小学校から中学校にかけて約3年間ドイツで生活していた私にとって、佼成学園女子高等学校の『スーパーグローバル(SG)コース』は魅力的でした。『SGコース』はタイでのフィールドワークや留学生との交流、2回の海外研修などの特色があります。在学中はコロナ禍だったので海外研修は難しかったのですが、英語の授業時間数も多く、オールイングリッシュで行う文法の授業もありました。SGコースといえども、全ての生徒が流暢に英語を話せるわけではありません。英語が得意な人と苦手な人の割合は半々だったと思いますが、卒業までに英検受検者の全員が準1級に合格していました。
大学受験の力になったのは、ロンドン大学の教授による指導です。英語で行うプレゼンテーションの方法から教えていただいたのですが、最終的にマンツーマンによる英語の論文指導は、とても中身の濃いものでした。当時、コロナ禍ということもあり授業はリモートで行われたのですが、探究活動における情報の得方や論拠の立て方、その情報は信頼に足るものかどうかを精査する方法など、大学でも通用するような論文の書き方を学びました。
『SGコース』の特色と言える探究活動では、世界の先住民族について興味をもち、特に日本の『アイヌ民族』をテーマに探究していました。アイヌ民族は差別を受けるなど、根本的な“生きる権利”が侵害され続けてきた歴史があります。そこで法律の視点から、タイやミャンマーに住む「カレン族」、ニュージーランドの「マオリ族 」についても調べていくと、国際法に興味がわいてきました。その興味・関心が、現在所属する国際関係法学科につながったのです。