八王子の自然豊かな環境のもと、のびのびと学校生活を送る共立女子第二高等学校の生徒たち。同校は「英語」「特別進学」「総合進学」「共立進学」の4コース制を敷き、生徒一人ひとりの「咲き誇る未来」を実現させています。
英語コースが開設されたのは2022年のこと。今春、同コースより第1期生が巣立ちました。1期生たちが学んだ3年間、そしてそれぞれが選び取った将来について、入試広報部主任の戸口義也先生は語ります。
「『英語コース』は、“英語が好きな生徒に学んでほしい”という想いで開設したコースです。本校は従来からさまざまな形でグローバル教育を実践してきており、例えば海外留学を経験した生徒は帰国後、精神面と学びへの意欲に大きな成長が見られました。このようにグローバルマインドを身につけながら、国内外でリーダーシップを発揮できる人材を育てようという機運が高まった2022年に設置したのが『英語コース』です。
『英語コース』には高1の3学期に行くターム留学を用意しています。1家庭につき1人のホームステイで、2〜3人が同じ学校に通います。1家庭が数人を受け入れるホームステイや、同じ学校の生徒たちがまとまって同じ学校へ行くことで費用面は抑えられるかもしれませんが、せっかく海外で生活するのですから、日本人だけでまとまらないほうが必死で英語を学ぶでしょうし、多様な国の留学生と交流することもできるでしょう。それぞれが違う経験をすることで、帰国後にその経験を共有することもできると考えています。
『英語コース』の各学年には、それぞれにカラーがあります。どの学年にも共通しているのは、自立心をもって主体的に将来を考えていること。特に1期生はよく議論をしていました。この学年はクラス数が多かったこともあり、英語クラスのみ高3のホームルーム教室が下級生と同じ棟になると決まった際、『私たちも大学受験のために落ち着いた環境で学びたい。受験生だけの校舎で学びたい』と、クラス全員が団結して校長に直談判したこともありました。それぞれの個性を大切にしながら、何かあると団結できるクラスでしたね。
1期生の進路はさまざまで、合格実績は320%。つまり1人が複数の大学に合格し、その多くが第一志望への合格を果たしているのです。進学先は「国際系学部」にとどまらず、社会学系、理系、さらには海外大学と分野は多岐にわたっています。1期生の進学先を見れば、『英語コース』で学んだその先の将来を思い描くことができると思います」
『英語コース』の特徴は、高1の3学期に行く「ニュージーランドターム留学」「ベルリッツとの連携プログラム」、そして高校3年間で32単位の「独自の英語カリキュラム」などがあります。ベルリッツとの連携プログラムとは、クリティカルシンキング(分析的思考力)を育てるための探究プログラムを軸として、課題を発見し、問いを立て、解決策を見つけていくPBL(課題解決型学習)型授業で、3年間かけて身につける英語力はCEFR(セファール)のB2レベル。これは英検準1級に相当する英語力です。
今回、取材に応じてくれたのは、『英語コース』1期生で今春より秋田県の国際教養大学で学ぶ大磯まどかさん。多様な国からの留学生とともに、充実した寮生活を送っています。

