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私立中高進学通信

2023年特別号

未来を切り拓くグローバル教育

桜美林中学校

留学で培った力を活かし
積極的に学び続ける

お話を伺った佐野美涼さん(高2)と白庄司茉那さん(高2)、国際教育部長の宇野真泰先生。(写真左から)

お話を伺った佐野美涼さん(高2)と白庄司茉那さん(高2)、
国際教育部長の宇野真泰先生。(写真左から)

「キリスト教精神に基づく国際人の育成」を建学の精神に掲げる桜美林中学校・高等学校では、さまざまなプログラムを通し、キリスト教の精神に基づく人間形成と、多文化共生をめざしています。留学や姉妹校との交流を経験した生徒たちに、お話を聞きました。

短期・中期の留学経験を活かして
オンラインでも国際交流を継続
手作りの贈り物や親友からもらった品物などを手に、思い出を話す白庄司茉那さん手作りの贈り物や親友からもらった品物などを手に、思い出を話す白庄司茉那さん

 もともと留学に興味があり、「高校時代にできるだけいろいろな国の文化を体験したい」との思いから、多彩な留学プログラムがあるこの学校に入学を決めたという白庄司茉那さん(高2)。高1でまずは比較的気軽に参加できるイギリス短期留学(高1夏休み)に挑戦し、続いてニュージーランドターム留学(高1・2月~高2・4月)を経験しました。

「イギリスは短い期間でしたが、歴史や独自の文化を感じる観光名所も多く、ホームステイや観光を通して、異文化に触れる楽しさを味わいました。また現地の語学学校には、オマーンなどあまり馴染みのない国からの留学生もいて、改めて英語の重要性を実感しました」

 イギリス短期留学を通して「異文化を体験したい」「もっと英語を話せるようになって交流したい」という気持ちが高まった白庄司さん。ニュージーランドターム留学への参加も当初から決めていたものの、不安もあったそうです。

「日本人のメンバーと一緒に行動することの多かったイギリス短期留学と違って、ニュージーランドでは現地の家庭にホームステイをしながら通学しなければなりません。『友だちをつくれるだろうか』『日本が恋しくなるのではないか』『授業についていけるかな』などの不安もありました。

 でもそうした不安はすぐに払拭されました。現地の人々はとても優しく歓迎してくれて、すぐに生活に馴染むことができ、かけがえのない友だちもできたんです。一緒にビーチで遊んだり、ショッピングしたり、カフェに行ったり……と、たくさんの思い出をつくりました。今もSNSで交流を続けていて、その絆はますます強くなっています。

 現地の授業で特に印象に残っているのは、宗教の授業です。現地校は桜美林と同じキリスト教系の学校でしたが、こちらはプロテスタントで向こうはカトリック、さらにニュージーランドに先住していたマオリの文化も混ざり、複雑なものでした。異文化理解の難しさを痛感した授業でしたね。

 また、現地では桜美林で身につけた学習習慣が役立ちました。桜美林は課題が多いので、自分で計画を立て、きちんと締め切りを守ることが求められます。そうして身についた姿勢のお陰で、現地の授業を実りあるものにできたと感じています。

 留学を振り返って、最も成長した部分は積極性です。海外では自分から話さないと人と関わるのが好きではないと誤解されてしまうように感じました。自分を理解してもらううえでも、相手を理解するうえでも、自ら発信することの大切さを学びました」

 帰国後はボランティアに参加するなど、活動の幅を広げ積極的に学び続ける白庄司さん。校内で行われたオンライン交流プログラム、『元朗信義中学校(香港)Global Project』(高2・4月~6月)にも参加しました。

「留学を無事やり遂げたことで、自分にとって少しハードルが高いように思えることでも、『たとえ失敗してもやらずに後悔するよりは良い』と考えて、行動できるようになりました。Global Projectに関しても、勇気を持って参加してみると学ぶことが多く、たくさんの気づきがありました。

 これからは大学受験に向けた勉強が本格化するので、海外に行くことは難しいと思いますが、オンラインでの交流は積極的に参加するつもりです。大学では1年間の長期留学にも挑戦したいと考えています」

よく遊んだ友人とニュージーランドのビーチで。よく遊んだ友人とニュージーランドのビーチで。
イギリス留学の修了証を手に恩師の先生と。イギリス留学の修了証を手に恩師の先生と。
姉妹校とオンラインで交流する『元朗信義中学校Global Project』の様子。同校では、国際交流は欧米諸国だけでなく、創立者の清水安三先生が中国で学校を創設した意志を継いで、中国・韓国などアジアの隣国との理解・友好をめざす交流も続けています。姉妹校とオンラインで交流する『元朗信義中学校Global Project』の様子。同校では、国際交流は欧米諸国だけでなく、創立者の清水安三先生が中国で学校を創設した意志を継いで、中国・韓国などアジアの隣国との理解・友好をめざす交流も続けています。
「日本の未来を創りたい」
留学を経て学生団体を立ち上げる
思い出の品とともに、さまざまなエピソードを話してくれた佐野美涼さん(高2)。出発前に中学時代の友人が手作りしてくれた応援メッセージは留学中も部屋に飾り、心の支えにしていたそう。手にしているのは、カナダ留学中に通学で使用していたバッグ。一緒に学んだメンバーからの寄せ書きがびっしりと書かれています。思い出の品とともに、さまざまなエピソードを話してくれた佐野美涼さん(高2)。出発前に中学時代の友人が手作りしてくれた応援メッセージは留学中も部屋に飾り、心の支えにしていたそう。手にしているのは、カナダ留学中に通学で使用していたバッグ。一緒に学んだメンバーからの寄せ書きがびっしりと書かれています。

 佐野美涼さん(高2)は、高校生活がスタートしてすぐにカナダ長期留学(高1・9月~高2・7月)への参加を決めました。

「軽い気持ちで申し込んだものの、長期留学は準備が想像以上に大変で、合計6回の準備会に参加するほか、ワクチンの接種、ビザの申請など、出発に間に合うよう急ピッチで準備を進めました。先生方は複雑な手続きをサポートしてくれ、本当に感謝しています。

 初めての留学ということで不安もありましたが、先生や家族も巻き込んで準備にかけてきた労力を考えると、『(行くのを)迷っている』『不安がある』とは言えなくなり、決心が固まっていきました。空港の出発ロビーについてようやく『本当に行くのだ』という実感が湧いてきました。

 カナダに着いて1~2週間は、英語の聞き取りに苦労しました。日本で学習してきた英語に比べてスピードが早く、『本当に英語を話しているのだろうか?』と思ったほどです。12月頃にはなんとなく聞き取れるようになり、徐々に英語でコミュニケーションが取れるようになっていきました。

 授業では留学生向けの英語授業のほか、現地の生徒に混じってオールイングリッシュの授業を履修しました。日本のカリキュラムに遅れが出ないよう、数学や理科も選択しました。例えば数学や理科はまず問題文を和訳するところから取り組まなければならず、大変でした」

 わからないところはわかるまで先生に質問するなど、努力を重ねた佐野さん。授業に慣れてくると楽しくなり、数学はひとつ上のレベルを選択したほど。さらに現地生徒も含めた全学年で成績上位5%の生徒にも選ばれ、表彰もされました。部活動にも参加し、学校生活を大いに満喫したようです。

「学年の終わりに先生と生徒で集まってパーティーをしました。現地の生徒にとっては終業式のようなものですが、私にとってはまるで卒業式のようで、本当に感慨深かったです。いよいよ日本に向けて出発という日は、空港まで友だちが見送りに来てくれて……。本当に帰りたくないと心から思い、涙があふれました」

 高2の7月に帰国した佐野さん。留学で身につけた英語力や積極性を存分に発揮して、夏休み期間中も精力的に活動し、さまざまなイベントに参加しています。

「留学を通して海外大学への関心も高まっていたので、ケンブリッジ大学など世界の名門大学の大学生と直接交流できるイベントに参加しました。

 また、全国から集った高校生と2週間にわたり日本の問題について議論するイベントにも参加しました。そこで意気投合した仲間たちと学生団体を立ち上げ、防災をテーマにした活動に取り組んでいます」

佐野さんに進路目標を聞くと、「海外大学進学です」と真っすぐな瞳で応えてくれました。

「日本を外側から客観的に捉え、見つめ直してみたいです。そのうえで、日本の未来に役立つ課題解決に取り組んでいきたいと思います」

カナダで芽生えた友情は今も続いています。カナダで芽生えた友情は今も続いています。
カナダで知り合った大好きな友人たちと、お別れピクニック。カナダで知り合った大好きな友人たちと、お別れピクニック。
カナダから帰国した夏休みに参加した、国際交流会の様子。カナダから帰国した夏休みに参加した、国際交流会の様子。
留学プログラムで身につけた力を
帰国後も磨き続けていくための取り組みもスタート

――今後の新たな取り組みについて、国際教育部長の宇野真泰先生にうかがいました。

「留学で身につけた国際人としての資質を帰国後も磨き続けることで、社会に貢献してほしい。そのような思いから、本校では新たな取り組みを進めています。

 一つは探究学習として、自分たちがよく知らない国を訪問し現地の社会的課題に取り組むというものです。これにより社会貢献意識を高め、新しい多文化共生社会を創造していくアントレプレナーシップ(起業家精神)を醸成していきたいと考えています。

 そしてもう一つ、2023年度から『USデュアルディプロマプログラム(DDP)』も導入し、規定の授業を受けることで国内にいながら日米の高校卒業資格をめざせるようになりました。ここで一定以上の成績を修めると、アメリカのトップ5%の名門大学への入学が可能になります。

 加速度的に進むグローバル社会の中で求められるのは、世界の平和に向けて新しい時代を切り拓き、新たな価値を創造する力です。佐野さんと白庄司さんは、まさに、これからの本校がめざす国際教育のあり方を体現してくれている生徒たちと言えます。これからどんな成長をみせてくれるのか、活躍を楽しみにしています」

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