私立中高進学通信
2022年特別号
熱中!部活動
東京成徳大学深谷中学校
自分を見つめ、仲間と支え合う
チームで好成績を収める
パワーリフティング部
パワーリフティング部の皆さん。仲の良さが伝わってきます。
前列の右から2人目が顧問の福田雅貴先生。
東京成徳大学深谷のパワーリフティング部では、部員たちが一丸となって、日々自分自身と闘いながら、それぞれの目標達成をめざして鍛錬を重ねています。
力だけではなく頭も使う競技
「パワーリフティング」は、あまりなじみがない競技かもしれません。それもそのはず、全国でも15の高校にしかないという珍しい部活動なのです。競技会では、体重別の階級に分かれ、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトという3種目それぞれでバーベルを持ち上げる試技を3回ずつ行い、各種目での最大重量の合計で順位を競います。
スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目で、重いものを持ち上げられるよう練習に励みます。
競技名に「パワー」とあるように、力の強さが求められますが、それだけで好成績を収められるわけではないと、顧問の福田雅貴先生は強調します。
「競技は体重による階級別で行われますが、同じ重量を上げられるなら、体重の軽いほうが上位となります。そのため、体重を軽くしながら重いものを上げることが求められるわけです。力を得ようとやみくもに筋肉をつけると体重が増えてしまうので、栄養面など食生活も考えなければなりません。自分の体をどう管理するかが重要です。トレーニングの方法についてもいろいろと勉強する必要があります。力というより頭が重要な競技なのです」
競技会では個人で競いますが、1人だけではなかなか記録は伸びません。持ち上げる重量を増やすときに、1人では重さに耐えきれない危険性もあり、仲間のサポートが必須です。また、フォームをほかの人に見てもらってアドバイスを受けることも、成長するためのポイントのひとつです。
個人競技ではあるものの、パワーリフティングとは、実はチームワークがとても重要な競技なのです。
同校のパワーリフティング部は、県大会や全国大会で優秀な成績を収めてきました。コロナ禍で現在は世界大会への出場は自粛していますが、以前は世界大会に日本選手団のメンバーとして参加した選手も輩出しています。
■パワーリフティング部の最近の主な成績 | 第19回全日本選抜高等学校パワーリフティング選手権大会 男子 74kg級 優勝(文部科学大臣賞受賞) O・Rさん 53kg級 4位 W・Hさん 女子 47kg級 優勝 K・Mさん |
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第27回ジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会 男子 74kg級 優勝 O・Rさん |
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第82回埼玉県高校パワーリフティング選手権大会 男子 74kg級 優勝 O・Rさん 66kg級 6位 M・Kさん 59kg級 10位 W・Hさん 女子 63kg級 2位 U・Aさん 47kg級 優勝 I・Kさん 43kg級 優勝 K・Mさん |
自己管理とチームワークの大切さを学ぶ
重いバーベルを持ち上げる競技なので、ちょっとした気の緩みが大きな事故につながることもあります。練習中の雰囲気は和気あいあいとしていますが、要所要所で高い集中力と真剣さが伝わってきます。
パワーリフティング部では中学生も交え、男女一緒に活動しています。中学生は競技会にはまだ出場できませんが、高校生になってから優秀な成績を収めることをめざして、基礎から先輩たちの指導を受けています。
「重いものを持ち上げるわけですから、当然つらさはありますが、そこで手を抜けば自分に跳ね返ってきます。そのため、自己管理をしっかりするようになります。自分をしっかり見つめ、その時々の長所・短所を考えていくことで、自分自身への理解につながります。一方で、仲間から客観的なアドバイスをもらうことで、チームワークも深まっていきます」(福田先生)
日々の練習は、部員たちで話し合い、毎日のテーマを決めて進めています。自らの目標を定めて取り組むことで、自主性が育まれます。単に体を鍛えて重いものを持ち上げる競技ではなく、人としての成長にもつながる奥深い競技なのです。
部長にインタビュー
パワーリフティング部の部長を務めるI・Kさんに話を聞きました。
「高校生になって、体を動かすことにチャレンジしたいと思い、部活動体験で面白そうだったので入部しました。その頃、女子はいませんでしたが、何人かで一緒に入部し、次の代でも女子が入ってきてくれたので、今は男女半々くらいです。夜はプロテインを摂るなど、普段から体づくりに気をつけています。この競技は、姿勢や上げ方も重要で、そうした部分に頭を使うところが面白いです。先輩・後輩の関係もなごやかで、みんな仲良く、楽しんで活動しています。これからもケガのないよう、しっかり目を配っていきたいと思います」
東京成徳大学深谷中学校
〒366-0810 埼玉県深谷市宿根559
TEL:048-571-1303
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