1907(明治40)年に「東京工科学校」として誕生した日本工業大学駒場高等学校は、100年以上にわたり“ものつくり教育”を実践してきました。2023年には116年に及ぶ工業教育運営を終了。普通科専一校となってからも、さまざまな工作機械などの施設・設備をはじめ、ものつくり教育の精神は先生方によって、あるいは先輩から後輩へと脈々と受け継がれてきました。2024年には松林孝先生によるみんなの工作室「松林工房」が誕生し、生徒たちのアイデアを形にしています。
現在設置されているのは「特進」「総合進学」「文理未来」の3コース。今回は普通科になった今も残る伝統の“ものつくり教育”から、特進コースの「ものつくり講座」、文理未来コースで通年取り組む「ものつくり体験」を取材しました。
特進コースでは、工夫する楽しさ、仲間との協働、座学だけではない感性を、1年次に年間を通して磨いていきます。総合進学コースでも芸術科目の一つとして「工芸」の授業を設置し、ものをつくる体験ができます。文理未来コースでは、1年次に「基礎ものつくり理論編・技術編」として、俳句つくり/箸製作/スプーン製作/オリジナルノート製作/箸袋と和食調理実習/羊毛フェルト製作、2年次に「科学技術史」と「応用文理I」として、作曲/クロスステッチの時計/マグカップ製作/椅子製作/ネクタイピン製作/ラジオつくり、そして3年次の「応用文理II」で住宅模型/浴衣製作/真空管アンプ製作/とんぼ玉製作/スチームエンジンカー製作/マイクロロボット製作より2つを選択し、3年間のものつくりの授業を通して、柔軟な発想力や自己の表現により社会を生き抜く力の養成をします。特設科目(総合的な探究の時間)として、年間2単位ないし3単位程度の授業を展開し、幅広い意味でのものつくりを行っていきます。一方で、普通科目も大切にし、2年次からは他のコースと同じく文理で分かれます。
日駒で体験できる“ものつくり”には、形になるものもあれば、そうでないものもありますが、どちらも生徒の「何かいいものを作ってみたい」「もっと新しいことを考えてみたい」「創意工夫をしてみたい」という創作意欲を刺激しています。





