当初、このコースはインドネシアのバリ島に行くはずでしたが、コロナの影響で予定していた日程では帰国できないことがわかり、マレーシアに変更となりました。マレーシアを選んだ理由は、気候や文化の点でバリ島と共通項が多かったからです。
1日目の朝に成田空港から飛行機に搭乗すると、約8時間でマレーシアの首都・クアラルンプールに到着します。その夜はホテルに宿泊し、2日目はクアラルンプールを1日かけて市内観光しました。観光で巡ったのは、マレーシア国王が住む『新王宮』や『国家記念碑』『独立広場』『バトゥ洞窟』などです。なかでも印象深かったのが、ヒンドゥー教の聖地といわれる『バトゥ洞窟』でした。入り口に巨大な黄金の像がそびえ立つ階段を300段近く登ると洞窟に着きます。ヒンドゥー教の像が並ぶ鍾乳洞の内部はひんやりとしており、生徒たちはその神秘的で神聖な雰囲気を体感しました。
3日目に訪れたのは港湾都市『マラッカ』です。イギリスやオランダの植民地となった古都で、世界のさまざまな地域からの人の流入で、多民族・多宗教が混在する都市です。ここでは『オランダ広場』『セントポール教会』『サンチャゴ砦』を見学し、昼食にマレー料理と中華料理が融合した“ニョニャ料理”を食べました。生徒たちは食からも、マレーシアの歴史や文化を学びました。
その後はマレーシア最古の中国寺院『青雲亭寺院』、インドから来たイスラム教徒の商人たちによって建てられた『カンポン・クリン・モスク』、ヒンドゥー教の『スリポヤタヴィナヤガールムーティ寺院』、ナイトマーケットで知られる『ジョンカーストリート』などを訪れました。
4日目は超高層ビル(451.9m)を誇る『ペトロナスツインタワー』を眺めた後、マレーシア独立の象徴として建てられた『国立モスク』の中に入りました。イスラム教では女性が肌を露出することが禁じられているので、女子生徒は入場時、貸し出しのローブを羽織って見学しました。
続いて『セントラルマーケット』を自由散策した後は、錫製品の『ピューター工場』を見学したり、ピンクモスクのある『プトラジャヤ』を訪れたりしました。
この旅における大きな収穫は、マレーシアの歴史やスコールなどの自然現象、宗教をはじめとする異文化を体感できたことです。なかでもヒンドゥー教は日本人にとってなじみが薄いこともあり、心に強く刻まれる貴重な体験になったと思います。
マレーシアの新王宮『イスタナ・ネガラ(Istana Negara)』は、
マレーシア国王の公式な住居で、豪華な建築と美しい庭園が特徴です。