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私立中高進学通信

2021年11月号

The Voice 校長インタビュー

佐野日本大学中等教育学校

生徒が20年後、30年後の社会で
幸せな生き方ができるように

舩渡川 重幸 (ふなとがわ・しげゆき)校長先生
1958年、栃木県佐野市出身。佐野日本大学高等学校卒業。大学卒業後、
企業に勤めながら都心にある大学の文学部第二部教育学科(夜間部)に学士編入して通い、教員免許を取得。
その後、母校の佐野日本大学高等学校の社会科教諭に。
2015年に佐野日本大学中等教育学校の教頭、2020年春に同校の校長に就任。

豊かな心と
しなやかな感性を
21世紀型教育の3つの柱
  1. Humanity(ヒューマニティー)
    地球的な視点で考えることができる、豊かな人間性を育む。
  2. Academic(アカデミック)
    豊かな教養と確かな学力を育む。
  3. Glocal(グローカル)
    活発な国際交流を実践する。

 校長就任から今年で2年目を迎えました。私は前校長が日本大学の教育理念である『自主創造』のもとに提唱した21世紀型教育を推進しつつ、本校の教育目標「磨こう心」「輝く知性」「拓こう未来」の実現をめざしています。そのために据えた3つの柱が『Humanity』『Academic』『Glocal』です。

『Humanity』は、豊かな心としなやかな感性をもつ生徒を育てる教育です。地球に暮らす人々には人種や国籍、宗教、文化などの違いがあります。また障がいをもった人々もいます。こうした違いを受け入れて相手を尊重し、平和な未来づくりに貢献できる心や感性を育みたいと私は考えています。

 この教育の一環として、本校ではSDGsへの取り組みを行い、生徒の意識を高めています。そのひとつが国内外の組織や企業、学校との連携です。たとえば、本校の生徒はアパレルメーカーのユニクロが手掛ける「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」に参加しています。これは着なくなった衣料品を生徒が回収して、難民キャンプの人々など服を必要とする人々に届ける活動です。

 また、現在はコロナの影響で休止していますが、オーストラリアで熱帯雨林の保全活動を体験したり、シンガポールで資源問題を学んだりする海外研修も用意しています。

今年は医歯薬獣医系に
計37名が現役合格

『Academic』は、揺るぎない学力を身につける教育です。本校ではICT機器も活用しながら、思考力・判断力・表現力の育成に力を注いでいます。その土台となるのが基礎学力です。

 そこで、中等教育学校の本校では、6年間を3つに分けた3ステージ制を導入しています。ファーストステージ(1・2年)で基礎をしっかりと固め、セカンドステージ(3・4年)で応用力に磨きをかけ、ファイナルステージ(5・6年)で大学受験に対応できる発展的な学力を養います。

 その成果として今春の卒業生84名のうち14名が一橋大学や九州大学をはじめとする国公立大学に合格を果たしました。また、近年の傾向として、医歯薬系の合格者が増えていることが挙げられます。今年は医学部14名のほか、歯学部や薬学部、獣医学部、看護系に計37名が現役合格しました。

 もうひとつの『Glocal』とは「地球規模の」を意味する「Global」と「地方、地域的な」を意味する「Local」を掛け合わせた造語です。現在、通信技術の発達により、地方に拠点を置く企業でも国際的な事業を展開できるようになりました。そこで、地球規模の大きな視点をもちながら、地域の文化や環境も深く理解し、諸問題を解決できる力を養います。本校では5年生全員が毎年イギリス研修旅行に行きますが、今年はコロナの影響で実施できません。代わりに2泊3日で奈良熊野古道研修旅行を行います。世界遺産の熊野古道を生徒が5時間かけて歩く予定です。また、3年生に向けたブリティッシュヒルズ英語研修も再開します。コロナが収束すれば、これまで実施してきたニュージーランドやハンガリー、中国やマレー半島での海外研修を再開します。

 一方、地域貢献活動として毎年夏休みに本校から有志20名ほどを、近隣の公立小学校へ教育サポート人材として送り出しています。今年は3・4年生の有志が近隣の公立小学校を訪れ、小学生に向けて夏休みの宿題のフォローアップ講座を行いました。

生徒の笑顔があふれる
質の高い授業を全教員に

『Humanity』『Acadmic』『Glocal』。この3つを柱にした教育のミッションは、卒業生が20年後、30年後の社会で幸せな生き方ができるように育てることです。その基盤となるのが授業です。私は本校を、授業を最も大切にする学校にしたいと考えています。質の高い授業は、生徒に笑顔を咲かせ、「そうだったんだ!」という大きな反応と感動を呼びます。授業の後、学んだことを生徒同士で語り合ったり、家庭で保護者に目を輝かせて話したりします。こうした授業が質の高い授業の第一条件であり、その積み重ねが生徒を成長させていきます。授業を通して学ぶ喜びや探究心、主体性が生まれてくるからです。質の高い授業とPCや電子黒板などのICT機器を組み合わせれば、どこまでも学びを深めることができるでしょう。こうした授業を礎に、行事を通して生徒に貴重な体験を提供し、一人ひとりの可能性を最大限に引き出していきたいと考えています。

[沿革]
1964年に佐野日本大学高等学校、1988年に同校の前身である佐野日本大学中学校が開校し、2010年、佐野日本大学中等教育学校に。いち早くICT教育を導入したほか、2017年にはユネスコスクールに加盟。国際教育や環境教育を軸に据えた活動に取り組んでいる。

進学通信 2021年11月号
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