「Think! & Challenge!」をモットーに掲げる横浜翠陵高等学校では、将来の目標に合わせて選べる3コース『特進コース』『国際コース』『文理コース』)があります。国公立大学・難関私立大学をめざす『特進コース』から第一志望の大学へ進学し、春から新生活をスタートさせる卒業生の大石雄暉さんと小西香織さん、そして2人の担任を務めた後藤祐悟先生(数学科)が3年間を振り返ります。
「Think! & Challenge!」をモットーに掲げる横浜翠陵高等学校では、将来の目標に合わせて選べる3コース『特進コース』『国際コース』『文理コース』)があります。国公立大学・難関私立大学をめざす『特進コース』から第一志望の大学へ進学し、春から新生活をスタートさせる卒業生の大石雄暉さんと小西香織さん、そして2人の担任を務めた後藤祐悟先生(数学科)が3年間を振り返ります。
後藤先生大石さんと小西さんの学年は例年よりも生徒数が多く、なかでも『特進コース』は例年より1クラス多い2クラス編成でした(通常は1クラス編成)。学力が高く、校訓の“考えることのできる人”を実践でき、自立している生徒が多いクラスで、小西さんと大石さんも自分から進んで課題に挑戦し、自己成長していける生徒でした。
小西さん横浜翠陵は後藤先生のお話やクラスの明るい雰囲気がとても良く、「楽しい学校生活になりそう!」と感じました。「いろいろな個性があるため、生徒同士の“合う・合わない”はあって当然。それでも多様な価値観を受け入れ認め合う」というクラスの雰囲気はとても居心地が良く、「未来の自分を決める神様は今の自分である」とおっしゃった後藤先生の言葉は“座右の銘”といってもいいほど胸に刻まれていて、今も私の指針となっています。
私は高2の終わりに姉を亡くし、言葉で言い表せないほどの痛みを味わいました。そんな時も後藤先生は普段と変わらずに接してくださいました。後藤先生やクラスメートの存在によって励まされ、温かな言葉や支援が私に力を与えてくれました。看護師として病気と向き合っている患者さんと、大切な人が死んでしまうかもしれないという怖さと闘っている患者さんのご家族に向き合うことで、姉よりも自分が長生きすることを肯定できるようになるのではないかと思い、看護学科への進学を考えました。
後藤先生小西さんの“笑顔が素敵な明るい生徒”という第一印象はずっと変わりなく、つらい時も常に笑顔を絶やさない生徒でした。笑顔でいることは、決して簡単なことではありません。小西さんはさまざまな困難や挑戦に対し、いつも前向きに、勇気をもって立ち向かってきました。その笑顔の裏には“たくましさ”も感じます。
大石さん僕は入学してからしばらくは目標をもてず、何事にも積極的になれませんでした。この状況を打開するために、自分なりの目標設定をしようと考えるうち、「今できる最大限のことをしよう」「自らの手で自分のいる場所をプラスに変えていこう」と思うようになり、高2で生徒会長に立候補しました。
生徒会長として自ら目標を打ち立て、目標を達成するために計画を立て、着実に努力することで高校生活にやりがいを感じるようになりました。僕は言葉でのコミュニケーションがあまり得意ではありませんが、言葉で伝えることが苦手でも、行動で示すことができます。生徒会活動を通して、積極的な行動力を身につける機会を得たことは、僕にとって非常に貴重な経験だったと思います。
後藤先生大石さんの第一印象は“とてもシャイ”でしたが、内に秘めたものをもっている生徒です。生徒会長として校則の改良や文化祭での新たな取り組みなど、多くの功績を残してくれました。成績優秀で、数学においては“良きライバル”でもありました。数学で勝負をして負かされてしまったこともあるほどです。「教員になって以来、こんなに勉強したことはない」というほど、私の数学に対する情熱に火をつけてくれたのも大石さんでした。
後藤先生大学でもさまざまな経験をして自分を発展させ、素晴らしい大人に成長してくれたことを知り、心からうれしく思います。これからもさらに成長し、活躍していく二人の姿を想像するだけでワクワクします。
大石さん僕はもともとロボットに興味をもっていて、漠然と「ものづくり」をしたいという気持ちで大学に進みました。大学で「ものづくり」の基礎を広く学び、特にソフトウェア開発に強く興味をもつようになり、趣味としてもプログラミングに取り組んできました。4月からは大学院へ進んでさらにプログラミングの知識を深め、将来的にはソフトウェアエンジニアとして活躍し、イノベーションを通じて社会に貢献したいと考えています。
小西さん私は、姉の病気にきちんと向き合えなかったことを後悔してきました。しかし、姉の亡くなった病院で研修の手伝いをした時に、実際に姉を助けようとしてくれた人が患者さんの命を必死に救おうとしている姿を見て、姉にもそういう人がそばにいてくれたのだとわかって心が救われました。なので、私も家族が患者さんと離れている時に、「この人がそばにいてくれるなら安心できる」と思ってもらえるような看護師になりたいと思いました。
4月から横浜市立大学附属病院に勤務します。救急患者の受け入れも行っている緊張感のある職場ですが、そこで技術と経験を積んで将来はDMAT(災害派遣医療チーム)に参加したいと考えています。
後藤先生二人の今後の活躍に期待しています。
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