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私立中高進学通信

2022年特別号

私学だからできるオリジナル教育

開智中学・高等学校一貫部

生徒が主体的に行う探究活動やフィールドワークの学びで
将来の道を切り開く“探究型の力”を身につける

新入生オリエンテーションで、新入生に向けて探究発表をする上級生

新入生オリエンテーションで、新入生に向けて探究発表をする上級生

 科学技術の急速な発展により、急激に変わる世界・社会に対応し、専門分野で活躍できる「平和で豊かな世界の実現に貢献する創造力・発信力・コミュニケーション力を持った国際的リーダー・スペシャリストの育成」を教育のミッションとする同校。
 1997年の開校時から「探究型の学び」「グローバル社会に通用する生きた英語学習」「最新の情報機器を駆使した活動」「探究型のフィールドワークと個人の探究学習」など、未来のために必要な資質や能力を育成する学びを実践しています。

生徒主体で行う探究活動で思考力と探究力を育成

「探究活動やフィールドワークの学びは、授業における学習と並ぶ教育活動の柱です。生徒主体で行うことが大きな特徴となっています」と話してくれたのは、探究テーマ室長・理科教諭の久保智先生です。

「探究活動では、まず生徒は身近なこと、興味をもっていること、好きなことなどから疑問を発見します。そこから疑問に関する仮説を立て、実際はどうなっているのかを検証していきます。検証するための方法も、調査や実験、観察など、自分で具体的に考えます。そしてその結果を考察し、資料にまとめ、発表します。
 この一連の流れを繰り返すことで、思考力と探究力が育成されます」

 同校の探究活動は、中学入学前からスタートします。

「入学前に本校の6年間における探究活動の特徴や進め方などを紹介した冊子を渡して、生徒に“大好きなこと”“熱く語れること”について、まずはとことん調査してもらいます。そして、“面白い!”“ほかの人にもぜひ伝えたい!”と感じたものを中心に模造紙にまとめ、入学後にみんなの前で発表します。
 好きなこと・興味があることは何か、自分をしっかり振り返ってみることが、探究の入り口なのです」

入学後、自分の好きなものについて発表する新入生

 1年生(中1生)から5年生(高2生)まで、生徒全員が個人の探究テーマに取り組みます。

「年に2回、探究してまとめたものを探究発表会や開智発表会(文化祭)で発表します。
 題材は自由なので、生徒の個性があふれます。
 理科系では、音の減衰をテーマにした生徒がいました。家の壁をひとつ挟むと音が聞こえにくくなる理由を調べていたところ、回折減衰という現象に行き当たったそうです。そして、音が建物を回り込む時に、どれくらい減衰していくかということに興味が広がり、計算式はこうなるはずと予測を立てて、実際の数値とどう違うかを調べるなど学びを深めました。
 サッカーが得意な生徒は、ヘディングに特化して探究をしました。そんなに調べることがあるのかと思いましたが、競り合いの距離やタイミングを数値化するなど、生徒ならではの着眼点がユニークで、広がりのある探究になりました。
 好きなアイドルグループのプロデュース方法として、どの売り出し方に効果があったのか分析した生徒もいます。どう検証するのかと見守っていましたが、生徒はファンクラブの会員証を調べるやり方を考えついたそうです。新しくファンになった人がファンクラブに入会して会員証が届くと、それをSNS上で紹介することが多いそうです。いつ何番の会員証が紹介されているかSNSの投稿を追いかければ、どのイベントの日に会員がどれだけ増えたかを調べられると考えて検証し、グラフにまとめて、どんなイベントが有効だったかを考察しました。
 探究を通じて、面白いと興味をもった事柄に主体性をもってかかわっていく術を学び、自分の世界を広げて、切り開いていく力をつけてほしいと思っています」

音の減衰に着目し、回折減衰について探究しました。

音の減衰に着目し、回折減衰について探究しました。

探究のスキルを磨くフィールドワーク

 探究と連動して一つのプログラムになるのが、フィールドワークです。

「探究の基本の一つは、生徒が自分で調べたことを数値化し、客観的に捉えることです。このスキルを磨くため、磯や森、街に出てフィールドワークを行います。フィールドワークでは、実物に触れることを大事にしています」

 1・2年生(中1・2生)のフィールドワークでは、自然を対象とした探究の手法をグループ活動で体得します。

「1年生(中1生)の『磯のフィールドワーク』では、具体的に『はかる』ことを体験します。
 ものを挟んで測るノギスを用いてカニのはさみの長さを測り、右と左を比べて同じなのか、違うようならどれくらい違うのかなどを調べます。また、電子天秤や温度計などを用いて『はかる』ことで、観察だけでは気づかないことも発見します。
 2年生(中2生)の『森のフィールドワーク』では、動植物を題材に、『はかる』ことに加えて『比べる』という視点にも重点をおいて探究を進めます。磯よりも生き物が見つけにくいので、より注意深い観察が必要になります」

「磯のフィールドワーク」は2泊3日で行われます。

「磯のフィールドワーク」は2泊3日で行われます。

 3年生(中3生)は、西日本で人文・社会科学的分野におけるフィールドワークの手法をグループ活動で学びます。

「主に取り組むのは社会課題です。2021年は京都へ行きましたが、オーバーツーリズムの問題に取り組む生徒が多かったです。観光地に観光客が集まりすぎることで、地域に住んでいる人々の生活に支障が出るという問題です。事前にどのような対策がなされているかを学習し、実際に現地でその対策が効果を発揮しているのかなどを調査します。
 生徒は異なる文化に触れながら、インターネットで調べるだけでなく、実際に見るということがどれだけ探究活動に影響があるか、大切かということを実感したようです」

外国からの観光客に、グループでインタビューしました。

外国からの観光客に、グループでインタビューしました。

探究活動・フィールドワークの集大成

 4年生(高1生)では、それまで実践的に学んできたフィールドワークの手法を活かして、個人で取り組んでいる探究のためのフィールドワークを行います。

「個人の探究を外に出てやってみようというのが、4年生(高1生)の『首都圏フィールドワーク』です。夏休みを中心に、公的機関や研究所などにアポイントメントを取って個人でフィールドワークを行います。
 飛行機を探究する生徒が空港の管制塔を見学させてもらったり、『源氏物語』を探究する生徒が現代語訳した作家を訪ねたりしたこともあります。
 探究テーマについてインタビューし、手法をアドバイスしてもらうなどして生徒の考察は深まります。
 ただ知って、なるほどと納得するだけでなく、自分なりに考察を重ねることで考え方が変わったり、自分の将来の展望を見つけて道を切り開いたりと、生徒自身がどう変化していくかが大切です」

 探究では、自分の探究内容を人に伝えていく力も養うことができます。

「一人ひとりがiPadを使ってプレゼンテーション用のスライドを作成し、プロジェクターでスクリーンに映したり、iPadを直接見てもらったりと、自分の探究発表に活かせる発表形式を考えて工夫します。道具を持ち込む生徒もいますし、資料を張り出して、好きな探究を見て回るギャラリーウォーク形式で行うこともあります。
 自分の探究発表を聞いてくれる人から、共感を得たり、感想を聞いたりしたことが自信につながったという生徒も多いです。
 探究のテーマが近い人と話したいという生徒が、意見交換会を企画することもありました。心理学をテーマに立てている生徒で集まり、テーマを紹介し、アドバイスを送り合うなど、探究の学びを通じて、新しく発展的な人間関係ができています」

 5年生(高2生)は探究活動・フィールドワークの集大成として、イギリスの大学寮に滞在しながら、イギリスの大学生に向けて、自分の探究成果を英語でプレゼンテーションする「英国フィールドワーク」を行います。

「文化圏の違う、異なる価値観をもつ人たちにも自分の探究成果が伝わるように表現することで、より広い視野から主体的に、創造的に考える力を養います。
 生徒たちはそれまでに得た探究成果や培ってきた発表スキルを最大限に駆使して、10分間のプレゼンテーションを行います。
 現在はコロナ禍を受けて、代替行事として国内の留学生に来てもらい、英語でプレゼンテーションをしています。留学生がそれぞれの母国を紹介してくれるアクティビティなどもあり、生徒たちは異文化交流を楽しんでいます」

日本への留学生たちを招いて、探究発表を行いました。

日本への留学生たちを招いて、探究発表を行いました。

担当の先生から

 本校は開校当初から探究に力を入れています。長年培ってきた活動の中で、フィールドワークを取り入れた全体の構想も発展してきました。

 ものごとを調べる点に関しては、インターネットを活用することでアクセスできる情報量は圧倒的に増えました。しかし、信頼のおける情報にアクセスし、その情報を自分の探究に客観性をもって取り入れて活用するためには、生徒それぞれが“探究型の力”をつけることが大切です。

 生徒は、生徒同士の学び合いの中で“探究型の力”をつけ、発展させることが増えてきました。その流れの中で、彼らが伸びやかに成長できるサポートをしていきたいと思っています。

(探究テーマ室長・理科教諭/久保智先生)

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