留学ができる高校を探していたところ、1年間の長期留学が可能な『PBLインターナショナルコース』の学びに魅力を感じてこの学校を選びました。このコースには英語の授業だけでなく、PBL(課題解決型学習)の授業で週1~2回程度、英語でプレゼンテーションする機会があります。英語力が身についたのはもちろんですが、人前で話す経験がたくさんできたことは、自分にとって大きなことでした。
高1の冬から高2の冬まで、オーストラリアに1年間の留学をしていたため、校内で取り組めたのは基礎的なところだけですが、例えば『アントレプレナーシップ講座』では、身近な社会課題をテーマに、その解決策としてプロダクトを作ってビジネスコンテストに挑戦するという授業があります。そのことを友達から聞いて、「こんな実践的なことをやっているんだ!」と驚いたことを覚えています。
学校行事のなかで一番印象に残っているのは体育祭です。年度のはじめ、まだクラスのまとまりがない時期に開催されるので、そこからクラスメートとの距離が縮まり、1年間を楽しく始められるきっかけになりました。毎年、生徒が自分たちで種目を考えるのも「この学校らしいな」と感じます。
長期留学を終えた帰国後は、大学受験に向けて一気に“勉強モード”にスイッチが入り、金曜放課後の補講がとても助けになりました。特に古典は“ほぼゼロ”からのスタートだったにもかかわらず、共通テストで満点が取れたこと。進路指導室には過去問も豊富にそろっているので、フル活用しました。
このコースの魅力は、個性的な人が集まるというよりも、プレゼンテーションやアントレプレナーシップ講座といった実践の場を通して、それぞれの個性が自ずと引き出されていくところにあると思います。そうして磨かれた自分らしさを、卒業後にいろいろな場面で活かしていけるのではないかと思っています。
将来は社会科のなかでも歴史の教員になりたいと思っています。「留学したのに、なんで英語関係の道に進まないの?」と言われることもありますが、実はオーストラリアで受けた歴史の授業がきっかけになっています。さまざまな国籍の生徒とディスカッションをすることがとても新鮮で、日本の歴史の授業とは全く違っていて、「こんな授業を日本でもやってみたい」と思うようになりました。
留学は“英語力を高めるため”というイメージが強いかもしれません。でも、実際はそれ以上に新たな知見や多角的な視点を得られることのほうが大きいと思います。だから少しでも興味があるなら、ぜひ留学に挑戦してみてほしいです。
高校受験生の皆さん、受験勉強は本当に大変だと思います。でも、そんな時にそばで支えてくれる親や友達の存在はとても大きいです。周りの人への感謝の気持ちも忘れずに、目標に向かって頑張ってください。そして高校3年間は本当に“今しかできないこと”の連続なので、勉強も行事も、全力で楽しんでほしいと思います。