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フィリピンで社会問題を学ぶ
SDGsを軸とする海外研修

マニラの空港に到着。これから体験するプログラムが楽しみ!
大成高等学校

〒181-0012
東京都三鷹市上連雀6-7-5

TEL:0422-43-3196

学校情報 学校HP

多様な気づきがあった貴重な2週間

大高先生(英語科) 大高先生(英語科)

 大成高等学校では、2023年度よりセブ島(フィリピン)での海外研修がスタート。夏休みの2週間、ホテルに滞在しながらビサヤ諸島にあるフィリピン大学のキャンパスで研修を行い、フィールドワークに取り組む体験型語学研修です。初年度となる2023年8月、高1から高3までの生徒15人が参加しました。

 従来、海外研修はオーストラリアでの語学研修として実施していましたが、コロナ禍による中止期間を経て渡航先をセブ島へ変更したのには、「語学を学ぶだけでなく、世界の社会課題を考えるきっかけにしたい」という思いがあったのです。研修に同行した英語科の大高先生にお話を伺いました。

「このプログラムは語学研修にとどまらず、SDGsの基礎知識や社会問題を学んだうえで、ワークショップに参加します。例えば環境問題であれば、午前中にフィリピンのゴミ問題や貧困について学び、午後にはかつて『スモーキーマウンテン』と呼ばれた場所を見学します。『スモーキーマウンテン』は、幾重にも蓄積されたゴミが自然発火して煙を上げていたことからそう呼ばれています。周辺にはスラム街があり、そこに住む人々、特に子どもたちがゴミを集めて生活していることが問題となっていました。今は国の政策でゴミ処理場となっていますが、ゴミを集めて生計を立てている人たちの仕事をなくすわけにはいかないという問題もあります。

 このように、世界には簡単に解決しない問題があることを知り、どうしたらいいのかを考えることも、このプログラムの一つの目的です。

 プログラムを企画しているのは「教育が国を変える」という理念のもとに活動しているNGO団体で、SDGsにもある「すべての人に教育を」の目標を軸にプログラムを作っています。そのため2週間の研修期間中には小中高校生との交流があります。現地の生徒・児童と日本の高校生との交流を通して、教育機会を提供することが目的です。

 トイレやお風呂など生活習慣の違いから、同世代の人たちが何を考え、どんなことを感じているのか、自分たちと共通することと違うことなど、生徒一人ひとりに多様な気づきがあったと思います。フィリピンは比較的近く、日本と比べたら物価も安い国です。将来、仕事で関わることもある人たちとの交流は、今すぐではなくとも、将来何かの役に立つはずです。

 何よりも、15人の仲間と一緒に取り組んだ経験は、普段の学校生活には見られない人間関係を築くことができたようです。“数値化”できないこの経験は、長い人生において、きっと豊かなものをもたらしてくれるはずです」

生徒Voice

日本での“普通”が普通ではないことを知ったフィリピン研修

脇坂心寧さん(高3 ※取材当時) 脇坂心寧さん(高3 ※取材当時)

 高3の私がセブ島語学研修に参加したのは、進路を指定校推薦と決めて、成績の見通しも立っていたからです。また、コロナ禍で中止になっていた海外研修に参加して、今までできなかった経験をしたい気持ちもありました。渡航前、フィリピンに対するイメージは“バナナの産地”でした。歴史を学ぶと日本との関わりがあることを知り、第二次世界大戦の際には戦地となっていることもわかりました。

 お金を現地の通過「ペソ」に替えなければならなかったのですが、空港と街中では為替のレートが違うことも社会勉強になりました。大学の食堂でみんなと一緒に食べたアイスは“10ペソ”くらい。日本円にすると20~30円です。空港で売られている食品の値段と違い、ずいぶん安価なことにも驚きました。

 マーケットに行くと、フルーツが山積みになっていました。マンゴーを買ってホテルに持ち帰り、ホテルで洗ってカットしてもらったのは、「フルーツを洗った水が口に入るだけでもお腹を壊すことがある」ということを事前学習で知っていたからです。水道水を飲めない地域があることや、トイレの使い方も日本とはちょっと違っていたことなど、日本での普通の暮らしが普通ではないことも驚きでした。

 研修プログラムは午前中に大学のキャンパスで学び、午後は午前中に学んだことを実際に体験するスケジュールでした。ゴミ処理場へ行った際には、幾重にも重なったゴミの臭いに衝撃を受けました。子どもたちがお金になるものを拾い集めて換金している姿には、とてもショックを受けました。

 小学校を訪れた際、日本文化を伝える目的で用意していた折り紙で飛行機を折りました。子どもたちと一緒に飛行機を飛ばした時、みんなとても楽しそうで私たちもうれしくなりました。コミュニケーションは英語ですが、子どもたちは私たちよりもずっと英語が上手です。フィリピンでは多くの人が英語を話し、大学では英語で学ぶのだと知りました。

 現地の高校生と交流した際、フィリピンと日本との違いや共通性についてディスカッションしたのですが、現地の言葉でしか表現できないことがあると、仲間同士で話し合いながら英語にして、なんとか伝えようとしてくれていました。そうした雰囲気は「私たちと似ている」と思いました。高校生は制服を着ていたので、それも日本の高校生と共通した部分でした。

 フィリピンは私にとって初めての海外でした。元々英語は苦手だったので、英語しか使えない環境のなか、「自分はどのようにコミュニケーションを取れるのだろうか?」と考えながら渡航しました。でも、通じないところはジェスチャーで伝えて、何か失敗してもみんなが「It’s OK!」と笑顔で返してくれたのが印象的です。

 3年生で参加した女子は私だけだったので、ホテルの部屋は2年生の女子と一緒でした。研修で初めて会った2年生でしたが、とても親しくなれました。卒業しても仲良くできる友達と出会えたことは、一つの収穫だったかもしれません。

 大学は理工学部で学びます。理系は英語の文献を読むこともあると思うので、これからもっと英語を勉強したいと思っています。

マンツーマン指導 午前中の研修ではフィリピンの歴史や文化、国民性についても学びます。「マンツーマン指導してくれた先生は、いつも笑顔で“It’s OK!”と言ってくれました」(脇坂さん)。
現地の高校生と交流。「私よりも日本のアニメに詳しくて、日本のミュージシャンやアイドルのこともよく知っていて驚きました」(脇坂さん)
現地の小学校を訪問。小学生に将来の夢を聞くと、「先生」「ホテルマン」「銀行員」などと答えてくれました。
「一緒に過ごした小学生と別れるのはとても寂しかったけれど、見せてくれた笑顔は忘れません」(脇坂さん) 「一緒に過ごした小学生と別れるのはとても寂しかったけれど、見せてくれた笑顔は忘れません」(脇坂さん)

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共学
大成高等学校

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