私立中高進学通信
2025年特別号
熱中!部活動
東京電機大学中学校
生徒主体の鉄道研究部で「好き」を追求!
車両貸切や大規模ジオラマ制作など
大人数だからできる体験も充実
中高合わせて81名が所属する東京電機大学中学・高等学校の鉄道研究部。
写真は、インタビューに答えてくれた5名とジオラマ班の部員たち。
夏のコンテストに向けて現在制作中のジオラマ模型とともに。
2023年に創立20周年を迎えた東京電機大学中学校・高等学校の鉄道研究部(鉄研)。中高合わせて部員数81名(中学生38名、高校生43名)を誇る、同校屈指の大人数かつ実績を誇る部活動です。「全国高等学校鉄道模型コンテスト」では数多くの受賞歴を持ち、毎年地域のイベントにも参加するなど、生徒主体で幅広い活動を行っています。2024年12月、希望者40名が参加した「阿武隈急行貸切運転・車両基地見学」のエピソードを中心に、鉄研の魅力を5名の部員に語ってもらいました。
――「阿武隈急行貸切運転・車両基地見学」について教えてください。
Yさん(高3・昨年度部長)
Yさん福島県と宮城県を走る鉄道「阿武隈急行」の貸切列車に乗車した後、車両基地を見学するという1日プログラムで、鉄研が代々行ってきたイベントです。コロナ禍で近年は中止していたのですが、多くの部員の「行きたい」という声を受けて5年ぶりに復活しました。先生や業者に頼らず、貸切担当のK君と僕を含む幹部メンバーが阿武隈急行の方と交渉して企画から運営まで行いました。
Kさん(高3・昨年度貸切担当)
Kさん昨年9月、希望者を募り阿武隈急行の方とやり取りし、こちらの希望を伝えながらスケジュールを決めていきました。当日は10時に福島駅に集合し、終点の槻木駅の間を約3時間かけて往復した後、途中の梁川駅まで戻り、その横にある車両基地を見学させてもらいました。鉄研の部員は皆、自宅~現地間のルートも自分が好きなようにプランニングしたいので、現地集合・現地解散としました。全員が初めてでしたが、阿武隈急行の方が快く受け入れてくださって普段できない貴重な経験ができました。先輩方が代々行ってきたイベントを復活させることができてうれしかったです。
――特に楽しかったこと・印象に残っていることは?
Hさん(中3・中学部長)
Hさん普段入ることができない車両基地の見学が印象に残っています。阿武隈急行の方が、車両の先頭に掲示する、行先を記載した「幕」を色々な行先のものに変えてくれ、これまで知らなかったローカルな地名の幕をたくさん見ることができてうれしかったです。
Yさん
私も車両基地見学が印象に残っています。阿武隈急行の方が、今回乗車した古い車両の横に新しい車両を停めてくれたのですが、新旧の車両が並んだ姿を見て感動しました。
Kさん
梁川駅から車両基地までは、そこに行くためだけの特別な路線で、一般の人が通ることはないのですが、その路線に乗車できて感慨深かったです。
Oさん(高1・経理担当)
Oさん乗車中に運転手さんやスタッフの方が運転台や車両について詳しく説明してくれたり、実際に運転台に触れさせてくれたり、運転席に座らせてくれたりしました。実際に運転している気持ちになれて、普段できない特別な体験ができ、新たな知見を得ることができたと思います。
Iさん(高1・今年度貸切担当)
Iさん貸切の車両でシートに寝転がれたことです! 普段絶対できないので感激しました。
Yさん
僕も寝転がりました! とても楽しかったし、気分良かった!(一同うなずく)
――このイベントで得たもの、学んだことは何ですか?
Hさん
運転台に触れることができ、鉄道会社の人しか知らないことを知れたことです。この部に入って良かったと改めて思いました。
Yさん
部長という立場で、初めての場所で、40名の部員が一緒に行動したのでその点呼を取るのはもちろん、大変なこともありましたが、良い経験になりました。修学旅行で引率する先生の大変さがわかった気がします(笑)
Kさん
貸切担当として、阿武隈急行の方とコミュニケーションを取ることが多かったので、失礼のないようビジネスメールの書き方など自分で調べたりしました。大変でしたが、社会に出て役立つビジネスマナーも学べたのはよかったと思います。
Oさん
幹部の先輩方が阿武隈急行の方とやりとりする際のビジネスマナーや、予定を立てたり引率したりする様子を見ていて、「すごいな」「私もこうなりたいな」と憧れました。
Iさん
僕も、先輩方のリーダーシップや大人の方とのやり取りを見て、「こうなりたいな」と思いました。僕は今年度の貸切担当なので、Kさんを目標に頑張ります。
――普段の鉄道研究部の活動について教えてください。
武蔵野プレイスの鉄道イベントでは、鉄道を模した手作りの被り物を身につけて子どもたちと交流します。Yさん
活動は、月水金土の週4回。4つの班があり、夏のコンテストに出展するジオラマを製作する「ジオラマ班」、武蔵野祭でのNゲージの運行・管理や運転体験を実施する「文化祭模型班」、5インチゲージの保守整備・新車の製作、夏のコンテストと武蔵野祭での運行を行う「5インチゲージ班」、武蔵野祭での接客・案内などを行う「お客様センター班」に分かれて活動しています。
中1は全員が「お客様センター班」に所属して経験を積み、中2から希望の班に所属。複数の班に所属することもでき、途中から班を変わることも可能です。6月に新入生歓迎会があり、8月には鉄道模型コンテストに出場。9月の武蔵野祭ではジオラマ展示や運転シミュレーションゲームを実施し、1月には武蔵野プレイスで夏のコンテスト用に作った模型を展示します。その合間に、阿武隈急行の貸切体験を行ったり、地域のお祭りに参加したり。地域のイベントでは、部員が手作りした電車のかぶりものを身につけて子どもたちと写真を撮って交流するなどしています。見た目が少し怖いのか、実は小さな子どもに泣かれたこともあるのですが、基本的に喜んでくれて、そこで鉄道の魅力をアピールするのも大切なミッションだと思っています。
――鉄研の魅力を教えてください。
Hさん
部員が多いので、鉄道のなかでも自分の好きな領域を共有できる仲間がたくさんいて、それを突き詰めていける環境が整っているところです。
Yさん
大きなサイズのジオラマをいくつか並行して制作できるのは、81名という大人数の鉄研ならでは。模型コンテストでは毎年入賞しているので、レベルの高いジオラマ作りに携わることができます。
Kさん
貸切イベントを実施できるのもこの部員数だからこそ。阿武隈急行以外にも、今年6月には日暮里舎人ライナーの新交通システムの貸切車両で新入生歓迎会を行い、新入生は目を輝かせて喜んでくれました! 問い合わせてみると実は貸切OKの鉄道会社もあるので、それを発掘するのも楽しいです。今後は貸切担当のI君に期待しています。
Oさん
鉄道を知らない人も楽しめる点です。私が鉄研に入った理由は、受験生の時ミニチュアを作るのが好きで、学校のパンフレットでジオラマを見て自分でも作ってみたいと思ったから。入部当時は鉄道の知識はほぼなかったのですが、鉄道好きな人がたくさんいて色々なことを教えてくれるので自然に知識が身につきます。また、歴史ある部活動でOBとの繋がりが強い点も魅力です。武蔵野祭では毎年、実際に使われていた銀座線ゼロイチ系の運転台を使った運転シミュレーションを用意しているのですが、これはOBの方の私物なんです。武蔵野祭にOBの方はたくさん来てくれますし、交流会もあります。女子部員も最近増えてきて現在5名が在籍しています。たくさんの女子生徒に入ってほしいです!
Iさん
鉄道好きのなかにも、音が好き、撮影が好き、乗車が好きなど、色々なタイプがありますが、部員の母数が多いので、必ず好きなものが同じで気が合う部員がいます。僕は集めるのも乗るのも撮るのも好きで、気の合う部員と一緒に沿線の撮影地を訪れたり、日光にいったりして毎日とても楽しいです。
――鉄道研究部の活動を通して身についた・成長したと感じることは何ですか?
Hさん
組織の中での行動・役割について学べたと思います。班があって役職があり、指令系統がある。そのルールに沿って行動すること、指示されたことをしっかりやることが体得できた気がします。
Yさん
部長として、部員80名をまとめるという経験が出来て良かったと思います。マネージメント力、コミュニケーション力、実行力が身につきました。
Kさん
僕もそうですね。特に貸切担当として外部の大人とのやり取りを通して、ビジネススキル、マナーが身につきました。
Oさん
私は会計担当なので、鉄道という趣味を通して表計算ソフトの使い方など社会人になってからも活かせることが学べました。
Iさん
中高合同の部活で、幅広い学年の色々な人と話すので、コミュニケーション力が上がりました。
――皆さんの将来の目標を教えてください。
Hさん
まだ漠然としていますが、理系に進み、鉄研で経験したことや学んだことが活かせたらいいなと思っています。
Yさん
スポーツが好きで趣味が写真なので、目標はスポーツカメラマン。鉄研でも広報用としてたくさん写真を撮っていますが、動く被写体を撮るという点はスポーツと同じです。撮影スキルも高められたと思います。
Kさん
小さい頃東北に住んでいたこともあり、防災に強い街づくりに興味があります。旅行が好きで鉄研に入り、地理や地方の路線、交通についてもたくさん調べてきたので、その知識も活かせると思っています。
Oさん
数学の先生の情熱を持った教え方に感動して、こんな先生になりたいと憧れ、理系科目の教員になりたいと思っています。同じく教員を目指すOBの大学生に進路相談したりすることもあります。
Iさん
やはり鉄道関係の仕事です!

中3から高3までの部員が鉄研への熱い想いを語ってくれた今回のインタビュー。
鉄研の楽しさと、先輩と後輩の仲の良さが伝わる和気あいあいとした雰囲気でした。
東京電機大学中学校
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