Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏学校情報検索サイト

ツイッター フェイスブック

私立中高進学通信

2021年特別号

注目!News and Topics

学習院女子中等科

一人ひとりが個性を発揮し、全員でつくり上げる
八重桜祭(文化祭)が開催されました!

正門を入ってすぐのところに、美術班が製作したパネルが飾られていました。

総合体育館での高等科・器楽選択クラスによる公演。

 「その時代に生きる女性にふさわしい品性と知性を身につけること」を教育方針に掲げ、全人格的な陶冶を目指す同校。委員会・部活動・行事などの活動においては、生徒の自主性を尊重し、自らが考え企画し活動することを重視しています。
 中等科・高等科の生徒全員が参加する八重桜祭(文化祭)は、学芸委員会が中心となって運営し、クラス、部活動・同好会、有志団体が日頃の活動の成果を発表します。
 学芸委員会委員長のE・Kさん(高3)と副委員長のS・Fさん(高3)にお話を伺うとともに、八重桜祭の様子を取材しました。

今だからこそできることを模索しながら、
前向きに取り組みました!

 中等科・高等科で62人が所属する学芸委員会をまとめ、八重桜祭の準備を進めたE・KさんとS・Fさん。二人とも、中1の時から学芸委員を務めてきましたが、コロナ禍により、例年とは異なる調整や対応が必要になりました。しかし、一つ一つのことをみんなで協力しながら乗り越え、今だからこその活気あふれる八重桜祭を開催することができたと話します。その道のりを振り返ってもらいました。

E・Kさん
八重桜祭は、全校生徒が何らかの形で参加します。それぞれの個性や特技を発揮できる場で、楽しみにしている生徒がとても多い行事です。学芸委員は希望者が多く、クラスの中で選挙を行って選ばれた生徒が所属しています。10人ほどの縦割りの部門に分かれて、公演、展示の準備、プログラムの製作などをします。高3がそれぞれの部門でチーフになり、学年の分け隔てなく意見を交換しながら、積極的に活動します。

S・Fさん
部門ごとはもちろん、委員会全体の結束力が強く、メンバーで一緒に八重桜祭を作り上げていく過程はとても楽しいです。八重桜祭は伝統的に生徒主体で運営しているので、自分たちの企画が形になっていくのが醍醐味です。発表の場でキラキラしている人たちを、裏方から支えることも魅力的な経験です。私たちは二人とも6年間学芸委員を務めましたが、もう一度参加したいくらいです(笑)。

E・Kさん
今年はできるだけ「対面」で行うことが目標のひとつでした。そのために何ができるのか、学芸委員会で話し合うことはもちろん、他校の文化祭実行委員の方を紹介してもらい、どのような感染対策をしているか、企画の工夫なども聞きました。いろいろな制限がある中で、できるだけのことをしたいという思いは、どの学校も共通のもので、私たちもがんばろうと思いました。

S・Fさん
例えば、公演ごとに会場入り口での手指消毒、距離をとった座席配置、声援やおしゃべり禁止、抽選制での人数制限など、先生方とも相談しながら感染対策を徹底しました。床にテープを貼ってマスをつくり、マスごとに一人ずつ観覧するなど、わかりやすさについても工夫しました。

 入り口での手指消毒や誘導は学芸委員が担当し、公演会場の机や椅子の消毒は美化委員にお願いするなど、役割分担をしました。参加団体へも、事前に感染対策事項を周知して、意識を高めてもらうようにしました。さらに例年、参加した団体の公演や展示を学芸委員と総務委員(生徒会)が採点して団体賞などを決めるのですが、採点項目に感染対策が正しくなされているかを追加しました。

E・Kさん
たくさんの人たちが協力してくれたおかげで、制限のなかでも、仕舞部など文化部の舞台公演、器楽や声楽の選択授業の公演、有志団体のダンスやバンドなどを、対面でほかの生徒が観客として見守る中で、発表することができました。昨年は、文化部以外の公演は映像作品としての発表のみだったことを思えば、大きな前進だったように思います。

S・Fさん
声援禁止などのルールはありましたが、やはり観客の反応があってこその発表の喜びがあり、「楽しかった!」「盛り上がったね」という声をたくさん聞くことができました。

 ただ、映像作品での参加という選択肢が増えたことは、プラスの面も多いと感じています。映像の編集が得意な生徒がいたり、映像ならではの効果が光る作品ができたりと、新しくそれぞれの才能を発揮する場が増えたからです。

E・Kさん
制限が多い中でも、前向きに「では、どうしたらできるだろう」「何ができるだろう」と考えて、委員長の自分がまず楽しもうと心がけました。学芸委員の後輩たちから、「制限があっても前向きに捉えて、どう乗り越えるか考えられるようになった」と言ってもらえたのが、とてもうれしかったです。

テーマは「Vivid」
それぞれが輝いて、活躍できる場に

 八重桜祭では、毎年テーマを決めて、参加する団体はそのテーマに沿った発表を行います。今年のテーマは「Vivid」でした。

E・Kさん
白いキャンバスにみんなで色付けしていこうという思いを込めています。全校生徒から候補を募り、全校投票で決めました。

S・Fさん
中等科はクラス単位でテーマに沿った作品を展示します。アイデアを出し合い、時には意見がぶつかることもありましたが、話し合いを積み重ねてひとつの作品を作り上げることができました。クラスごとに「Vivid」をさまざまに解釈して、白黒写真とカラー写真を並べたり、学校のカラフルな模型を作ったりと、展示のバリエーションが豊富でした。

E・Kさん
なるべく多くの人に主体的に参加してもらいたいので、例年、テーマやプログラムの表紙、八重桜祭のキャラクターの名前などを全校生徒から公募しています。今年は新たに、中等科15クラスの展示の中で、一番を決める中等科団体賞に、生徒全員が投票できるシステムを導入しました。

S・Fさん
中等科最優秀賞を受賞したクラスは、「Vivid」という名前の雑誌を作って展示しました。展示の仕方も、たくさんの号の分の表紙を作成して並べるなど、工夫が凝らされていました。最初は雑誌を多数の人が手に取って読むことについて心配する意見が出ましたが、手指の消毒と、一人ひとりに使い捨てのビニール手袋をつけてもらうことを条件に、実現しました。諦めずに挑戦し、最終的には受賞ということで、学芸委員たちも盛り上がりました。

E・Kさん
イレギュラーなことが多かったですが、みんなでワクワクして、一人ひとりが楽しめる八重桜祭を開催できたと思います。同輩とも後輩とも連携をとって、みんなが主体的に取り組んでもらえるように働きかけることは、委員長として気をつけた点であり、これまでの活動で先輩たちから学んだことでもあります。

S・Fさん
6年間、八重桜祭に取り組んできましたが、生徒が主体的に運営するという伝統を大切にしながら、その時の状況に応じて、毎年新しい挑戦をしてきたように思います。来年はもっと素敵な、より生徒それぞれの個性が輝く八重桜祭になるのだろうなと思うので、今から楽しみです。

華道部による部活動展示華道部による部活動展示
「Vivid」をテーマにした中等科のクラス展示「Vivid」をテーマにした中等科のクラス展示
仕舞部による舞台公演。観客の座席の距離をとって行いました。仕舞部による舞台公演。観客の座席の距離をとって行いました。
小講堂で行われた有志団体によるバンド演奏。たくさんのバンドが参加しました。小講堂で行われた有志団体によるバンド演奏。たくさんのバンドが参加しました。
有志団体のダンス。声援を送る代わりに、手作りのうちわで盛り上げる生徒の姿もありました。有志団体のダンス。声援を送る代わりに、手作りのうちわで盛り上げる生徒の姿もありました。
学芸委員が、観客一人ひとりの手指消毒を行いました。学芸委員が、観客一人ひとりの手指消毒を行いました。
担当の勝山和之先生より

 例年とは異なり、3学年ずつの分散登院とし、在校生のみの参加で実施しました。社会状況が変動する中、運営を担当する学芸委員会、総務委員会の生徒たち、準備をする各団体も、戸惑いがあったと思います。時間が限られる中、できるだけもとの実施計画を変えないようにしながらの変更としましたが、学芸委員たちが準備を進めるうえでの調整は大変だったことでしょう。感染対策のために、以前にはなかった仕事も増えました。それでも、生徒たちの八重桜祭にかける思いは大きく、委員会活動は活気にあふれて、パワフルでした。参加した生徒たちも、とても楽しそうでした。

 本校は1200名の生徒が在籍しています。参加団体も多い中、学芸委員たちは、たくさんの意見を調整する力や、アイデアを募って実現する力が伸びたのではないかと思います。

ページトップ