアにはなぜ来たの?」などと話しかけていただき、何とか会話できたことが印象に残っています。
 「学校交流」は男子校で、数学と国語の授業に出席しました。生徒が自分のノートパソコンを持ち込んで授業を受けていたことに驚きました。休み時間には、日本の文化やアニメについていろいろ質問され、皆、日本に興味を持ってくれたことが、うれしかったです。

Oさん
私のホストファミリーは、パパとママ、10代の息子さんがいる3人家族で、犬と猫を飼っていました。夕食に肉料理が出てきたのですが、今まで食べたことのない味付けで、未知の世界でした。「自然体験」ではモートン島の砂丘で砂滑りをしたのが楽しくて、日本とはスケールの違うオーストラリアの大自然を満喫できました。

『オーストラリア短期研修』を通じて、自分自身の変化を感じますか?

中1/Oさん

中1/Oさん

Sさん
文法が正しくなければ言いたいことは伝わらないと思っていましたが、ジェスチャーなどで一生けんめい伝えようとすると相手も理解してくれて、伝えようとする気持ちが一番大切だなと感じました。ただ、単語やフレーズをたくさん知っていたほうが、スムーズに楽しく会話ができたはずなので、勉強を頑張らなければと気が引き締まりました。もっと語学力をつけて、再度、オーストラリアを訪問したいです。また、2週間の研修は楽しくてあっという間に過ぎてしまいました。1カ月くらいの研修があるといいなと思いました。

Oさん
CDでリスニングの準備をしていたつもりでしたが、現地の人は流れるように速いスピードで話すので、聞き取りが難しかったです。また、先輩が積極的に話しかけているのを見て、私ももっと積極的に行動しなければと思いました。中2時にまたこの研修に参加して、中1時より成長したいです。高校になったら長期留学に挑戦しようと考えています。

スカーリー先生
二人とも、普段、勉強している英語で実際にコミュニケーションが取れることがわかりましたね。また、現地の生活や食、学校で異文化に触れて視野が広がり、この経験から自分自身の新たな課題や目標が発見できた実り多い2週間だったようです。さらに、研修をきっかけに学年を超えたつながりができるのもこの研修の魅力の一つです。今後も、魅力にあふれた独自
のプログラムを考えてきたいと思います。