進路指導部の田中先生は、今春の大学合格実績をどのように捉えていますか?
田中先生特に「国公立大学30名」という数字は、近年まれにみる高いものです。特に目立ったのは『特別選抜SAコース』に在籍する生徒たちの頑張りです。『特別選抜SAコース』の定員が40名なので、国公立大学30名という数字はとても大きな意味があると思っています。
早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大15名や、難関と位置づけられるGMARCH90名はどのように評価していますか?
田中先生:こちらは主に『特別進学ELコース』で学んだ生徒たちの進学実績になりますが、明確に「GMARCH対策」のコースとしてカリキュラムを改編したことが功を奏したものと分析しています。
3つあるコースのうち、定員240名と最も多い『総合進学GLコース』の進学状況はいかがでしたか?
田中先生:GLコースに在籍している多くの生徒が選択する受験形態の1つに、総合型選抜というものがあります。基本的に面接と小論文がメインになるので、生徒一人ひとりに適した入試対策を実施しています。その結果、難関大学から中堅大学に至るまで、実に多様な進路が実現しました。近年は年内入試を希望するご家庭が多いこともあり、GLコースの人気も非常に高まっています。
山村学園は進路指導プログラムが充実していることでも知られています。
田中先生:ありがとうございます。例えば、さまざまな大学の先生を招いて行う『系統別分科会』や、例年80を超える大学が集う『学校別分科会』なども定例として開催しています。大学の授業を高校にいながら受講できる『大学出張講義』もあれば、大学合格を決めたばかりの卒業生を招いた『卒業生が語る会』も実践的なプログラムとして好評です。ほかにも、近年人気の総合型選抜入試対策としての『面接指導講演会』なども用意しています。
ここ数年の生徒に見られる進路の傾向はどのようなものですか?
田中先生:文系志望の生徒たちには、経済系、経営系の学部・学科を選ぶ傾向があります。一方、理系志望の生徒たちには、理工学系、看護・医療系を選ぶ傾向があります。文系も理系もポイントとなるのは、大学進学からその先の「職業」に直結しやすいことです。このように明確な進路を選択できるのも、例えば高1の6月に実施している『系統別分科会』による効果の1つではないかと分析しています。
昨今は「現役合格」も大きなニーズになっています。そうした傾向があるなかで、校内予備校の『SGゼミ』と、演習指導の『YGゼミ』の存在も、受験生にとってとても心強いですね。
田中先生:そのとおりです。『SGゼミ』は放課後に実施する校内予備校で、受験指導に定評のある外部講師による指導のもと、予備校に通うよりも安価な費用で受験対策を行っています。一方、『YGゼミ』は長期休暇中に実施する個別対応の進学ゼミで、生徒のことをよくわかっている本校の教員たちが、普段の授業では取り扱わない特別講義、および演習を行っており、共通テスト対策や二次試験に対応できる内容になっています。『SGゼミ』も『YGゼミ』も、勉強と部活動の両立に励む生徒たちにとって、とても有意義な受験対策プログラムです。