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第45回『増穂祭』が
過去最高の来場者数を達成

芝浦工業大学柏高等学校

〒277-0033
千葉県柏市増尾700

TEL:04-7174-3100

学校情報 学校HP

 球技大会や合唱祭と並ぶ、芝浦工業大学柏高等学校の三大行事の1つ『増穂祭』(文化祭)が、10月5日(土)・6日(日)の2日間にわたり開催されました。第45回を迎えた今年のテーマは『超戦~最高傑作が待っている~』。テーマに込められた思いが現実となり、過去最高の来場者数を達成しました。高校文化祭実行委員長を務めた長田康汰さん(高2)、参加団体部門長とステージ部門長を兼任した石井大智さん(高2)、増穂祭顧問の久保崇先生(理科)にお話を聞きました。

生徒Voice1

これまでの『増穂祭』を超える
“超戦”をテーマに

長田康汰さん(高2) 高校文化祭実行委員長
長田康汰さん(高2)

 自分が思い切り活躍できる場所はどこだろう。併設の芝浦工業大学柏中学校から高校に進学した私は、高1の時に文化祭実行委員会に立候補し、“資材部門長”になりました。『増穂祭』の実行委員は「ステージ部門」「IT部門」「参加団体部門」「衛生部門」「広報部門」などの各部門に分かれ、それぞれの役割を果たします。「資材部門」はクラスや有志団体に机やイスなどの備品、展示に使う木材などを貸し出します。この部門で1年間経験を積んだ私は、「今年の『増穂祭』を最高に盛り上げたい」と思い、全体を統括する実行委員長に立候補しました。

テーマ『超戦~最高傑作が待っている~』

 テーマの『超戦~最高傑作が待っている~』は、募集した作品の中から文化祭実行委員会で多数決を取って決定しました。「これまでの『増穂祭』を超えるような内容にしたい」「新しい企画に挑戦したい」という思いが実行委員全員の思いとしてあったからです。『増穂祭』は、1年をかけて創り上げます。まず、文化祭実行委員が4月から動き始め、開催される10月まで半年間かけて準備を重ねます。『増穂祭』が終わると反省会を行い、約半年間をかけて次期文化祭実行委員に引き継ぎを行います。私は委員長だけでなく、今年も“資材部門長”を務めました。また、鉄道研究会の部長でもあるため、鉄道研究会としてジオラマを出展しました。

『増穂祭』には、部活動やクラス、有志団体が参加し、生徒全員が開催を心待ちにしています。つまり、文化祭実行委員は生徒全員と深く関わることになるのです。それだけにリーダーである委員長の責任は重いと言えます。しかも今年のテーマは『超戦』であり、これまでの『増穂祭』を超えるものにしなければなりません。慎重に取り組まなければならず、緊張を強いられましたが、準備から開催まで充実感のある日々を送れたと思っています。

大学でも同じ達成感を分かち合いたい

 こうして創り上げた『増穂祭』は、過去最高の来場者数となりました。この成功は私一人の力では到底なし得なかったものです。1つのゴールに向けて文化祭実行委員、クラス、有志団体、部活動がみんなと力を合わせることで、さまざまな苦労を乗り越えられました。

 エンディングセレモニーでは、特設ステージで軽音楽部のライブや有志団体のダンスなどが行われ、会場が熱気に包まれました。この様子を目にして「これで無事に終わるのだ」と安堵するとともに、寂しくもあり、複雑な気持ちになりました。そして、みんなから「今年は楽しかったよ」と言われ、達成感がこみあげてきました。

 なかでも心に残ったのは、保護者の方と受験生の言葉です。学校説明会で私は、文化祭実行委員長として保護者の方々に「『増穂祭』は在校生と触れ合える大切な機会なので、受験生であるお子さんと一緒に来てください」とお願いしました。するとそのご家族が『増穂祭』当日に来校して、「学校説明会で長田さんの言葉を聞き、この学校をめざそうと思いました」と言ってくださったのです。

 こうした喜びを、そしてみんなで心を1つにして大きな山を越える感動を、次期文化祭実行委員の後輩たちに味わってほしいと思います。文化祭実行委員は高2で引退となりますが、もしできることなら高3でも委員長を務めたいほどです。この経験を糧に、大学に進学して学園祭の実行委員を務め、また同じ感動と達成感を多くの人たちと分かち合いたいと思います。

生徒Voice2

「来てよかった」と心から思える『増穂祭』に

石井大智さん(高2) 参加団体部門長
ステージ部門長
石井大智さん(高2)

 私は中学受験をするために、数多くの中学校の文化祭を訪れ、その楽しさを知りました。そして中学生になったら、この大きな祭典の企画や運営をしたいと思うようになりました。ところが、芝浦工業大学柏中学校に入学すると、新型コロナウイルスの影響で行事は次々に中止となってしまいました。こうした心残りもあり、高2になって文化祭実行委員になりました。そして小学生の頃実感したように、来場者が「来てよかった」と心から思える『増穂祭』を創り上げようと、1年間力を注いできました。

 この経験を活かし、今年は“参加団体部門長”と“ステージ部門長”を兼任しました。参加するクラス・有志・部活動は、販売や展示などの内容や目的、必要な道具を記した企画書「2024増穂祭コンテンツ申請書」を提出します。部門長である私は、この企画書をもとに団体の代表者から詳細を聞き、安全性や予算を審査したうえで参加の許可を出します。ですから許可がおりず内容を変更する団体もあります。このチェックを7月頃に済ませます。

 一方、「ステージ部門」は大体育館の特設ステージに関する仕事を担当します。ステージではダンス部や演劇部、吹奏楽部などが演技や演奏を披露するので、その準備として照明や音響の業者の方と打ち合わせをしたり、当日のタイムテーブルを組んだりしました。本番はタイムキーパーも務めます。

たくさんの笑顔を見て胸がいっぱいに

 今年、最高の盛り上がりを見せたのは、生徒会本部と文化祭実行委員が合同で開催したエンディングセレモニーです。長田くんが話していたように、軽音部の演奏と有志団体によるダンスなどの発表が大体育館を舞台にして行われます。サプライズ企画として“先生方の幼少期の写真”を動画にした作品も上映され、会場が笑いに包まれました。また、優れた企画に関して各賞を授与する表彰式も待っています。最高賞は『増穂大賞』で、ほかには『食品賞』『垂れ幕賞』『ポスター賞』などがあります。こうして終わってみると、寂しい気持ちがあります。開催まで苦労はありましたが、期間中、本校の生徒や来場者の笑顔を見て、うれしさで胸がいっぱいになったことを思い出します。

 文化祭実行委員では、先程お話ししたように照明や音響など大人の方々と打ち合わせをする機会が数多くありました。その経験を通して、私は挨拶の仕方や電話のかけ方、メールの書き方といったビジネスマナーも学べました。また、多くの人たちと協力して、大きな目標を達成することの尊さを知りました。長田くんと同じように、私も大学に進学したら、ぜひ学園祭の実行委員を務めてみたいと思っています。

先生Voice

過去最高は来場者数だけではない

久保崇先生(理科) 『増穂祭』顧問
久保崇先生(理科)

 長田くんと石井くんの2人がいなければ、今年の『増穂祭』はできなかったと言っても過言ではありません。特に委員長の長田くんと私は毎日のようにメールを交わしていました。長田くんは報告・連絡・相談を欠かさなかったのです。こうした忙しい日々のなかでも、長田くんは学業に勤しんでいました。

 石井くんは参加団体の代表と教員である私との間に立って、企画の審査を担当してくれました。私が「これは通せません」と許可を出さなくても、参加団体の代表が「これぐらいやらせてよ」と石井くんの前で譲らないケースも多々もあったはずです。石井くんはその板挟みとなって辛い思いをしたこともあったでしょう。それでも、双方の意見に耳を傾けながら、各団体の希望に少しでも沿うように努めていました。この経験によって、石井くんも大きく成長できたと思います。

 文化祭実行委員会のひたむきな努力と『増穂祭』にかける情熱によって、今年は過去最高の5,425人という来場者数を記録しました。しかし、来場者数よりも、参加した全ての生徒の本気度が過去最高だったと感じています。これから次期文化祭実行委員を決めていきます。新しいメンバーが今年の『増穂祭』のパワーに触発され、来年は今年を超える『増穂祭』を創り上げてくれることを期待しています。

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