この日は雨天のため、基礎練習や体力づくりを中心とするメニューに取り組みました。
練習メニューは、部員と顧問の先生が話し合いながら決めています。

雨天でも雰囲気は明るく、練習中も笑顔がたえません。
「チームの目標は、来年6月の高校総体で“千葉県ベスト4”に入ることです」(Nさん・写真中央)
普段は広い人工芝グラウンドで、たっぷりと体を動かしながら練習しています。
三笠悠先生(保健体育科)芝浦工業大学柏高等学校(以下、芝柏)の「女子ハンドボール部」は、中高一貫ならではの強みを活かし、中高生が共に活動しています。部員の多くが初心者としてスタートしますが、「仲間」であり「よきライバル」として、互いに励まし合いながら着実に力を伸ばしてきました。練習メニューも顧問の先生と部長を中心に部員たちで考え、活気と笑顔が個性の部活動です。
「本校の女子ハンドボール部は中高一緒に活動しているので、中学生は“楽しく”、高校生は“自分たちで考えて目標を決める”をモットーに活動しています。限られた時間のなかで練習の質をどう高めていくかを話し合い、主体的に動ける生徒になってほしいからです。部員たちは実に前向きで、いつも明るい。気分が落ち込んでいる部員がいると、『大丈夫、ドンマイ!』とごく自然に声かけができる。そんな温かさのある雰囲気が部の特色と言えます。
チームの目標は部員たちが設定しています。例えば、“県ベスト4”をめざすために、『限られた練習時間で何を強化するか』『走り込みをどうするか』など全て部員が考えるので、その成長を見守れるのは顧問としてうれしいですね。
部長のNさんを中1の頃から見ていて感じるのは、後輩たちが素直に相談できる生徒であり、人の気持ちを察する力を備えていることです。だからこそ気を遣いすぎてしまうので、肩の力を抜いて、いい意味で、もっと楽観的に自分らしくはじけられるようになってほしいと思います。初心者の多い部ですが、外部コーチや専門家から指導を受けられる環境が整っているので、“初めてでも楽しめる部活動”というのが最大の特長です」(顧問/三笠悠先生・保健体育科)
Nさん(高2)
もともとスポーツをやりたかったのですが、男子と一緒に活動する競技は体格や体力差があるため、自分らしさが発揮できないと思っていました。でも、チームスポーツが好きなので、中1の時に迷わず女子ハンドボール部に入部しました。ハンドボールは未経験でしたが、ドッジボールが好きだったこともあり、「球技をやりたい!」という気持ちが大きかったです。
普段はシュート、ディフェンス、技術練習、判断力を鍛える練習を行っています。試合状況に応じて自分で判断し、瞬時に最適な動き(パス、ドリブル、シュートなど)を選ぶ力を養える、ハンドボールならではの練習は楽しいです。1学年上の先輩キャプテンの姿に憧れていたので、「あんなふうにチームをまとめたい」という思いから部長に立候補しました。部長として心がけているのは、“部員への声かけ”です。「自分だけできない……」と不安を抱く部員に寄り添える部長でありたいと思います。
学業との両立については、中学の活動日は週4日でしたが、高校から活動が週5〜6日になり、テスト範囲も一気に増えて最初は大変でした。でも、今は通学時間に小テストの勉強や英単語を覚えるなど、スキマ時間をうまく活用する工夫をしています。部員とは何でも本音で話せて絆の強さが感じられるので、部活動が毎日の支えになっています。そして今年、大きなケガをした経験から、生物やバイオテクノロジーなどの微生物などの研究職に興味をもち始めたところです。
「芝柏」は探究活動が盛んで、放課後にも本格的な実験をすることができるため、自分の興味にしっかり向き合える学校です。入学当初は不安でいっぱいでも、高2になる頃にはいろいろな人との距離がごく自然に縮まって、気がつくと親しくなっている。そんな楽しい学校です。初心者の多い部活動ですが、専門知識のある先生が基礎からていねいに教えてくださるので安心してください。一緒に楽しくハンドボールをやりましょう!
高校科学部は興味のあるテーマを見つけ、自ら研究に取り組むことを主な活動としています。
飼育ビンに入れたショウジョウバエの様子を観察するNさん。

生き物の飼育も大切な役割のひとつです。写真は蝶の標本。
生物地学室では観察から解剖まで幅広い実験が可能。さまざまな機器・器具が整備されています。
恵日(えにち)格也先生(理科)理系教育に力を入れている同校の科学部(生物班)には、日常的に高度な実験に取り組む生徒が多く在籍しています。授業においても中1から白衣とゴーグルを身につけて実験に取り組むなど、学校全体に“科学する心”を育む空気が浸透しています。
「生物班」ではショウジョウバエを使った交配実験から、野外での植物採集・観察、標本づくりまで、学年や専攻を問わず多様なテーマに挑戦しています。
「部員たちには、“自由に生き物の研究をしてほしい”と思っているので、教員は安全面を配慮しつつ、生徒を支えるスタンスで関わっています。基本は“自由に楽しく”です。毎年、生物班には実にユニークで個性的な生徒が集まります。シダ類を扱う展覧会に参加したり、茨城の博物館で観察会に参加したり、最近では爬虫類の飼育や骨格標本づくりにも挑戦したりしています。私の専門分野外も多いので、一緒に調べながら学ぶことを楽しんでいます。
今後は外部で発表する機会を増やし、“伝える力”を伸ばしていきたいですね。例えば中学生がコンテストに挑戦しようと思えば、高校生の先輩が中学生の後輩を指導するという“学び合いのシステム”を構築できたらと思っています。
本校は工業系大学の併設校なので、『生物分野には弱いのでは?』と思われがちですが、しっかり活動しています。城址公園での植物採集や、植物・生物全般についての学びを深められる環境が整っていますから、“工業だから”といった固定観念にとらわれず、ぜひ見学に来てください」(顧問/恵日(えにち)格也先生・理科)
Kさん(高2)
私が植物を好きになったきっかけは、祖母の影響でした。中学生の頃から「植物の研究がしたい」と思っていて、入学前の部活動紹介を見た際、生物班の雰囲気と先輩たちの活動内容に惹かれて入部しました。うれしかったのは、生物に詳しい先輩が多く、植物に関するさまざまな話を聞けたことです。
「芝柏」は芝浦工業大学の併設校であるため、物理を選択する生徒も生物班に所属しているので、分野を越えて交流できるのが特長です。普段の活動は各自が研究テーマをもって個人で進めることが多く、城址公園での植物採集や標本作成、班員同士で生物の話をしたり、本や標本を交換し合ったりもします。標本が形になった瞬間の達成感は格別です。“楽しく仲良く”が生物班のモットー。今年はさらに一歩進んで「学会やコンテストにも出していこう!」と士気を高めているところです。
生物班は個人研究が中心なので、部長だからといって仕切ることはしません。でも、中学生には声をかけて一緒に活動したり、実験に取り組んだりしています。部活動の仲間と一緒に生物の授業を受けるのは楽しいです。テスト前には生物班が集まってクイズ形式で暗記したり、「一問一答問題」を出し合ったりするなど、勉強へのモチベーションアップにつながっています。
大学は「生物学」か「生命科学」系に進みたいと考えています。中学からずっと生物が好きで、授業で遺伝を学んだことで分子科学にも興味がわいてきました。顧問の先生がイキイキと研究の話をしてくださるので、「こんなふうに仕事で生物と関わるのもいいかな」と思うようになりました。
「高校卒業後の先はまだわからない」という人は多いと思いますが、それは研究を始める前の、“どうなるかわからないワクワク感”に似ています。まずはやってみること。調べるうちに好きになって、詳しくなっていく過程は楽しいものです。科学部での探究は、進路を模索するプロセスに似ていると思います。科学部(生物班)で会える日を待っています!
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