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私立中高進学通信

2019年10月号

進化する私学

富士見丘中学校

持続可能な社会の担い手を育てる
高度な取り組み

2015年度より、スーパーグローバルハイスクール(SGH)校として独自のSGHプログラムと積極的なICT活用を推進し、学校改革を行ってきた同校。SGH校としての5年間の取り組みと成果は、生徒を確実に成長させています。

今年3月、関西学院大学で開催された「SGH甲子園2019」(全国スーパーグローバルハイスクール課題研究発表会)
の英語プレゼンテーション部門において、当時高2生の3名が最優秀賞を受賞。

SGHの取り組みが英語力強化にも反映

 教科の学力だけでなく、未知の問題解決に必要な思考力、判断力、表現力、創造力、行動力など、21世紀社会を生き抜く真の総合能力=「グローバル・コンピテンシー」の育成に努める同校。2015年度より5年間、文部科学省よりスーパーグローバルハイスクール(SGH)(※1)の指定を受け、高校では教科横断型授業や高大連携授業、国内外フィールドワークを実施する「サステイナビリティ基礎」(高1)「サステイナビリティ演習」(高2・高3)を中核とした、独創的なグローバルプログラムを幅広く展開してきました。

「本校のSGH活動のテーマは、サステイナビリティ(持続可能性)の視点で、さまざまな社会課題を捉え直すことです。SGH指定前から、本校では環境問題を重視し、東南アジアの学校と交流を深めた海外フィールドワークにも積極的に取り組んできました。『SDGs』(※2)が世界的に提唱されたこともあり、SGH指定後は『SDGs』と密接に関連する課題解決をテーマに据え、探究目標や探究方法もよりレベルアップさせてグループワークを行ってきました。
『SGH甲子園2019』(※3)では最優秀賞を受賞し、3年連続で受賞を記録しています。2017年に続きシンガポールで開催される『グローバルリンク シンガポール』へ招待されるなど、当初に想定していた以上の結果を残すことができています」(広報部長/佐藤一成先生)

 生徒たちが優秀な結果を残すことができた背景には、SGH指定後、年度ごとにプログラムを見直しながらの積み重ねが大きいと佐藤先生は言います。全教員が参加する研修の徹底、英語4技能向上に向けた授業内容の徹底強化はもちろん、多くの留学生を有する慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科と連携した「グローバルワークショップ」を数多く開催。学校主導型の探究学習から、生徒自らが答えのない問いを想定して解決策を見出していく「スペキュラティブ・デザイン思考法」(※4)を取り入れるまでに成長しました。国内外でのプレゼンテーションコンテスト出場者も大幅に増えています。

 グローバル教育の基礎を成す英語力も、理想的な成長を遂げています。

「本校では、高校で英検2級取得率60%以上を目標としています。SGHプログラムのスタート以降は、7名のネイティブ教員と連携した実践的な英会話の授業や、リーディング、ライティング能力を強化する取り組みにとくに注力しています。2018年度の中3生はGTECの英語4技能テストのすべてで全国平均を大幅に上回りましたし、英検でも75%以上が準2級、50%以上が2級以上を取得しています。以前は1~2名しかいなかった海外大学進学者も、今では10名以上に増加しています」(佐藤先生)

※1 スーパーグローバルハイスクール(SGH)…将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの人材育成を重点的に行う高等学校を文部科学省が指定する制度。指定校は国内外の大学や企業、国際機関等と連携し、グローバルな社会課題をテーマに探究学習を行います

※2 SDGs…「Sustainable Development Goals」の略称。2015年の国連で採択され、世界を良い方向に向けるために、2030年までに達成をめざしている17の「持続可能な開発目標」。

※3 SGH甲子園2019…日本全国のスーパーグローバルハイスクール指定校、アソシエイト校が一堂に会し、課題研究の成果を競う課題研究発表会。

※4 スぺキュラティブ・デザイン思考法…スペキュラティブとは日本語で「総論的な」「思索的な」という意味。考えるきっかけとなる課題を提起し、未来へと働きかけようとする思考法です。

ICT教育の徹底にノートパソコンを導入
2017年度の中1にWindowsノートパソコンを導入し、2019年度には高3を除く全生徒が所持する体制に。主要教科の学習および自主学習に積極的に使用するほか、学校行事の写真を共有・ダウンロードできるなど、学校生活で広範囲に活用されています。2017年度の中1にWindowsノートパソコンを導入し、2019年度には高3を除く全生徒が所持する体制に。主要教科の学習および自主学習に積極的に使用するほか、学校行事の写真を共有・ダウンロードできるなど、学校生活で広範囲に活用されています。

 アクティブラーニングを基調としたSGHプログラムの実現、21世紀型授業の進化を支える大きなポイントとなるのが、ICTへの積極的な取り組みです。同校は2015年度よりタブレット端末やPCを活用した授業を行い、ICTを積極的に導入してきました。さらに2017年度の中1から、1人1台ノートパソコンを導入し、2019年度には高3を除く全生徒が所持するようになりました。

「以前はタブレット端末をメインに使用していましたが、ノートパソコンに切り替えました。これには複数の理由があります。タブレット端末は手軽な情報収集や簡単な作業には向いていますが、プレゼンテーションに向けた資料の作成などクリエイティブな学習やライティングを主軸とした高度な学習には不向きです。また、SGHプログラムで海外の学校と交流すると、どの国でも小中学生からパソコンを駆使してハイレベルな学習に取り組んでいました。グローバル社会を見据える意味でも、今後大学受験に導入されるコンピュータ試験・CBTに対応する意味でも、ノートパソコンの導入は必須と考えたのです」(情報科/美濃部直子先生)

 同校では生徒がマイクロソフト社の「オフィス365」のアカウントを取得、「ロイロノート・スクール」と併用し、教科学習のみならず学校行事や自主学習など、あらゆる場面で情報や学習プロセスと結果を教員と共有しています。中1の総合学習では「ICT授業」が行われ、ネットリテラシーやデジタルツールの活用法を学びながら、情報の収集・分析・発信を創意工夫して協働学習やプレゼンテーションスキルを向上させます。

「さまざまな教科のなかでも、とくにICTを有効活用しているのは英語学習です。本校独自の『週末エッセイライティング』課題やほかのライティング課題では、自宅での学習成果を即時に教員と共有できますし、リーディング課題では、自宅で英文を朗読して録音、提出できるなど、教員が迅速・正確に生徒に対応します。授業もそれを踏まえて効率的に進められます。社会科など記述式問題が多い教科でもICTはとても有効です」(美濃部先生)

 アクティブなSGHプログラム学習とICTの活用という両輪が、より良い学習成果に大いに寄与しています。

「SGH校の指定は今年度で終了しますが、今後は各教科学習でも同様の取り組みを継続していきたいと考えています。ノートパソコンによるICT支援も中高全学年に広げ、6年間蓄積した生徒のデータベースをポートフォリオとして活用し、各自の進路探究に役立てていきたいです」(佐藤先生)

ココがこう進化した!

進化1
「SGH甲子園」および海外コンテストで最優秀賞を受賞

進化2
中3で英検2級取得率が50%、準2級は75%

進化3
2017年度の中1よりノートパソコンを所持。2019年度には高3を除く全生徒が所持。

進学通信 2019年10月号
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