昌平高等学校は2026年度、2学期制の導入や土曜特別講座の開始など、多様化する大学入試を見据えた新カリキュラムへと進化します。その核となるのが、既成概念にとらわれない学びを追求する『SHOHEI Borderless Program(昌平ボーダーレスプログラム)』。次世代の教育を体現する、注目の新プログラムに迫ります。
昌平高等学校は2026年度、2学期制の導入や土曜特別講座の開始など、多様化する大学入試を見据えた新カリキュラムへと進化します。その核となるのが、既成概念にとらわれない学びを追求する『SHOHEI Borderless Program(昌平ボーダーレスプログラム)』。次世代の教育を体現する、注目の新プログラムに迫ります。
IB公認ワークショップリーダーでもある副校長の前田紘平先生
「あらゆる“枠”を越え、学びを広げる昌平独自のプログラムです。教科の枠、国境という枠、学校と地域の枠、そして学業と部活動の枠。こうしたあらゆる境界(ボーダー)を越えることを目的としています」
「IB(国際バカロレア)のノウハウや部活動の強みを活かしています。週1回の『総合的な探究の時間』をベースに、IB認定校としての専門的な知見や、全国レベルの部活動を活用した豊富なメニューを展開しています」※図表参照
「“教室の外”とつながり、一生モノの力を身につけることです。生徒たちが将来、どんな形で社会に貢献できるかを考え、実践するスキルを養うことを重視しています。昌平での学びが、卒業後もずっと役に立つ“生涯の生きる力”になることを意識して設計しました」
「多様化する大学入試において、圧倒的なアドバンテージになります。現在は『学校推薦型選抜』や『総合型選抜』など、入試の形が多様化しています。このプログラムで主体的に興味を深め、外部講師と連携してワンランク上の実績を作った経験は、第一志望校の合格を勝ち取るための強力な武器になると期待しています」
これまでの取り組みと成果について話してくれたSさん(高2)
「『イオン』の環境問題への取り組みです。誰もが知る身近なスーパーだからこそ、環境に対して大きな責任があるのではないか、という視点で研究しています」
「数値の分析から、具体的な改善案の提示まで行っています。SDGsの取り組みをグラフで分析するだけでなく、海外と比較して日本で遅れている『二酸化炭素の見える化』や、『シャンプーの詰め替えコーナーの設置』などを具体的に提案しています」
「はい、全て英語で完結させています。昌平の英語教育はレベルが高く、ネイティブの先生とのコミュニケーションを楽しみながら、高いハードルに挑戦できています」
「自分の世界が、一気に広がりました。一から調べる大変さはありましたが、それまでの狭い視点が変わりました。ここで得た成果は大学受験の強みにもなるので、しっかり結果を出したいです」
クラスメートに向けて、探究の成果(途中経過)を発表するSさんたち。
これまでの取り組みを英語で記したSさんのノート。
民間企業の勤務経験もあり、国際的な視野で生徒たちを指導する田中雅巳先生(英語科・グローバル探究部)
「大きく2つあります。まず、“教えすぎない”こと。社会に出れば正解のない問いばかりです。だからこそ、まずは「現場に足を運び、現物に触れ、現地の人と話す」ことを強調しています。リアルな体験を通じてこそ、次に何をするべきか、そこで自分はどう役立てるかなど、ネクストステップが見えてきます。
第二に、教科との結びつきです。普段の学習で得られた知識やものの考え方がまさにゼミで活きます。また、ゼミでの原体験が授業へのモチベーション向上につながる可能性も秘めています」
「地元・杉戸町の取り組み『99のスギトゴト(町の出来事を自分事にする活動)』の、記念すべき100番目となる施策案の企画と実行に、高2の約30名が挑戦しています」
「ゼミ開始時には町役場の方にレクチャーを受け、町の現状と課題、将来像を学びました。町の皆さんも、高校生目線の『100個目の魅力』に大きな関心を寄せてくださっています」
「今夏、行政の方々の前でプレゼンテーションを行います。採択されれば実際の施策に反映される可能性もあります。この経験を単なる思い出で終わらせず、地方創生を1つの柱として大学での学問(学部・専攻)や将来のキャリア形成につなげることが目標です」
「杉戸町の魅力を発信するため、地産地消をテーマにした料理を提案しています。具体的には、杉戸町産の野菜をふんだんに使ったフランス発祥のお惣菜ケーキ『ケークサレ』を開発しました」(Aさん)
「3点あります。第一に、地元食材を活用すること。杉戸産のニンジン、タマネギ、ブロッコリーを使用しています。第二は、アレルギー対応です。小麦粉ではなく米粉を使い、小麦アレルギーの方も安心して食べられるようにしました。そして第三は、健康への配慮です。高齢者の血圧にも配慮し、塩分量を数g単位で調整するなど、試行錯誤を重ねました」(Sさん)
「調理の工夫です。大きな野菜は生地に沈んでしまうため、全てみじん切りにする解決策を見つけました」(Aさん)
「社会人との関わりについて学びました。地元の和菓子店にアドバイスをもらったり、保健所への提出書類を準備したりと、社会人としてのマナーや交渉の難しさを経験しました」(Sさん)
「まずは『杉戸高野台さくらまつり』での販売を成功させることです。保健所などへ書類を提出する義務が生じるので、それに対する打ち合わせもしっかりやっていきたいと考えています」(Aさん)
「まだ馴染みの薄い『ケークサレ』という料理を通じて、“杉戸の野菜はおいしい!”という魅力を多くの人に届けていきたいです」(Sさん)
次世代の教育を体現する『SHOHEI Borderless Program』に要注目です。
探究ゼミで「スギトゴト」に挑戦中のAさん(左)とSさん(右)。
この日はクラス全体で途中経過を発表する日。語るパートを打ち合わせ中のSさん(左)とAさん。
この学校の掲載記事をピックアップしました。