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私立中高進学通信

2023年特別号

校長先生インタビュー

城西川越中学校

緑豊かな恵まれた環境を活かし
心豊かな人間の育成をめざす

高校創立50周年、中学校創立30周年を迎えた2022年度より 校長に就任した渡辺聡先生。

高校創立50周年、中学校創立30周年を迎えた2022年度より
校長に就任した渡辺聡先生。

学校周辺の豊かな自然環境や充実した施設・設備を活かし、生徒の学力や心の育成に力を注ぐ城西川越中学校。その教育について渡辺聡校長にお話を伺うとともに、リニューアルされた施設もご紹介いただきました。

自然が織りなすカリキュラムによって
『報恩感謝』の人間育成が根付く学園
渡辺聡校長渡辺聡校長

 城西川越は『報恩感謝』を校是として川越の地に誕生しました。『報恩感謝』は、自分が多くの恵みによって生かされているという感覚をもち、謙虚に生きることを意味します。これはどんなに時代が変わっても本校が変わらず大切にしているものです。

 本校の周辺には田んぼが広がっています。初夏の田植え時期には水が張られ、そして秋には稲刈りと、四季折々の姿を見せる田園風景を眺めながら季節の移ろいを感じ取り、本校の校歌にも歌われている「揚げ雲雀」などの川越の原風景に思いを馳せることができます。

 また本校では、正門付近にあるケヤキの木をシンボルツリーとしています。樹齢50年を超えてそびえ立つケヤキの木を見て、歳月の重みを感じることができます。

 山に沈む夕日を眺めて一日の流れを、ときに河川の濁流を目の当たりにして自然の脅威を……実にさまざまなことを五感で感じながら成長していける教育環境は本校の強みです。生徒は私たち教員が意図しないところで、自然環境によって織りなされるカリキュラムを学んでいるとも言えます。

 生徒が日々目にするもの、感じるものが人間本来の身体感覚を呼び覚まし、森羅万象・自然との関わりのなかで生きているという感覚が鍛えられていくのだと思います。

 教員も生徒もことさらに校是を意識して学校生活を送っているわけではありませんが、この自然が織りなすカリキュラムによって、本校には自ずと『報恩感謝』の豊かな人間性が育まれていく土壌が根付いているものと感じています。

正門の前には小川が流れ、田畑に囲まれた緑豊かな自然環境が魅力です。

正門の前には小川が流れ、田畑に囲まれた緑豊かな自然環境が魅力です。

「心豊かな人間の育成」と
「個性・学力の伸長」の実践に向けて

 本校の教育方針は「心豊かな人間の育成」と「個性・学力の伸長」です。私は2022年度から校長に就任するにあたり、この教育方針を日常の場でどう実践していくのかをより明確にしてきました。

「心豊かな人間の育成」とは、学業に勤しみクラブ活動に励むこと、学校行事の成功に向けて頑張ること、その全てを推奨することです。実際に本校ではほとんどの生徒が部活動に加入しています。

 個性の異なる生徒同士が多少ぶつかり合いながらも鍛え合って、10代のうちに「うれしい」「悔しい」といった感情を多く体験することは、他者の取り組みに共感したり感動したりできる豊かな人間性を育みます。またリスクを伴いながらも挑戦し、さままな場面で選択をしてきた経験は、健全な判断力を育てます。それは大人になってからもきっと役立つはずです。

「個性・学力の伸長」とは、まず「個性」の部分では、生徒一人ひとりがさまざまな形で力を発揮したり、自分らしさを認識したりできるよう、多彩な活躍の舞台を用意することです。集団の中でこそ自分の個性が浮き彫りになり、自分の強みや弱みを知ることにもつながります。また、学園生活における成功体験の積み重ねにより、自信と誇りをもって生きられる基礎体力を養うこともできます。

 学力の伸長は、今や全員が大学受験をするのですから必然的に求められる要素ですが、本校では単に大学入試だけを見据えて学力を伸ばしていくわけではありません。

 物事を正しく理解するうえで、基礎知識は大切です。例えば広島の原爆ドームを見て、単なる『古い建物』と捉えるのか、その背景にある歴史を知ったうえで目にするか。その両者では、考えることや感じられることが決定的に違ってきます。勉強を進めるにつれて視野が広がったり、社会にとって役立つ考え方ができたりすることで、意欲を高めながら自ら学びを深めていく。そうした積み重ねが何よりも大切だと考えています。

生徒が日々触れるものから
学習環境を整備
渡辺校長が制作した食堂リニューアルのポスター。渡辺校長が自ら制作した食堂リニューアルのポスター。

 本校は恵まれた自然環境のなかで確かな伝統を築いてきました。その本質は今後も変わりませんが、学習環境が生徒たちに大きな影響を与えることを重視し、時代に合わせた教育環境の整備にも力を入れています。50周年記念事業として、テクノロジーの発達や教育内容の多様化に対応できるよう、全館でのWi-Fi完備やプロジェクターの設置などICT環境の整備も進めてきました。

 施設・設備面では生徒が快適に過ごせる空間づくりを最優先に考え、生徒が毎日使うところからリニューアルを始めています。細かなところでは、最近トイレを一斉リニューアルしました。

 今年は4面あるテニスコートにさらに2面を増設したほか、食堂をリニューアルしてみんなが集って語らえるような、多目的スペースを創出しました。居心地の良さだけではなく、生徒の五感を刺激するような空間づくりをめざして、以前校内に生えていたケヤキを家具として活用したカフェのようなスペースも設けました。木々のさまざまな表情を活かした家具に触れ、年数とともに味わいが増す様子も楽しんでほしいと思っています。

 本校の生徒には「笑いあり涙あり、悩みあり悟りあり、凸(つばくみ)あり凹(へこみ)あり」の、豊かな感情と多くの体験で彩られた学園生活を送ってほしいと願っています。そのための環境づくりに、これからも力を注いでいきたいと思います。

2023年7月にリニューアルした食堂。校内に生えていたケヤキの木を活用したカフェスペースがあります。
「生徒の五感を刺激するような空間づくりをめざしました。人工では作り出すことのできない自然の造形を活かして、
木の息づかいが感じられるような家具を一から造り設置しています」

部活動や体育の授業などに利用できる新しいテニスコートも増設されました。部活動や体育の授業などに利用できる新しいテニスコートも増設されました。
屋内でものびのびと体を動かせよう体育館もリニューアルされています。屋内でものびのびと体を動かせよう体育館もリニューアルされています。
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