高校3年間、吹奏楽部と学業の両立を継続しながら、一般選抜で第一志望の教員養成大学に合格した小林遥佳さん。吹奏楽部では副部長として部員をまとめ、初志貫徹で教員になる夢を追い求めたその姿勢に共感する友人もたくさんいるようです。そんな小林さんに、専修大学附属高等学校で学んだ3年間の日々を振り返ってもらいました。
高校3年間、吹奏楽部と学業の両立を継続しながら、一般選抜で第一志望の教員養成大学に合格した小林遥佳さん。吹奏楽部では副部長として部員をまとめ、初志貫徹で教員になる夢を追い求めたその姿勢に共感する友人もたくさんいるようです。そんな小林さんに、専修大学附属高等学校で学んだ3年間の日々を振り返ってもらいました。
「ポイントは吹奏楽部でした。中学時代は吹奏楽部でクラリネットを担当している時間がとても楽しく、なおかつ顧問の先生を中心とする生活指導面も納得のいくことばかりで、人間的に大きく成長できた実感があったからです。そうしたなか、吹奏楽部の1学年上の先輩が専大附属の吹奏楽部に所属していて、雰囲気の良さを勧められたことが受験のきっかけとなりました」
「行きました。専大附属の『いずみ祭』(文化祭)で、実際に吹奏楽部の演奏を聴きました。中学とはまた違う“落ち着いた雰囲気”がとても良かったのを覚えています。
直接お話はしていませんが、会場の受付をしている在校生の姿を通して、専大附属の校風を自分なりに感じることもできました。SNSなどで発信されている情報だけでなく、自分の五感で感じたその学校の魅力というものを、何よりも重視することが一番大事であると今でも思っています」
「クラリネットです。3学年合わせて70名ほどの部員がいる大所帯の部活動ということもあり、一人の力は小さいかもしれませんが、全体で奏でる音楽の素晴らしさは、時に大きな感動となって私の高校生活を彩る重要なパーツの1つになっていました」
「入学したのが2020年でしたので、高1の時はコロナ禍でコンクールへの出場はできませんでした。そこはちょっと辛かったですが、徐々に通常の活動に向けた練習が始まり、みんなで音合わせができるようになると、やはりうれしかったですね。
副部長として特に何をやったというのはありませんが、一人ひとりが自らの技術向上にしっかりと向き合っている環境のなかで、自ずと団結力が芽生えていったと思います。
高3のコンテストでは銀賞を受賞しました。残念ながら都大会には手が届きませんでしたが、練習を通して真剣に自分と向き合った日々は貴重なものでした」
「はい。高3に進級するタイミングでコース分けがあり、中学の教員になりたいと思っている私は、迷わず“他大学受験進学コース”を選びました。例年、9割近くが専修大学へ進学することもあり、高3になって初めて“他大学受験”という一つのくくりのなかで、限られた人がクラスメートになるのがとても新鮮でした」
「これから1年間頑張っていこうという雰囲気のなかで、1・2年次とは全く違う仲間意識というか、私もそのなかの一員になったという安心感がありました。
一人ひとりに『この大学のこの学部・学科に行ってこうなりたい』という明確な目標があるので、受験に向けたモチベーションも必然的に上がっていきました。同時に、みんなのことも支えることができる、そんな自分に成長できたらいいなと考えるようになりました」
「中学の教員になることです。その原点は、やはり中学時代の吹奏楽部にありました。顧問の先生をはじめ、担任の先生も教科担当の先生も含め、全ての先生が私にとっての“良き先生”だったからです。なので、自分の出身中学で教育実習ができたらと考えています」
「初めは単に教員免許が取得できる大学を探していたのですが、高1の『土曜講座』に東京学芸大学から来た教育実習生が参加していました。その方と直接お話しできる機会が授業のなかであり、『教員志望がはっきりしているのなら、教員養成の教育学部を選ぶべき』とアドバイスをいただきました。それから自分でいろいろと調べ、最終的に東京学芸大学が第一志望校になりました」
「何といっても吹奏楽部の活動が大事だったので、高1から『練習以外の空いた時間はとにかく勉強』と意識しながら、部活動との両立に努めていました。 逆に言うと“部活動が息抜き”と言いますか、勉強と部活動を両立していることが私にとっての自然体でした。自宅の最寄り駅近くに映像授業専門の塾があるので、帰宅途中はその塾の個人ブースで約1時間、集中して勉強するルーティーンも決めていました」
「そうですね。部活動も力を入れていたので、勉強する時間をどうやって捻出するかがポイントだったと思います。とはいえ高3でも大会直前まで練習していて“さすがにそれではまずい”と思い、顧問の先生に相談して、他大学受験者に限って活動日を減らしてもらいました。
それともう一つ、どんなに忙しくても、睡眠時間は絶対に削らないことも決めていました。周りは6時間睡眠の人が圧倒的に多かったのですが、私は7時間にこだわりました。眠いなかで勉強を頑張るより、すっきりした頭で勉強したほうが、集中力は高まったからです」
「高3の時に“他大学受験進学コース”の生徒のみ、本校舎とは別棟の“新泉校舎”が使えました。そこには参考書や過去問題集が備えられた自習室があり、自習室横にあるコピー機も自由に使えました。ちなみに、自習室には個人で使える専用ブースがあるので、集中して勉強できました」
「一般選抜です。共通テスト900点分と、二次試験の記述(日本史)が300点、それに小論文の30点分を加算した、合計1,230点で合格しました」
「学友たちと、今まで中高で受けてきた授業の振り返りを通して、自分ならどうするか……なんていうことを話し合ったりしています。学友たちもほぼ全員が教職を目標に学んでいますので、『こんな教員になりたい』というような、理想を宣言するところが刺激的で面白いです。あともう一つ、大学でも吹奏楽部に入っていますので、引き続き音楽を楽しんでいます」
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