専修大学松戸高等学校が掲げるのは、自ら考え、行動する力。その核となる「総合的な探究の時間」では、年間の枠を超えて社会との繋がりを学んでいきます。1年次の「ボランティア」、2年次の「企業インターンシップ」。さらに、学びが大きく花開くのが、2年次の「総合研修旅行」における現地での探究活動です。今回は、沖縄での濃密な時間を終えたばかりの4名が集結。現地での出会いや衝撃、そして見つけた“自分なりの平和”とは?総合研修旅行後の発表会でも注目を集めた代表生徒たちの、等身大の言葉をお届けします。
専修大学松戸高等学校が掲げるのは、自ら考え、行動する力。その核となる「総合的な探究の時間」では、年間の枠を超えて社会との繋がりを学んでいきます。1年次の「ボランティア」、2年次の「企業インターンシップ」。さらに、学びが大きく花開くのが、2年次の「総合研修旅行」における現地での探究活動です。今回は、沖縄での濃密な時間を終えたばかりの4名が集結。現地での出会いや衝撃、そして見つけた“自分なりの平和”とは?総合研修旅行後の発表会でも注目を集めた代表生徒たちの、等身大の言葉をお届けします。
Hさん(高2・E類型)Hさん理由は大きく分けて二つあります。一つは、これまで沖縄に行ったことがなかったので、本土とは違う独自の自然や文化を肌で感じてみたいと思ったからです。もう一つは、歴史への興味です。特に関心のあった「ひめゆりの塔」には、いつか行ってみたいとずっと思っていました。
「ひめゆりの塔」に関心をもったのは、当時の学徒隊の方々は、今の私たちと同じ年代だからです。教科書で読むだけでなく、実際に現地へ足を運ぶことで、当時の出来事をより身近に、自分たちのこととして感じられるのではないかと考えました。
Mさん最初は暖かい海に憧れて沖縄旅行を楽しみにしていました。事前に平和学習もしましたが、正直あまり実感が湧いていませんでした。しかし、現地の資料館を訪れ、実際の記録に触れたことで心境が大きく変わり、平和について深く考えるきっかけになりました。
Yさん沖縄がかつて「琉球王国」だったという歴史に惹かれたのがきっかけです。当初はリゾート地のイメージが強かったのですが、沖縄戦について学ぶうちに、観光だけでは語れない歴史の重みを感じるようになりました。「この場所をもっと深く知りたい」と強く思っています。
Kさん事前にひめゆりの学徒隊について知り、自分と同じ年代の少女たちが、当時どのような経験をしたのかを深く知りたいと思いました。インターネットだけではわからない空気感を、実際に現地を訪れて肌で感じてみたい。そう思ったことが、今回沖縄を選んだ理由です。
Hさん沖縄では、時間の流れがとてもゆったりしていると感じました。普段の学校生活は勉強や部活動で慌ただしく過ぎていきますが、沖縄では働いている方々もどこか穏やかで、心地よい空気が流れているのが印象的でした。
Mさん(高2・E類型)Mさん街並みが本土とは違っていて、どこか異国のような雰囲気を感じました。一方で、ひめゆり平和祈念資料館では、体が動きにくくなるほどの空気の重さを感じました。平和学習の重みを、改めて深く実感しています。
Yさん米軍基地の近くへ行った際、実際に飛行機の音を耳にしました。騒音問題の存在は知識として知っていましたが、現地でそのすさまじさを肌で感じることで、そこで暮らす方々の苦労がより一層身に染みてわかりました。
Kさん離島をサイクリングした際、観光地の華やかなイメージとは異なる“日常の風景”に出会いました。沖縄には「戦争」や「基地」といった側面もありますが、その場所で当たり前に営まれている人々の暮らしを肌で感じることができました。
※インタビュー中の『本土』は、発言者の居住地域(沖縄県外)を指しています。
Mさん琉球大学の学生の方たちと直接語り合った時間が、一番の衝撃でした。それまで「基地問題」と一括りに考えてしまっていましたが、現地では人によって驚くほど捉え方が違ったんです。基地を「怖い」と切実に感じる人もいれば、一方で「生活の一部、当たり前の風景」として受け止めている人もいる。それぞれの胸の内にある温度差を肌で感じたことが、何よりの気づきになりました。
Hさん普天間飛行場の近くで話を伺っている最中、ちょうど頭上を米軍機が通り過ぎました。案内の方がふともらした「これはまだ、小さい音だよ」という言葉が、今も耳に残っています。それが日常となっている現地の方々の暮らしの過酷さを、肌で感じた瞬間でした。
Kさん年配の方からは基地に対して厳しい意見を聞きましたが、大学生の方からは違う見方もありました。世代によって考え方が違うことを知り、さまざまな人の話を聞くことの大切さを感じました。
Yさん(高2・E類型)Yさん以前は米軍に対してあまり良いイメージをもっていませんでした。でも、ある大学生が「平和のために活動する米軍はかっこいい」と話しているのを聞いて、私のなかの考え方が少し変わりました。
Mさん将来は大学で社会学を学びたいと考えているのですが、今回の経験を通して、世代によって価値観や考え方が大きく異なることを肌で感じました。また、さまざまな立場の方々と直接対話を重ねるなかで、一つの事象でも見る角度によって正解が変わるということに気づけたのが大きな収穫です。
Hさんこれまでの平和教育では、戦争は絶対にいけないという「知識」を教わってきました。でも、当時の歴史や犠牲の実態を深く知るうちに、まずは「心」でその重みを感じることこそが何より大切なのだと強く実感しました。
Kさん(高2・E類型)Kさん沖縄を訪れてから、ニュースの見方が変わりました。以前なら聞き流していたことも、「あ、あの場所のことだ」と自分の体験に重ねて考えるようになったんです。遠い世界の出来事が、ぐっと身近に感じられるようになりました。
Yさん資料館で同年代の少女たちの写真を目にし、今の平和な暮らしが当たり前ではないことに気づかされました。何気ない日常のありがたさを、改めて心に刻みました。
Hさん一番の魅力は、「先生方が生徒一人ひとりと真剣に向き合ってくれること」です。委員会や部活動でも親身に支えてくださるので、失敗を恐れず、安心して新しいことに挑戦できる環境があります。
Kさん私たちが所属する「E類型」(※)は、国公立大学への進学をめざす学業重視のクラスですが、委員会や部活動も盛んです。どのクラスでも進路実現を第一に掲げつつ、勉強と部活動の両方に全力で打ち込める環境が整っています。
Mさん自分が努力を続けさえすれば、先生方は必ず全力で支えてくれます。勉強も部活動も、安心して新しいことに挑戦できる最高の環境です。
Yさんコースが違っても交流が多く、いろいろな友人ができます。学校全体で繋がりを感じられるところも魅力です。
※専修大学松戸高等学校ではオリジナルの類型制システムを導入。高校入学者には、難関国公立大学への進学を目標とする「E類型」、上位国公立・私立大学進学を目標とする「A類型」、全国大会での活躍と、それぞれのスポーツでの目標大学現役合格をめざす「S(スポーツ)類型」の3コースが用意されています。
井口 雅裕先生(地歴公民科)
本校が大切にしているのは、生徒の「自発的な探究」です。その実現に向けて高校2年次には1学期「企業インターン」、2学期「総合研修旅行へ向けた計画」、3学期「総合研修旅行」を行います。「企業インターン」によって課題発見から解決策の提案、チーム発表を経験。そこで培った思考力を生かし、「総合研修旅行先での具体的な行程・班別行動の計画、さらには予約業務までのプランニング」を行い、「総合研修旅行」へと繋げていきます。いずれの活動も主体は生徒であり、教員はあくまで“伴走者”として、計画の実現可能性を見守り、必要なサポートを行う立場に徹します。
研修の大きな柱は「平和学習」です。建学の精神である『報恩奉仕』を、生徒たちには「誰かのために何ができるか」と伝えています。奉仕活動やインターン、そしてこの研修旅行を通じ、社会との関わり方を深く見つめ直す機会にしてほしいのです。探究の学びは、すぐに結果が出るものではありません。しかし、こうした実体験がいつか社会に出た際、課題に向き合うきっかけになれば、それこそが大きな成果であると考えています。
高2生約430名が集結し、総合研修旅行の事後発表会を行いました。各クラスの代表者が登壇し現地の熱量を伝えるため、フィールドワークやディスカッションを通じて得た気づきを共有しました。
発表時間は1チーム6分。同じコースでも体験内容は班ごとに異なるため、他班の発表を聞くことも貴重な学びとなります。
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