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私立中高進学通信

2024年特別号

未来を切り拓くグローバル教育

城西川越中学校

現地教育省と深く連携したオーストラリア海外研修を実施
台湾の海外校と新たなパートナーシップも実現

オーストラリア海外研修について話を聞かせていただいた高校1年生の皆さん

オーストラリア海外研修について話を聞かせていただいた高校1年生の皆さん

 城西川越では国際教育プログラムの一環として、中学3年でオーストラリア海外研修を実施しています。このプログラムは、異文化理解とグローバルな視野の拡大をめざしており、生徒たちに貴重な体験を提供しています。国際教育に携わる担当の先生にお話を伺うとともに、実際にオーストラリア海外研修を経験した高1の生徒たちにも感想を聞きました。

グローバル化に対応する
英語力と国際感覚を培う

 同校では、グローバル化時代に対応する英語力のみならず、国際感覚や異文化理解力を身につけた真の国際人の育成に力を注いでいます。中学1年からの3年間は、少人数制の英会話をベースに、多彩な国際教育を実践していることが特徴です。

「本校では、中学校入学段階で『総合一貫クラス』『特別選抜クラス』という2つのクラスを用意しており、それぞれのレベルや成長段階に合わせたカリキュラムを提供しています。いずれのクラスにおいても英語は週5時間、さらに1クラスを3つのグループに分けて、10人程度の少人数制の英会話授業を行っています。この授業は常勤する3名のネイティブスピーカーが担当します。生徒がコミュニケーションを取る機会が多く、英語を話す力、聞く力を磨いていきます。
 そして特別選抜クラスでは、中2の後半から中3にかけてタヒチの学校とオンラインでつなぎ、リアルタイムで交流を行っています。同世代で交流する貴重な機会となっており、大人と話すのとは異なる話題や雰囲気で話すことができ、生徒たちは楽しみながら取り組んでいます」(英語科主任/嶋田正人先生)

 これらの日々の取り組みに加え、全校生徒で行う『スピーチコンテスト』、2泊3日でネイティブスピーカーと共に生活をする『アメリカンサマーキャンプ』(中2)、海外をイメージして作られた施設のなかでグローバル体験を行う『TOKYO GLOBAL GATEWAY』(中3)など、学内外で多彩な国際教育プログラムを実施しています。

中3全員が参加する
オーストラリア海外研修

 中学3年のオーストラリア海外研修は、それまでの実践的な学びの集大成であると同時に、高校に入学してからの発展的な学びにつなげていくことをめざしています。

「総合一貫クラスは2週間の『アデレード海外研修』、特別選抜クラスは5週間の『アデレードターム留学』を実施しています。
 アデレード海外研修では、現地の家庭にホームステイをしながら、提携する語学学校で語学研修を行います。また、さまざまな場所に出かけて、中学3年間で学んだ英語を十分に使って現地の方々とコミュニケーションを図ります。
 アデレードターム留学では、現地の家庭にホームステイをしながら、最初の一週間は語学学校にて語学研修を行います。その後、数名ずつのグループに分かれて、現地のセカンダリースクール(中高一貫校)に通います。そこでは現地の生徒と同じ授業を受け、実践的な学びの機会を得ています。
 中高6年間を国内で学ぶ場合、生徒はどうしてもマンネリになってしまいがちです。中学3年生で英語のみの環境に身を置き、異文化を肌で感じることは、生徒にとって良い刺激となりモチベーションが飛躍的に向上します。
 また、普段とは異なる環境に身を置くことは、英語力だけではない生徒一人ひとりの得意や個性を引き出すこともまた意図しています。例えば、日本で英語の成績があまりふるわない生徒が、海外のホームステイでは高いコミュニケーションスキルを発揮し、それをきっかけに英語を学ぶ楽しさに目覚めたり、新しい気づきや発見があったりします。
 その逆もまた然りです。英語の成績が良くても実践的な場では十分な力を発揮できず、自分の課題に気づくこともあります。いずれの場合でも、コミュニケーションの大切さを理解し、異文化交流に対するモチベーションを高める機会となります。
 そして異文化を体感することで、日本の文化を改めて見直す機会にもなり、新しい興味や関心が芽生えることもあります」(嶋田先生)

 ここでの経験をきっかけに、オーストラリア・アデレードでもっと学びたいという生徒に対し、高校では2週間の『短期留学プログラム』と、中長期留学プログラム(3カ月・6カ月・12カ月)も用意しています。

「中学で留学を経験し『もっと学びたい』という生徒は、高校で長期留学に挑戦します。そうした生徒のなかには、その後オーストラリアの大学へ進学する生徒もいます。
 これほど充実した教育プログラムを展開できるのは、長年にわたって現地の教育省と連携し、強い信頼関係があるからに他なりません」(嶋田先生)

台湾の僑泰(チャオタイ)高級中學
と新たに姉妹校協定を締結
お話を伺った英語科主任の嶋田正人先生お話を伺った英語科主任の嶋田正人先生

 同校では、系列の城西大学の支援により、2023年12月に台湾の僑泰高級中學と姉妹校協定を締結しました。この協定を通じて、両校は共通言語である英語を用いて交流を深め、アジア諸国の同世代の学生との交流を通じて異文化理解とグローバルマインドの育成をめざします。

「姉妹校協定の一環として、オンライン授業や学校訪問などを通じて、互いの文化や価値観を学び合います。2024年4月からは、本校の英語部の生徒を中心に、台湾の生徒たちと放課後のオンライン交流授業を実施しています。これにより、生徒たちは異文化理解や、グローバルな視野を広げる貴重な経験を得ています。また、4月に台湾で地震が発生した際には、本校の生徒会が募金活動を行い、集めたお金を僑泰高級中學に送りました。その後、僑泰高級中學から本校に感謝状が贈られるなど交流はより密になっています。
 交流授業では、互いを紹介し合い、文化の違いを表やグラフにまとめてプレゼンテーションしました。5月には、日本の『こどもの日』と台湾の『ドラゴンボートフェスティバル』について話し合い、文化の違いを学びました。
 11月には、僑泰高級中學の生徒が来校し、午前中は川越散策、午後は授業参加、放課後には部活動に参加する予定です。2025年3月には、本校の生徒たちが台湾を訪れるなど、今後さらに深い交流が続いていきます」(嶋田先生)

 同校では、多くの海外校と表面的な提携を結ぶのではなく、一校一校と深い交流を重ねることで、生徒に豊かな経験と成長の機会を提供しています。新たなパートナーシップの実現により、国際交流の新たな扉が開かれ、さらなる教育の充実が期待されています。

生徒インタビュー
高1/呈 凰さん・『アデレード海外研修』(2週間)に参加高1/呈 凰さん・『アデレード海外研修』(2週間)に参加

「英語には全く自信がありませんでしたが、現地ではホストファミリーがとてもやさしくサポートしてくれました。城西川越の英語学習で学んできたことを思い出しながら、現地の人と実際に会話することで、コミュニケーションが取れる喜びを感じました。しかし、ファストフード店やスーパーなどでは店員さんの話す言葉のスピードが速くて聞き取るのにとても苦労しましたし、自分の英語がきちんと伝わっているか不安でした。
 こうした経験から、コミュニケーションにおいては、言語以上にお互いの姿勢も大切だと学びました。もし自分が日本で外国人観光客に出会ったときには、相手の気持ちに寄り添い、ゆっくりと聞く姿勢を持って接したいと考えるようになりました。
 現地の授業ではフィールドワークがあり、アデレードの街並みや日本では見られない美しいビーチを見ることができたのが印象に残っています。
 話しきれないほど充実した2週間でした。英語に耳が慣れてきて、『もっとこんなことに挑戦してみたい』というタイミングで帰国することになったので、高校では3カ月の『中期留学プログラム』に参加するつもりです。それに向けて英語力を伸ばし、英語力とコミュニケーション力の両方を向上させたいです」


高1/室 秀樹さん・『アデレードターム留学』(5週間)に参加高1/室 秀樹さん・『アデレードターム留学』(5週間)に参加

「英語があまり得意ではなかったので、出発が近づくにつれて英会話の授業に力を入れて学んできました。それでも、『ホストファミリーや現地の生徒たちとどう交流したらいいだろうか』『友だちはできるかな』など不安は尽きませんでした。
 最初の1週間はとくに、日本のクラスメートや友人と離れて生活していたので、とても心細く感じました。そんな中、ホストファミリーが毎日温かい白米のご飯を夕食で出してくれたことがとても嬉しかったです。
 現地の学校へ通うようになると、少しずつ友だちができ、寂しさや心細さが和らいでいきました。英語で伝えることが難しい場面も多くありましたが、表情や手振り身振りを使って自分なりに工夫することで、徐々に交流を広げることができました。現地の学校では、休み時間にスポーツを一緒にすることでも仲良くなれました。
 また、現地では久しぶりに城西川越の担任の先生とクラスメートが集まってビーチに行き、会話したり食事をしたりする機会があったことも嬉しい思い出です。異国の地でクラスメートや友人のありがたさを改めて感じました。
 この経験を通じて、コミュニケーション力と英語の重要性を理解しました。ジェスチャーやスポーツを通して交流することも大切ですが、自分の意見をしっかり伝えたり相手の考えをきちんと理解するためには、やはり言語が大切です。こうしたことから、英語を学ぶモチベーションが一層高まりました」


高1/山口 奏佑さん・『アデレードターム留学』(5週間)に参加高1/山口 奏佑さん・『アデレードターム留学』(5週間)に参加

「これまで学んだ英語力に自信があったので、本場でそれを実践する今回の留学をとても楽しみにして迎えました。いざ現地にて実際に英語を話してみると、自分の伝えたいことをホストファミリーにうまく伝えられないもどかしさを感じました。ホストファミリーはとても優しく、料理が趣味ということもあり食事も美味しく、快適に過ごすことができました。それでも最初の1~2週間は文化や生活習慣の違いに慣れるのが大変でした。
 現地校に通い始めてからも最初のほうは城西川越の友人たちと一緒にいることが多く、現地の生徒と仲良くなる一歩を踏み出すことを難しく感じました。しかし、ある時オーストラリアの生徒から、日本のアニメについて質問され、同じ作品でも英語圏では異なる呼び名があることなどを話し、そこから互いの文化の違いについて話したりして仲良くなれました。
 留学を通して日本とオーストラリアの文化の違いを大きく感じ、自分の視野が狭く閉ざされていたことを実感しました。また現地では、日本とは違う様式の建築物がたくさんあり、とても印象的でした。こうした経験から、世界にはどんな建築物があり、どうしてそのような違いが生まれるのかという文化的な背景にも興味をもつようになりました。これからも自分の視野を積極的に広げていきたいと思います」

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